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遠野オフキャンパス

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2020年8月の記事一覧

#7-1 馬と歩く風景

#7-1 馬と歩く風景

 千葉家住宅は、暮らしと自然が有機的に結びついていた時代を体現する曲り家です。現在建物の改修工事が進められていますが、敷地内にとどまらず、集落一帯が千葉家住宅の立地にふさわしい環境となる地域像を模索しています。今回は、綾織観光の起点のひとつとなる「岩手二日町駅」から「千葉家住宅前」までの約2.8㎞の道程を馬とともに歩きました。水田地帯、上綾織の農村集落、山谷川、畑、民家、マンサード、それらを取り囲

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♯7-4 庭園調査

♯7-4 庭園調査

遠野と水流 水路の思い出

 遠野の町は、水の流れのなかに築かれたと言われるほど水流が豊富で、来内川にダムが築かれるまでは、しばしば洪水に悩まされてきました。一方、その水を利用して、街場には酒屋や糀屋、味噌屋、醤油屋が軒を連ねていました。いたるところで水が湧き、大きな水流に触れられる場所は、一日市町だけでも10ヵ所以上にのぼったとも。かつての水路を掘り起こすことで、年配の方は、小さい頃、近所の屋敷

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#7-5 そうだ! 路地(ロウジ)を直そう

#7-5 そうだ! 路地(ロウジ)を直そう

わざわざ自分たちでやる価値 今年の三田屋オフキャンパス建築改修チーム(中学生、高校生、大学生、大学院生、社会人の混成チーム!)は「町家の路地(ロウジ)」の修復に取り組みました。既存の路地は雨漏りがひどく、垂木や野地板、柱、基礎もガタガタでした。いつ本格的な改修が行われるかわからないため、それまでに崩壊しないよう簡易な改修を行いました。腐っている部材を解体する際には実測作業も並行しています。この記録

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HEii press vol.07 「馬とともに歩む 」

HEii press vol.07 「馬とともに歩む 」

2019 Spring

 風土に根ざし、長く継承されながら、いままさに失われつつある暮らしや生業、環境、文化に対する深いリサーチをもとに遠野の未来を考え実践する「遠野オフキャンパス」。
 今年で7年目を迎え、遠野駅前の街場を対象にした「三田屋オフキャンパス」、中山間地域の環境や馬とともにある暮らしを考える「馬とくらしオフキャンパス」、重要文化財千葉家住宅とその周辺地域の未来を考える「千葉家オフキ

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