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忍び寄る「コッカラッス」−開業する人に向けてのアラート③

私が小川真広です。頑張っていかななぁ〜言うてるんですが。
まぁ、やっと本題も本題!
今までが長すぎるちゅう話や・・・
いいじゃないですか、前・・・(以下問題発言につき自主的削除)
前回の最後の最後できちんと自分で考え抜くことの必要性を私の特殊な時期での開業の失敗談踏まえて書きました。
そして考えないと変な手合が来るとの話でした。
今回はそんなお話です。

身近にいるカルト

まずはカルトってなんだ!?

 2022年7月−戦後初めて、内閣総理大臣経験者が凶弾に倒れた。その後、容疑者は現行犯逮捕され、マスコミやメディアでは容疑者について様々なことが報じられた。
 そして、そこで明らかになったのは容疑者の家庭が「統一教会」の信徒であったと。
 人々の関心はその宗教団体に向いていった。そして、改めて明らかにされていったその組織の反社会性と人権蹂躙という事実。そして、多くはこう言った「カルトじゃないか」と。
 ではその「カルト」とは一体なにか。怪しい教義を掲げる宗教と結び付けられて考えられていますがそこを深堀してゆく。
 カルトはWikipediaによると以下のように定義されます。

カルト(仏: secte、英: cult)は、「崇拝」「礼拝」を意味するラテン語 cultusから派生した言葉である。フランス語(仏: culte)では、宗教の宗旨別を意味し、学術用語としてはカリスマ的指導者を中心とする小規模で熱狂的な会員の集まりを指す。現在では、犯罪行為、人権侵害を犯すような反社会的な集団を指して使用される。

ヨーロッパでは、一般的な宗教から派生した団体を「セクト」と呼び、カルトと同義として扱われている。

Wikipedia「カルト」より抜粋

ここに提示された定義から考えると「カルト」とは宗教とは切り離して考えてよく、カリスマ的指導者を中心とする小規模で熱狂的な会員の集まりであることが特徴でそれが転じて犯罪行為、人権侵害を犯すような反社会的性を帯びた集団であるといっても良いわけです。
 そう定義するとカルトは別に異端でもなんでもなくて、日常に潜んでいることが見えてきたかもしれません。
 人権侵害とはその人がその人であり、自分の意思を自分で意思決定できる自己決定権を奪われる又は、奪われた状態でありますから、そこには身体的な暴力でなくとも精神的暴力、性的暴力、経済的暴力も含んでもいい。
 つまりハラスメントが人権侵害なのです。それを踏まえたうえで次の指摘を見てみましょう。

経済カルト
心理学者のスティーブン・ハッサンは、アムウェイ・・(中略)・・に代表される連鎖販売取引(マルチ商法、またはMLM)をカルトとみなしている。これらは短期間で大規模な利益を得られると謳うが、しばしば急激な投資を必要とし、大半の参加者は資産を失うことになる。MLMはカルトの勧誘に使われる戦術を応用して参加者を集める。「ラブ・ボミング」という戦術は、愛情を浴びせることで人を引き込もうとするもので、例えば、ビジネス経験のない女性に対しても「あなたはビジネスをするために生まれてきたのです」と言う。

情報統制も経済カルトがよく使う手口であり、MLMは会員に対して、ソーシャルメディア上でMLMを批判する人間を「ブロック」するように指導する。参加者が勧誘時に謳われたような利益を得られていないことに気づいたとき、グループの上司は「成功しないのは努力が足りないからだ」と叱責する。また、参加者を辞めたいと申し出れば、罪悪感を抱くように非難される。このほかにも、MLMの勧誘はたびたびカルトが使うマインド・コントロールの手法と結びつけて論じられる。

MLMはロビー活動に多額の資金を費やしており、また権威付けのために著名人や財界人に多額の講演料を払っている。例えば、元アメリカ合衆国大統領のドナルド・トランプはいくつかのMLMのグループに関与していた。

Wikipedia「カルト」より経済カルトの項目より加筆修正のうえ抜粋

 見事にハラスメントまみれじゃないですか?
 ハラスメントは人権侵害であり、その人権侵害を犯すような集団を「カルト」と定義していましたよね。その意味において、いわゆる、アムウェイといったMLMも語の全き意味での「カルト」なんです。
 実際、開業してみて思うのはこのカルトの定義に当たる人間がまぁ、寄ってくる、寄ってくる。今回はその話をします。
 ただし、今回はバイネームでは出しません。究極を言います、「カルト」と言われるものに入る入らないも読んでる側の自由です。また、その形がそっくりでも民主的な組織運営でかつ参加者と丁寧に向かい合うそういう団体やグループもありますので、そういう所まで影響を波及はさせたくない。また、当の本人は「カルト」という認識がないこともありますし、その意味では被害者かもしれない。その観点から可能な限り組織名や固有名詞は避けますがリアルを体感してもらえたら幸いです。
 

ひよこ狩りビジネス

 結構、多くの開業者が大なり小なりこれにを目撃すると思います。具体的に何かというと開業間もない人に対しての「セミナー」や「情報商材」または「実務を教える」、「勉強のために実務を振る」といった事柄ですね。
 もちろん誠心誠意で取り組まれている方もいます。しかし、そうでない人もいるのも実際です。
 特にやたらクローズドで実施されたりするもの、最初は無料セミナーで誘っておいて後から高額なセミナーや商材をやたら薦める。サロンに勧誘もすると同時にそのサロン内でやたら会員増やせ会員増やせとの号令。セミナーそのものも案外県や行政庁から発行されている情報を見ればわかるような情報を薄く薄く薄めたものを提供したり、また、実務を教える名目でのセクハラなどもあったりします。
 一番質が悪いのが「勉強のために実務を振る」というこのケースです。よくあるのが業務委託で業務を振るがその価格が異常に安い(むしろ事務所経営的には赤字仕事になるレベル)ケースが多いです。結局、それは人をビジネスのパートナーとして見ていないってことではないですか?
 経営者心理としていかにコストを低く抑えるかは関心事です。しかし、そこに人が動いていることを忘れてはいけません。人が動くことにはそれ相応のコストを払うことこそ当然と思います。それを仕事しらない、右も左もわからないことをいいことに相場感を無視した値段で振るのはある種のパワハラですし、もっと問題なのはその仕事の責任の所在です。考えてみてください、仕事を振るとなったときそれはきちんと副委任という形ですか?それとも依頼者の承諾なく割り振られたものですか?もし依頼者の承諾なく仕事を回されて自分が副委任という立場で動いた場合はこれはどうなるのでしょうかね。(もっとも最近はそういう露骨なものは減ってきたように思います。)
 また、これは同業に限らずいわゆる民間私企業の中のコンサルティング会社などでも似たようなものはちらほらと見ます。特にこの傾向が激しいのが補助金業務ですかね。(実際、営業電話でも結構多いのがこういう電話で話聞くと明らかに公募要領・制度趣旨に抵触するやつがほとんどです。)
 

カルトと化す異業種交流会

 この仕事は人脈が命とも言います。人から人への紹介が仕事を大きく広げてくれます。私自身、数こそ少ないですが経営者団体には参加しており、そこからアライアンス組む相手やロゴなどのデザインもお願いしたりもしました。
 経営者団体(それが商工会であれ、中小企業家同友会であれ、JCであれ)入っていると時に誘われるんです。変なもどきに。バイネームでは言いたくないけど○○〇とか守〇クラブとか・・・
 いや、守〇クラブはまだいいや・・・正体隠し勧誘ではなかったし。(即断即決求められた時点で私はもうドン引きでしたが・・・)
 問題は○○〇。その実録を少しお話します。
 ググればその実際はでできますがこの会ってまぁ、すごい人集まるんです。東証一部上場の会社のトップ営業マンだとか結構Twitter界隈でよく見る有名な行政書士や士業の先生とか。もうこの時点で信頼感はものすごく高いですよね。
 実際、私もこういう口上で誘われました。だが、その時は団体の名前を名乗ってなかったのです。その人と対面で食事して、少し話を伺うとまぁ、テンプレの話が出てくるわけです。
「こんな人とつながれる」「入って損はないよ」「初回はただだから・・・」
 自分が信頼おいてる経営者団体で出会った人なので自分のガードも甘かったですがここでも正体は明かしませんでした。その夜DMで会の詳細が送られ、私は気がつきました。「しまった、やっちまった」と。
 この会の理念などは共感できるところもありますし、しかし、その規定ややり方が明らかにカルトのそれなのです。
 純粋な経営者団体、異業種交流会なら正体をなぜ隠す必要あるのでしょうか?商工会でも中小企業家同友会でもライオンズクラブでも普通は名乗ります。これって統一教会のそれとロジックが同じです。
 この記事が一番わかりやすいかと思います。

 

多田さんが、旧統一教会に入信したのは大学時代。友人に誘われて参加したバレーボール大会が、すべてのはじまりだったという。バレーボールをして汗を流した後、喫茶店で「うちのサークルでは自己啓発の勉強をしているので、来てみませんか?」と言われた。スポーツをしたあとの高揚感も手伝い、参加を快諾。後日向かったのが「ビデオセンター」という、教団が運営する施設だった。このように、初めに自らの正体を明かさずに誘い込む手法は、詐欺・悪徳商法の世界でもよく使われるテクニックだという。

https://ddnavi.com/review/1077337/a/より引用

 そう、まったく統一教会のそれと同じではありませんか?統一教会といったカルトやマルチ・悪徳商法を追うジャーナリストならこれってあれだよねがすぐわかりますがそうでない限り本当にわからない。事実私もカルトやマルチには異常なほど嗅覚発達してしている自負はあったのですがこれは本当に見抜けなかった。
 「いやいや、正体隠しってあんた言い過ぎだよ。中身がよければいいじゃないか。」って言われるかもしれませんが、ではここで問題の団体のルールを見てみましょう。


○○〇メンバーは、定刻までに会場に到着し、ミーティングが終了するまで退室は認められない。 各メンバーは、1つの○○〇チャプターにのみ加入が認められる。 メンバーは、リファーラルを交わし合うことにコミットさせる他のいかなるプログラムへの参加も認められない。 各メンバーは直近6か月間に3回までの欠席が認められる。

 ここでいう「リファーラル」とはその会に参加する方の提供する商品サービスを購入してくれる人を見つけるということ。統一教会流にいうとまぁ、勧誘ですよ。それをかっこよく横文字でいうから本当にややっこしい。
 勧誘することでそのグループのマネージャーには金が入るし、拡大させ続けないといけないわけですよ。実際、その誘ったかたの事業などをよく観察するとこの団体への勧誘で得られるマージンで回してる感もわかりましたから。
 それ以上に、他のプログラムへの参加を認めないや欠席回数まで制限してくる時点でこれ、おかしいと感じませんか?
 極論、行政書士会会務もダメのかという話になるし、商工会もダメって話になる。実際ビジネスしてゆく中で毎度毎度参加なんか難しいなんかいくらでも想定される。それなのにこのようなあり方は排他的ですし、民主的なのかと疑問に思います。
 実際は違えどこのような排他的な規定規約をもつところを私は信用できません。このような規定がある限りいつか事故を起こすのではと思ってしまいます。
 自由であることが資本主義発達の重要な要素でありーそしてその自由を担保するための人権があるならば資本主義のそれとは相容れません。
 実際、このnoteでもTwitterでもこの団体について賛否はあります。もちろん入る入らないもあなたの自由です。無論そこで成功されている方もいます。ですが、その言葉の裏はあなたを誘い搾取する意図もあることを忘れてはいけません。
 しかし、本来向き合うべきはその団体ですか?顧客のはずです。手段と目的を混同してはいけませんよね。顧客に対して自らのサービスを提供するのが目的なのにその団体のために自分のお金と時間を突っ込み人を勧誘しまくるのも逆に信頼なくすかなと思います。

「精神論」パイセン

 以上!証明終了!QED!解散!()
 私の好き嫌いで言うと「精神論」は本当に一番大嫌いなんです。
理由は指摘の通り自己で収まっている分にはいいけど他者に向かうとそれは「ハラスメント」になるから。そしてその言葉に責任という重さがないから。
 それぞれのおかれた環境・能力に差異があることを無視して、ただ「頑張ればいい」、「行動だ!」・・・・アホちゃうかと。
 実際、スポーツや受験でもいくら努力してもできないものはできないことはあります。ましてやそれが先天的であれ後天的であれ何かのきっかけにできないという場合だってありましょう。
 そのような公平性が担保されていない空間においてやれ根拠なく「努力だ!」とか「行動だ!」。つまりそれができない人間は人非人なのかい?それを公衆でいう必要があるのかという話です。それを残置することはまさにハラスメントであり、それはともすれば排除の論理、差別への加担ではありませんか?
 確かに一個の目標に向かって努力をするのは素晴らしいし、ドラマ性はあります。しかしその言葉は自己に対して向い、自己が変わり、そこから動き始めたドラマが素晴らしいわけですよね。
 例えばこういう話を美談と思えないだろって話です。

  この場合はコロナに感染し、まともに体調回復していない状態なのにこういう事情を考慮せずにひたすらに「男だろ!」
 いやいや、「男だろ!」と怒鳴られて体調万全になるならコロナ後遺症ってないやんけ。そうでないのが実際ですよね。印象的なのは田沢のこの言葉です・・・・

大八木監督からは監督車から「男だろ!」と何度もゲキを飛ばされた。「『男だろ!』ってめちゃくちゃ言われたけど、男になっても厳しかったかな。限界だった」。監督からは「ありがとう」と感謝されたが「自分は申し訳ないなと。エースとしての走りができなかった」とうなだれた。

https://www.nikkansports.com/sports/athletics/news/202301020000848.html
より抜粋

 これこそ、語の全き意味でのハラスメントとしか言いようがない。ハラスメントの被害者は言います「自分が悪かった」、「感謝されたのに自分が悪かった」と・・・・。
 このようなある種の支配と被支配の関係性、そしてこのような暴力は必ず陰惨な結末を迎えるのです。
 このことはわかりやすくこちらの本に述べられていますので是非、読んでみてください。名著です!

 私のいるコミュニティでも似たような話はあります。バイネームでは出しませんが・・・

開業当時、・・・・関与先を増やすために2年間もの間、報酬ゼロでやった先生がいる。是非はともかくこれくらい突き抜けてしまう事は大事。

・・・・・・・
解散!
 2年間無給で頑張れってそれ、自分の価値を下げてる行為ってことわからないのだろうか。そしてそういう言説をしながら自身はセミナーをしている。そこそこな金額を提示して。
 なお、その方は行政書士会より廃業勧告を受け会員の権利も停止されているのです。本来は名乗ってはいけない方なのです。
 ここからでももうお分かりかと思います。いかにこういうハラッサ―な言説が蔓延しているかが。
 このようなハラスメントから身を守ること、そしてこのようなハラスメントが業界をダメにしているのだと私は言いたいです。だからこそ、気を付けてほしいのです。
 開業を選び、自立して事業を営むにはハラスメントにはノーを突きつけないと成長も望めないのです。
 無論、先輩である先生と会うこと、交流することはどんどんすべきかと思います。それは学びになるから。でも、その言葉がハラッサ―のものかどうかを吟味しなくてはなりません。
 我々は曲がりなりにも法律職です。だからこそ、この意識は高く持つことが重要かと思いますし、そうでなければ適切なサービス、行政書士法に定める行政書士に期待されている役割を実現できないと考えます。 
 私もつい厳しい言葉は使いますので反省の日々ですがハラッサ―は優しい顔をして現れてあなたを奪うのです。

そんなこんなで今日はお開き。
また、次回の記事でお会いしましょう。
 

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