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猫の子育てに学ぶ環世界

おはようございます。
タップダンサー振付家NPO法人あしおとでつながろうプロジェクト代表のおどるなつこです。
今年は夏が早くやってきましたね!夏生まれの私はこの暑さでとてもリラックスできます。

我が家の子猫たちも無事に2ヶ月を迎え、里親さんのお宅へ旅立っていきました。その逐一はかなりドラマティックで、生まれた命が世界を把握していく様子、それを導くママ猫の知恵、適切なタイミングで挑戦を促す眼差しなど、学ぶことの多い日々でした。

みんな大きくなった!

里親さんの元へ

里親募集した翌朝にお申し出をいただき、我が家まで事前顔合わせに来ていただきました。
里親さんがどの子猫の飼い主になってくださるかの面会、そしてママ猫にどなたのもとに巣立つのか納得してもらい、子猫たちにも別れを予告しておくこと。
いきなり引き離すようなことは、やはりなんらかの禍を残すと思うのです。

猫は動物かもしれませんが、我が家では人間同様、歴代の猫たちと環境変化についてきちんと話し合い、状況を共有しあってきました。歴代の猫たちは母子家庭を支えてくれていたので、引っ越しや留守について猫の同意を得ることは重要でした。

顔合わせを済ませてあったためか、引き取り当日に、第二子、午前1時生まれのイチジ(仮名)は、自らキャリーケースに入りました!
車の中では鳴いていたそうですが、すぐに里親さんのお宅に馴染んだ様子。遊び回っているようですが、先住猫さんとも徐々に仲良くなれるかな!
初めての巣立ちを、ママ猫と兄妹が見守る様子が記録されています。

第三子、朝4時生まれのヨジ(仮名)も巣立ち日程が決まり、巣立ちを経験したママ猫は、次のお別れまでにというように「狩り」教育を始めました。ヤモリなど小さなものから始めて、徐々に大きな獲物を子猫たちに渡します。その様子を見守り、最後には自らが獲った命を綺麗に食べる。

カワセミ!こんな素早く飛ぶ鳥をよく捕まえたなあ!

どうすればいいのかにゃ?

シマヘビ!こちらは半殺しで与えられました。時々蛇に噛みつかれ、ビクビクしながらも、兄妹で仕留めていきました。とどめはママ猫が。蛇さん…本当にごめんなさい。

巣立ちの当日。末っ子ヨジ(仮名)は遊びの延長でお別れ時間が来て、家から出た途端に不安になって鳴き始めました。その声を聞き、あとを追うママ猫。自転車の真下から、末っ子を応援するようにニャアニャアと目一杯声をかけて、さっと家に戻りました。じわり泣けてくる、母の態度でした。

そんなヨジ(仮名)も道中に里親さんが心を落ち着かせてくれてスムーズに新家庭へ入ったそうです。セラピーキャットとしてお役目をいただいて感謝。
両家とも猫とのコミュニケーションの深いお家へ迎えていただけて、本当にホッとしています。

夜10時生まれの長女ジュウジ(仮名)はママ猫と暮らします

多様性と環世界

苦手な方も多いと思う話ですが、初期検査ではクリアだった回虫が里親さん宅で見つかり、猫一族みな再検査や駆虫の対処いただいております。
巣立ちの際にお渡しした7週目から使える子猫用のノミの薬には駆虫薬もセットになっていて、これで駆虫されて発覚しました。里親さんとフラットに話せる関係にホッと一息。
我が家の猫は狩りをするので、宿主である野生動物から引き継いだ可能性が高いでしょう。成猫は卵の孵らない不顕性感染のことが多く発覚しにくいようです。

猫の本能を尊重しつつ共に暮らすと、他の生物も影響力を持って関わってくる。多様性を尊重する、ということは実は、狩り、狩られる、命の受け渡しあいが起こること。人の生活の安心を求めると、寄生ではなく駆虫という選択肢に至る。宿木に見られるように、寄生は共存とも言い換えられる知恵のひとつ。
生きる時間の長さや進化の速度も異なるあらゆる種の生き物が同じ環境にいて、それぞれの生命から見えている景色はおそらく全く異なるでしょう。環世界を意識してみると、改めて、世界は白黒では判断できないことがよくわかり、豊かでおもしろいです。
環世界についてはこちらの方のnote記事がおすすめです。自らのことに置き換えやすいです。

NPO法人あしプロでは知的障害のある若者たちの知覚(どんなふうにわかるのか)に共振してみることから表現手段(どうつくるのがやりやすいか)を見極めてきています。とても環世界的な進め方をしてきています。

実践ノウハウもシェアしていますので、よかったらぜひご覧ください。

制作の進捗

子猫の成長と巣立ちを見守ってきたこのひと月は、私の方は、制作仕事が満載で、走り回る子猫の間でほとんどPCに向かっていたような気がします。
告知事項さまざま、よかったらNPO法人あしおとでつながろうプロジェクトのお知らせをご覧ください!
あしプロメッセンジャーたちと現地参加者で演目をつくる豊岡演劇祭の採択は本当に秋の現場が楽しみです!

メンタルの進捗

そして、こんな和やかな幸せな瞬間の多い日々なのですが、自分を振り返るとなんだか感情が動きにくいのです。
制作仕事でやりとりしている時や、あしプロ練習会でメッセンジャーの成長を見守っている時、子猫たちを眺めている間はやりがいや愛おしさを感じているのですが、ふと自らのことに向かおうとすると、何か動くものがない。のっぺりと感情が動かなくて、なんというか喜びも悲しみも湧いてこなくて、その泉が枯れているようで、どうしたものかな?と思いました。

鬱の回復期ということでは、セロトニン投与で改善されるようなのですが、薬ではなく、カウンセリングの力を借りて、自らを観察しながら無理せずにできることを進めています。
ちょっとしたネガティブな感情をぶつけられた時にうまく流せなくて、ダメージを食らわないために感情に蓋をする。誰もが多かれ少なかれそうやって現実を乗り切っていると思いますが、どうもそのガードした状態からさっとニュートラルに戻れないのかもしれません。
といっても、ちゃんと朝目覚めるし、思考も落ち着いて元気です。落ち着いて考えられるって良いですね。

これまで、無理に楽しいと思って乗り切る習慣があったのかも?
あまり自分を鼓舞するようなことをせずに、心が動かない時にはその状態を受け入れて、さまざま観察しながら、丁寧に毎日過ごしていくようにしています。

ママとお庭デビュー!

太陽の暑さと引き換えに、山から降りてくる風はひんやりと冷たく、早朝と夕涼みの気持ち良い季節です。
猫たちも、お昼寝の後夕方に活動を始めます。

皆様もどうぞこの夏をお楽しみください!


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