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WOMAN Life Style & Career Interview|朴淑慧さん<後編>

女性の自分らしい生き方を応援するための、ライフスタイルとキャリアをテーマにしたインタビューブログ。
今回は、憧れのマスコミ業界への就活に大失敗した朴淑慧さんが、自分の夢を叶えたお話しを伺っています。深夜遅くまで、徹夜の日々ですら、仕事が楽しかった朴さんですが、妊娠や出産がこれからの働き方を考えるきっかけになったそうです。そして、大切にしていた価値観さえも変化していったとか。
朴さんがどのように自分らしい生き方を見つけていったのか、ぜひご覧ください。夢を叶えた話を前編で、妊娠・出産を機に働き方を見直した話を後編で紹介しています。ぜひ、<前編>からご覧ください。

朴さんの紹介

Qパートナーとの出会いエピソード
お見合い13人目で旦那と出会う。初対面時、仲人さんが去った後2人で昼からビール三昧して意気投合。
Q妊娠・出産・育児のエピソード
無痛分娩予定⇒破水⇒陣痛促進剤⇒下りてこず⇒帝王切開のフルコース。
Q家事や育児の工夫やパートナーとの分担方法
ざっくりと水回りは夫、料理は私。なるべく疲れてないほうが率先して行うスタイルなので、上手く回っています。
Qオススメの本
サピエンス全史
ファクトフルネス
イシューからはじめよ
生産性―マッキンゼーが組織と人材に求め続けるもの
アナロジー思考
未来の年表

第一子妊娠で働き方に疑問を持ち専業主婦に

ーー妊娠をきっかけに今の働き方に疑問を持った朴さんはどんな選択をしたんですか?

私は退職して、専業主婦になることを選択しました。仕事はとても楽しかったんですが、10年ほど広告業界の仕事を続けていて、何かやり切った感みたいなものもあったんです。自分の母親も専業主婦だったので、どこか頭の片隅に子どもを持ったら専業主婦になるというのも自然に考えることができました。出産後、産休だけ取らせてもらい、そのタイミングで退社することになりました。

専業主婦になり、子どもが生まれてから半年くらいたった時に、ふと「自分は何者なんだっけ?」という感覚に囚われたんです。子育てや家事しかしていない私の存在価値ってなんだろと。「子どもの母親」という肩書しかない自分に、なんとも言えない虚しさみたいなものがあり、苦悩した日々でした。自分の居場所が家庭にしかない、そんな想いが強かったように思います。

思い立ったら即行動!再就職へ

ーー育児だけの日々に悩むだけではなく、すぐに再就職をされたんですね。

思い立ったら即行動をする性格なので、子どもが1歳になったタイミングで再就職活動をはじめました。そして、仕事をすること自体が好きだったので、仕事そのものに関われる、例えば日本の企業を支えるような仕事がやりたいと思っていました。働き方改革や人事コンサルをやっている今の会社に再就職することができ、働き方改革の支援、業務や人事コンサルの仕事に就きました。

初めての業界、業種への挑戦だったので、模索しながら仕事をしていたんですが。ある中小企業の社長と話している中で、若手社員の育成に課題を感じている会社が多いということに気付いたんです。それから、組織で働く人のキャリア形成を支援する仕事に面白さを覚えました。

ただ、これまでの経験でプレゼンをすることは得意だったのですが、人の話を聞いたり、人と対話したり、何かを教えるということに苦手意識があったんです。これまでは苦手でもいいと割り切ってもいました。

人に興味を持つことで人生が豊かになると気づいた第二子育休中

ーー育休中にたくさんのことをされていますが、どんな関心軸で動いていたんですか?

結婚や出産をすると、新しい人間関係が広がるんですよね。その中で人に興味を持ったり、人の話を聞いたりすると、人生が豊かになるんだという感覚が少しあったんです。そんな時に育勉を運営する小田木朝子さんと仕事の関係で知合いました。

小田木さんと仕事でお付き合いをしていく中で、仕事をするビジョンや、傾聴するコミュニケーション力に惹かれました。そして、苦手だと思っていた、人の話を興味を持って聞くこと、何かを教えることをこの人の下で学びたいと思うようになりました。小田木さんが運営する認定育勉インストラクターを学び、資格を取得することができました。この資格を取ることで、苦手意識を捨てることができました。

そして、2人目の子どもが大人しかったこともあり、以前から興味を持っていたキャリアコンサルタントの資格も取得しました。第二子育休中は本当に忙しい日々でした。

ーーさらに育休スクラも受講したんですよね?

育休スクラは講師になることを見据えて、自分でも受講をしました。受講してみたら、本当に楽しすぎて。心から楽しんで学んでいる自分がいました。これまで、仕事は自分ひとりでやる、決めるという意識が強かったんですが、育休スクラを受講してもっと周りのことに関心を持ったり、自分の行動の影響や、後輩の育成も考えられるようになりました。

しかも、育休前までは上司との仲が本当に悪かったんですが(笑)育休スクラを受けた復職後は、上司の行動や発言の奥にある背景を考えられるようになり、仕事も円滑に進められるようになりました。

復職と充実した両立生活

ーー人事部門に異動しての復職と両立生活はいかがですか?

所属している会社は入社1~5年目の社員が5割ぐらい占めているんです。若手社員の育成に面白さを覚えていたので、自身の会社の社員育成に関わりたいと思うようになりました。育休復帰のタイミングで人事部門への異動が叶いました。意外に思われるかもしれないのですが、広告業界で培ってきた経験やスキルが活かせているんです。例えば、意識調査などの調査設計だったり、人事制度の企画を考えるときに活かすことができています。

今、仕事や副業、家事や育児など目が回るほど忙しい日々を送っていますが、本当に充実しています。特に人材育成では、自分の仕事で「救われました」「ありがとう」という言葉をもらえる時が本当にうれしく思えます。

今後も人事部門で経験を積んでいきたいと考えていますが、『テクノロジー×人事』でテクノロジーを活用した仕事を作っていきたいと思っています。そして、実家の稼業を数年後に継ぐ予定もあるので、経営などまだまだ勉強することが盛りだくさんです!

家族はこんな忙しくしている私を受け入れてくれています。少し自分のことばかりで、家族を顧みないことを反省するときもありますが、自分の人生を楽しんで行きたいと思います。

まとめ|インタビューを振り返って

インタビューではキャリアや生き方の選択における価値観を楽しく、オープンに語っていただいた朴さん、本当にありがとうございました。

朴さんのお話しで印象深かったのは、マスコミ業界にいた頃の「規模が大きい仕事」にモチベーションがあった朴さんが、結婚や妊娠・出産などのライフイベントを重ねるごとに「一人の人の話を聞くこと、対話をすること」で自分の人生も豊かになるという価値観に変化していかれたところです。

どんな価値観が良いのか、悪いのかということではなく、その時に大切だと感じている価値観に合った選択ができることが朴さんの強さだと感じました。自分自身の変化を受け入れる力、自分に素直になって行動する力が、自分らしく生きる力なのかなと思いました。

また、専業主婦になってからも、異業種異職種への転職を実現され、今活躍されている。さらには以前の業界や職種で培ったスキルや経験を活かすことができていることが大変興味深いと感じました。リスタートはいつからでもできるし、これまでの経験は0にはならず、蓄積できるもの、そんな風に考えられるといいんだと思いました。

この記事をご覧いただいたみなさまも、どんな感想や気づきがあったか、せひ気軽にコメント欄から教えてください。

インタビュアー自己紹介

池上朋子
育休スクラをはじめ女性のキャリアを応援するサービスのマネージャーをしています。2018年に結婚を機に浜松に移住し、NOKIOOに入社しました。2019年4月産休取得、2020年1月半育休半復帰、2020年5月フルタイムで復帰してます。1歳の息子を育てながら、子育てと仕事の両立生活を楽しんでいます。とにかく息子がかわいい。
Twitter|https://twitter.com/tomoko_ikegami

朴さんが卒業、そして講師としても活躍する『育休スクラ』が気になる方はこちらをご覧ください。