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「俺の話を聞け!」 という愚痴を恋愛記事に昇華させてみる

「こやつには何を言ってもおもしろくない」会話をふったときに、そう感じさせる相手がいる。そういう人に共通するのは「こっちの言いたいことを汲み取らない」「結局自分の話にしてしまう」そんな共通点があると思う。この記事は筆者が「会話する気にならなくなる」と感じた人の思い出を語る、愚痴のような記事である。

1:そんな返答いらないのよ

今回の記事を書くにあたって思い出すのが会社員時代の同僚だ。彼はヒマさえあれば、誰かとおしゃべりをしたいタイプ。しかし、会話をするのが好きなわりには、相手の話をしっかり聞いてかみ砕くのが苦手な人だった。

みんなが苦手としている上司の愚痴を話せば「そんなもんぶっ飛ばしちまえばいいんだよ!」と返答するし、職場環境への不満を振ってみれば、「俺が全部ぶっ壊してやるよ!」と返してくる。

みんなが苦手だからって上司をぶっ飛ばすなんて非現実すぎるし、職場環境をぶっ壊すことだって、あなたにはできないはずだ。「そうじゃないんだよなぁ」彼と会話をしていると、そう思わされたものである。

上司の話なら、「あの人には困ったものだよね」「俺もあの人には参っているよ」と返してくれればいいし、職場環境についてなら「どうやったらよくなるかな」と無難に返してくれればいいのだ。

当時の職場における定番の話題で、意見交換ができればよかったのである。ちょっとした雑談で間がもてばそれでいいのだ。

「ぶっ飛ばす」「ぶっ壊す」で話題をぶった切られてしまうと、言葉のキャッチボールにならない。「まぁまぁ落ち着いて」なんて謎に荒ぶり出す同僚をいさめる展開になるのが本当につまらなかった。

彼との会話はそんな展開になるケースが多かった。自分から「あの上司はイヤだ」とか「うちの会社のここがつらい」なんて話を振ってくるのに、こっちから振ると会話のキャッチボールが成り立たないのだ。

やがて筆者はその同僚に話しかけることはなくなっていった。

話を振って期待通りの返答があるとはかぎらない。それは当たり前である。期待するのは自分勝手な面もあるだろう。それでも、会話が成立しない相手と話をしたくないと思うのはしかたないと思う。

2:少しは話を聞いてくれや

恋人でも「もう会話するのがイヤだ」と思わされる相手がいた。

彼女は根本的に人の話を真剣に聞けない人だった。こちらが何か話しをしていても、平気で遮って自分の話をするようなタイプだ。

彼氏である筆者の前だけならまだしも、互いの友人がいる場でも同じような行動を取っていた。それで明らかに相手が気分を害したことがあるし、彼女の友人が激怒したシーンに出くわしたこともあった。

「そりゃそうだ」である。誰だって自分が話しているのに、遮られて違う話を始められるのは腹が立つ。大きなトラブルになりかねないし、周囲から人が離れて孤立する可能性だってある。

基本的には優しい性格をしていたから、彼女は周囲に受け入れられていたが、実によくない癖だと思う。あまり人に説教がましいことを言うのは好きじゃなかったけど、さすがに彼女には何度か指摘した。でも直ることはなかった。

直るどころか、彼女の行動は悪化していった。真剣な話しをしているのに、言葉を言い間違えると、噛んだことをイチイチ指摘して話の腰を折る。バラエティ番組じゃないのだからそんなツッコミはいらない。おもしろいことのように指摘するけれど、真剣な話をしているのだ。まったくおもしろくないどころか不快である。

もうひとつ不快だったのが、会話の中に気になるワードがあると、それを繰り返す。たとえば「パクチーが好き」という話を筆者がしていたとすると、「パクチー、パクチー、パクチー」と連呼するのだ。これも本当にイヤだった。

「だめだこりゃ」彼女と会話する無意味さに気がついて、筆者は会話を放棄した。そしてそれだけが原因ではないが、別れることになったのである。

3:会話したくないと思わせてはいけない

ここまで筆者の愚痴を書いてきた。ここで終わっては愚痴だけで終わってしまう。筆者は恋愛ライターであるし、この記事にも#恋愛とか#恋愛コラムとハッシュタグを付けたい。だから恋愛的なオチを付けてみよう。

人が話を振るときは、ていどの差こそあれ「あなたと会話のキャッチボールがしたい」という意志の表明である。恋人が話かけてきたときは、それに向き合うべきだと思う。

恋人が職場の上司や同僚に対する愚痴を振ってきたなら、「ぶっ飛ばせばいいんだよ」なんて無意味な返答をしてはいけない。耳を傾けて共感したり、自分なりの意見をいったりして、会話を成立させてあげるべきである。

恋人が何か話しをしているときは、それを最後まで聞いてあげるべきだ。むやみに話の腰を折ってはいけないのだ。

「もう話をしたくない」そう思われたら、関係は冷えていくし、別れを告げられる可能性も高くなるだろう。

逆にいえば、「この人と別れたい」と思ったなら、恋人の話を聞かないでいれば、思惑通りに嫌いになってくれて、スムーズに別れられるかもしれない。ただ、相手がひどく不快になるので、筆者は推奨はしないけれども……。

まとめ

なんとなく恋愛記事のようなオチが付けられた気がする。これで筆者の愚痴もなんとなく体裁が整ったかもしれない。とにかく言いたいのは「大切に思っている人の話は聞いてあげたほうがいい」ということである。それを怠けると恋人の気持ちは離れていくだろう。

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