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電話は苦手でもウェブ会議ならイケる

私は支給される内線の電源を入れていないくらい電話が苦手である。社会人としてどうよ?という話ではある。だけど、チャットツールなど他の連絡手段もあるので、お互いに不自由はしていない。その方が生産性が高いと判断している。

電話が苦手という話を書こうとして、筋が合わないと感じたのはウェブ会議のこと。多拠点の部門に所属しているため、チームの朝礼はウェブ会議であるし、ここ最近は同じ事業所であっても大人数のミーティングは対面でなくウェブ会議で済ませる。そこにストレスは感じない。

いつも通りオンライン朝礼部屋に入ったら、たまたま別拠点のメンバーの休暇や出張が重なって、気付けば同じ部屋にいるメンバーがウェブ会議で話していたこともある。あまりに慣れ過ぎて、最近は対面の方が緊張するくらいだ。

電話とウェブ会議は何が違うのだろうか。おそらく電話の方も進化しているので線引きが難しいだろう。ここでは、黒電話でサポートされている機能に絞って「電話」と呼ぶことにする。

通信方式の違い

通信方式の違いはそれほど意識することはない。私の発した声が交換器で回線接続されていても、パケットに分けられていても、意識しようがない。

もしかすると最近の電話は中でIP網にぶら下がっているかもしれない。知らんけど。それすら分からないくらい、音質面や安定性について意識することはない。

もしあるとすれば、話す時間に対してコストがかかって追われる気持ちになるくらい。それを言えば、会社の内線「電話」は法人契約で定額だろうし、仕事時間にコストが発生することも意識しろという話である。

ユーザーインターフェースの違い

インターフェースの違いは大きいと考えている。通話開始のタイミングに着目すると、電話はいきなりかかってくる。ウェブミーティングはだいたい事前に調整があって準備をしている。

かける側からするとスグに答えが返ってくる電話にはメリットがある。受ける側からすると、優先度を選べないので迷惑だろう。私はそれほど急ぎの催促はしないし、しなくて済むように段取るのが腕の見せ所だと考える。

通話中に着目すると、ウェブ会議の方がモーダレスだと言える。片手で受話器を持つ電話と比べて、ウェブ会議はヘッドセットで手が使える。それほど重要な話でなければ、ネットサーフィンしていたってよい(失礼)。

お互いに手が離せるということは、頑張って音声だけで意思疎通する必要がない。つまり、言葉で説明しなくても、画像やURLを調べてメッセンジャーで送ることもできる。必要あればカメラを繋いで見せることもできる。

強制カメラオンは抵抗あるものの、話す側の立場に立つと、反応の分からない大人数に話すのもしんどい。そういう場面で私はカメラオンにする。自分から出す情報が制御できる意味で、対面よりも快適なことさえある。

社会的な意味付けられ方の違い

上に書いたことに対して「電話でもヘッドセット繋げばいいじゃん」ツッコミはあるだろう。コールセンターの方がそうするのは、要領良さが期待されるからと言える。

普段の会話に関しては、常に話し相手を想定しなければならない。私だけヘッドセットしても、相手は受話器を持っているだろう。「〇〇で検索してみて」とお願いすれば片手で頑張ってくれるかもしれない。出来たとしても、負担をかけるのは不親切だろう。

不便だからこそ運用で回避しようと、電話には各種ビジネスマナーの類が多く残っている。中には時代錯誤なものもあり、めんどくさいなぁと感じる。

相手への気配りがマナーの本質だとするなら、他の便利な手段もある中で電話を選ぶこと自体がマナー違反にならないのか?...と言ったら言い過ぎだろうか。

往年のマナー講師がslackやmiroやZoomやfigmaに明るく無いのは救いである。どこかの講師が提唱するマナーではなく、現場ごとのベストプラクティスを持ち寄って「それいいね」で世に広まるのが理想だと思う。

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