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「定型発達」第10回-定型発達の「グループ」認識

#発達障害#アスペルガー )当事者から見た普通の人達( #定型発達 )の不思議な特徴とその理由について書いていきます。連載。

・どんな「グループ」があるか
・もっと大きな「グループ」
・「グループ」の所属感

・どんな「グループ」があるか

 定型発達の人達は一般的に自分の #グループ の中にいる事で安心し、リラックスでき、力をより発揮できるように見えます。
 では「グループ」として認識されているのはどんなものなのでしょう?考えてみました。

・家族
・友人達…直接顔を合わせ、遊びや食事などで共に時間を過ごす人達
・学級・部活動などの学校内グループ
・同僚…同じ職場の人達。仕事仲間
・趣味のサークル…仕事ではないが同じ趣味を持つ集まり
・地域…家が近い人達。ご近所
・SNS…オンライン上の閉鎖された(出入り自由でない)場のメンバー
・その他…同じ店の顔なじみ、寮生、宗教などの活動グループ

 こうした「グループ」はメンバー同士がお互い顔の見える間柄で、#非言語性コミュニケーション が有効に働く事が推測されます(SNSでは限定的ですが)。これを仮に「小さいグループ」と呼びます。

・もっと大きな「グループ」

 しかし、定型発達のイメージする「グループ」にはもっと規模の大きなものもあります。

・親戚/一族…血縁や婚姻、苗字等で繋がりのある複数の家族のグループ
・学校…在学している学校、出身校など
・会社/職業
・趣味/興味…同じものや同じことの好きな人達。オンラインやイベントなどで交流する事もある。「ファン」「クラスタ」「勢」「オタ」などと称される場合もある。
・市町村/都道府県…居住、出身など
・国家/民族/人種
・信仰/主義
・性別/年代

 これらの「グループ」も、そこに所属している事で安心感を得られるようです。しかし成員全体の顔は見えず、そのメンバーである事の定義はしばしばあいまいで個人差があります。こちらを「大きいグループ」と呼びます。

・「グループ」の所属感

グループに所属している感じは、そのグループに受け入れられている(と感じる)ことによって、あるいは自分がそのグループの定義に当てはまる(と思える)ことによって得られるようです。

 「小さいグループ」への所属感が上手く得られなくて不安な時、「大きいグループ」の一員であると考える事によって安心感を得ようとする傾向があるように思います。

 また、「グループ」への所属感を得るために、所属しない(所属すべきでないと思う)他者を攻撃するようなケースも存在します。
 「小さいグループ」でこれが起こると #いじめ#ハラスメント になり、「大きいグループ」では #ヘイト#差別 につながっていくように思えます。

まとめ

 定型発達の持つ「グループ」のイメージについて考えました。顔の見える「小さいグループ」と組織・概念的な「大きいグループ」があり、所属感を得て安心したいという気持ちが、他者への攻撃につながるケースがある事を書きました。

 こうしたグループへの所属(特に家族や友人)は我々発達障害者にも必要ですが、しばしば「グループの安定を乱すもの」として攻撃を受けます。残念な事です。

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