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🩸血糊のつくりかた🩸

流血シーンを表現する際に欠かせない血糊

血糊をどう調達するか迷っている人むけのメモです。

市販もされてますが、大量に必要な場合や低予算の場合は自作することも多いです。
ホラー作品の隆盛を祈って、血糊についてご紹介します!

おどろおどろし〜作品、バリバリ作ってこ〜!

記憶だよりで書いているので、補足や最近の血糊トレンドとかあったら気軽におしえてください〜!


なお、全体的に映画での演出部による使用を想定してまとめています。
そのため、各手法を推奨する理由や用語などに偏りがありますこと、ご了承くださいませ🧟‍♀️




血糊の種類

血糊の用途はさまざまです

  • 飾り:血溜まり・壁塗りなど

  • 流血:垂らすもの

  • 噴血:飛び散るもの

  • 返り血:服につけるもの

  • 血涙:目から流すもの

  • 含み血:口から流すもの(吐血)

  • 血付き:メイクするもの

それぞれ購入・自作のどちらかで準備することになります。

※ 血涙はデリケートなので購入を勧めます。


用途ごとに血糊を用意するとおおよそ下記になります

  • 演出用の血糊(飾り・流血・噴血・返り血)

  • 口に入れる用の血糊(含み血)

  • 目に入れる用の血糊(血涙)

  • メイク用の血糊(血付き)





血糊を買う


※註:URLはテキトーに調べて出てきたのを貼ってるだけなので、買おっかな〜ってひとは自分でもよく調べてね(アフィもやってないよ〜)




演出用の血糊(飾り・流血・噴血・返り血) / メイク用の血糊(血付き)


舞台屋の血糊が有名です


メイクさんは自身でお好みの血糊を用意していることが多いです。

( ⇩ COSCOSのは終売してた…)

黒のドーラン等もあわせて使っている方が多いです(火傷表現・汚れ表現に必須)



口に入れる用の血糊(含み血)


オリゴ糖+食紅で自作するのがオススメです。
飾りに使う演出用のものと分けて保管しましょう。
市販品のおすすめはよくわかんないです…(試してないから安全性を担保できないため)。



目に入れる用の血糊(血涙)


アイブラッドという呼び名で売られてたりします

上記製品は現場でも使われてたりします。

アイボンなどの洗眼液をセットで準備しましょう。


目に入れるものです。
安全性を第一に考え、自作は避けましょう
左右の眼球の着色差により視界が多少チラつきます。
酔いやすいキャストさんの場合は立ち上がりや移動に介助が必要になることをご念頭に。
どんな感じになるかは必ず自分でも試しておいてください。
血糊に限らず、用いる道具はすべて事前にテストしておくのが鉄則です!




血糊を作る

ぶっちゃけ、買うと高いんスわ😭
低予算でももろもろ自作してナイスな絵を仕上げたいよね

一般的な代用品

よく紹介されているのは下記のもの。

・絵の具
・ケチャップ(色味調整で 食用色素 + コーヒー)
・ベースに食紅系を足すタイプ(片栗粉・はちみつ・水あめ・水のり・チョコレート)

個人的に、
作業の手間・安定した粘度管理・腐りにくさ の観点から
食紅 + オリゴ糖を推奨します

片栗粉は加熱しないと粘度がでませんし、チョコやケチャップも溶かしやすさ・色味・粘度の調整に難があるため、現場での修正がむずかしかったりするためです

そんなわけで、食紅 + オリゴ糖での配合についてメモります。

色あい

含み血用の血糊とも併用できるように、食紅を推奨します


粘度

下記のようなオリゴ糖などを使います

粘り気に応じて下記のような呼び方をしたりします


シャバ血:シャバシャバしている水っぽい血糊のこと
トロ血:トロトロしている粘り気のある血糊のこと

映倫の兼ね合いから色味を黒くすることもありますが、撮影後のポスプロ作業でどうとでもなるっちゃなるので割愛します。

配合例

そも、場面ごとに、
トロ血かシャバ血か、ライティングはどうか、設定上の時間経過はどうか、ゾンビか死体か人間か、などの観点から調整が必要です。

キミだけのオリジナル血糊で画面を真っ赤に染め上げよう!

とはいえ、汎用性のある配合例としては、オリゴ糖1L基準で下記のような感じ。

オリゴ糖     1000ml
水        100~200ml
食紅(赤)      30杯(付属のちっちゃいスプーン)
食紅(青 or 緑)    2杯(好みで調整)
食紅(黒)     0.5杯(好みで調整)


作った血糊はオリゴ糖の容器を流用して携帯するのが手軽です〜!

含み血の場合は特に衛生面に気をつけてください!
使い回し・容器の移し替え はナシにしましょう!

色味・粘度は複数種類を用意しとこう

血糊関連用品は透明のボックスにまとめて持ち運べるようにしとこうね




血糊を使う

血糊をどう塗るか、ぶちまけるか。
めっちゃ大事っすね!
カメラにバレないように服の下からチューブを仕込んだり、フレームの外からびちゃびちゃ複数人で刷毛を振りまくったり!たのしいよ〜
いろいろ工夫してみましょう〜!!

道具


────演出用品─────

紙コップ・刷毛
でっかい注射器(シリンジ)・チューブ
ちっちゃい注射器(シリンジ)
噴霧器、切ったホース
オリゴ糖の容器

────飛散防止・片付け用品─────
養生シート(ブルーシート)
マスカー
レインコート
水入りバケツ・濡れウェス・乾きウェス
除菌ウェッティ(ノンアルコール)
除菌ウェッティ(アルコール)
スリッパ(100均)

注射器(シリンジ / スポイト)

ちっちゃいやつは100均でも売ってるよ
血糊を入れてメイクさんに渡すこともあるよ

でっかいのもあるよ!
失禁描写とかにもつかえるよ


マスカー

マスカーとは、ビニールと養生テープがセットになってて簡単にぶわっと広げるとなんでも覆えちゃう塗装屋さんの用品です。
こいつがめちゃ便利なんすよ〜!
壁でも天井でも床でもすぐ覆える!
ハサミで切ってサイズを合わせりゃ美術品や人間やカメラを覆うのにも大活躍!

なんと!最近はダイソーでも買えるのだ(ちっちゃいけど)

イチオシなアイテムです


除菌ウェッティ(ノンアルコール)
キャストの顔とかについた血糊を拭くときはノンアルの奴でよろ!
多めに用意してね


スリッパ(100均) ※スタッフ分
室内現場で血溜まりを踏むと、そこらじゅうにべたべたの足跡が広がり悲惨なことになります😭
技術スタッフやスタジオさんから怒鳴られること間違いなし!
足拭きウェスを床に準備しときましょう。
(濡れウェス・乾きウェスの2種)

養生のほかに掃除用品もきちんと準備して臨みましょう。



※ 後片付けをしっかりと!

シーンごとのツナガリの整合性を保つのはもちろん、お借りしているロケ地やスタジオのためにも片づけはしっかりがんばりまひょ〜!





まとめ


カネがなくても血まみれカットは撮れる!

ってなことで、
血涙ながしつつ血塗られた道を這いずっていきまひょ〜

ホラー撮ろっかな、って人いたら気軽に誘ってね!🧟

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