Relief Teacher(代替教員)制度を日本に導入したらどうなるかを考えてみた
元学校の先生、アラフォーでオーストラリアにやってきました。
日本での教員経験はざっとコチラ
現在は、オーストラリアのハイスクール(中高一貫校)で、学習支援のお仕事をしています。
オーストラリアならどこの学校にもいる、Relief Teacher(代替教員)という制度を日本に持ち込んだら、どうなるかをこのnoteで考えていきたいと思います。
Relief Teacherって?
ここからは、オーストラリアの学校で働きながら私が得た知識ベース。各学校、州で多少は変わる場合はあります。
■そもそもどんな仕事?
これが、Relief Teacher(代替教員)の役割です。カタカナでは、レリーフティーチャーやリリーフティーチャーと表記されるようです。このnoteでは、以下、レリーフと呼んでいきますね。
オーストラリアのみならず、ニュージーランドやカナダなどでもレリーフが勤務しており、欧米では普通の制度。
休みを取る先生は、レリーフに向けて、【授業内容】を書いて、お願いをします。レリーフは、基本的にどの学年、教科であろうが、カバーしなければなりません。
学校専属のレリーフであれば、学年や教科が考慮される可能性は高そう。
■勤務形態
①は各学校で募集、採用が行われます。
各学校にレリーフがいても、休みの先生が多く、先生の数が足りない時などは、②の派遣会社から先生を派遣してもらうようです。
Relief Teacher(代替教員)のメリットと課題
【メリット】
先生は、準備さえすれば、自分をバックアップしてくれる人がいるので、
安心して休める。
オーストラリアでは、レリーフに授業を頼むことができるので、体調、用事などでどうしても授業に穴をあける場合に休みやすい環境が整っています。
【課題】
現在、オーストラリアのハイスクール2校目です。
どちらの学校でも共通して・・・
レリーフの時に問題が起きる。
が、最大の課題ですね。
例えば、やんちゃな子が言うことをきかない。まあ想像の範囲内かと・・・。
また、いくら先生が準備をしていってもレリーフの経験や能力にもよるので、
お願いしたことがされていない。
この2つが、大きな課題だと感じています。
日本に代替教員制度を導入したら?
教員の働き方改革が叫ばれて、数年。
残念ながら、このニュースを見る限りは、何も変わっていない・・・。
ここで日本にもレリーフを導入するくらい、思い切ったことが必要なのではないでしょうか。
もし、日本に導入されたら、どうなるのかを考えてみました。
そもそも、日本の中学校の場合、先生が休むとその先生が所属する学年の先生で、穴を埋めます。
事前に休むことが分かっている場合は、授業変更などをします。
小学校は、人が足りないので、教頭先生まで駆り出されるとか!?
■教員を目指す人/引退した先生にとって
オーストラリアのレリーフは、教員になりたてや引退した方が多いように感じます。
実際に教壇に立つ前に、さまざまな学校、学年、教科の授業を体験することは、非常に意味があると思います。
ここで、自分は「向いている」「向いていない」も見極めらるのでは?
また、定年後のベテラン先生にもここで活躍してもらうことができます。遠足や行事などの手伝いもないので、気楽かと!
■現役の先生にとって
休む=悪
の思想をぬぐえる。
日本はまだまだ、「お休みいただきます。」「休ませていただき、ありがとうございました。」の感覚が根強いですよね?
休むことは権利。
働き方改革!を掲げるのであれば、国は休みやすい制度を用意すべきです。
■生徒にとって
コミュニケーションの練習。
どんな人とであれ、コミュニケーションが取れることは、人として必須のスキル。
この先生でないと、ダメ!ではなく、どんな先生が来てもその日にすべきことをこなせるようになる。ということは大事ですよね。
さいごに
日本の先生は、「教えること」に加え、「親」の役割を果たしてる部分が多いようにオーストラリアに来てさらに感じるようになりました。
生徒とのつながりが大きい分、休むことも躊躇してしまうのかも。
いつ何が起こるかわからないので、休むことは避けられません。
問題が少なく休めるシステムができ、
一日も早く、気持ちよく休める環境が整うといいのですが・・・。
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