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田んぼのお仕事、種降ろし。

4月の第1週から種降ろしが続いています。
先日は『田んぼのワークショップ2021 第二回 種降ろし』も開催しました。
今回も参加者が増えて楽しい一日を過ごせました。

ということで、
 今回は、お米の種降ろしについて紹介します。

【種降ろしのタイミング】

 まず、種降ろしのタイミングについてついてですが、浸水しておいた種籾は毎日見てると思いますが、変化はどうですか?浸水の次の日には胚芽の部分が白く透き通ってくると思いますが、

過去の記事の積算100℃が経過してから、この胚芽の部分周辺がポッコリ出てきます。よく鳩胸と言われたりもしますが、その頃が種降ろしのタイミングとなります。多少、芽が出てきても、出すぎていても問題はないとは思いますが、芽が出すぎると折れてしまうのではないかとちょっと扱いづらくなるのであまり伸ばさないほうが良いように思います。    
積算100℃については、過去記事『芽出し』を参考にしてください。今年は、谷水の温度で浸水発芽させたので、積算100℃とはかなりズレました。かなり日数がかかったので、最終数日はヒーターで少し温めました。

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雨降りの前後数日間が種降ろしの作業もしやすいので、そのタイミングに若干合わせても良いでしょう。
種降ろしの作業の、5〜8時間くらい前に水からあげて、目の細かい竹ザルなどにに平たく広げて陰干しします。濡れたままだと、種を蒔く時にくっついて上手く降ろせません。乾燥しすぎも、あまり好ましくないので種籾がパラっとなるくらいの乾燥で大丈夫です。

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種がちょうど良い具合に乾いたら、1合升や1合(約180cc)が計れる器、田を均すトンボ、覆土(*種の上に被せる雑草の種が入っていない土)、土を踏み固める板(畝幅90cmの幅がある大きなものが良い)を持って苗床に行きましょう。

*覆土にする土
種の上に被せる雑草の種が入っていない土とは、赤土や川砂、耕していない畑や土地の表面を厚めに削いだ中の土などが挙げられます。種降ろしの数日前には準備して良く晴れた日に広げて乾かしておきましょう。乾かしておくとパラパラと撒きやすいので。用意する量は、苗床に均等に1cm覆土できる量を計算します。だいたい僕は1坪あたり土嚢で3袋用意します。

【苗床を均す】

準備した苗床の表面を均します。苗床の準備は、前回の記事『苗床の準備』を参考にしてください。苗床が平らに均一になっていないと、種が一箇所に固まったり、生育の条件が揃わないので、できるだけ丁寧に均します。

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【種籾を均一に降ろす】


均した後、一坪あたり3合の量を器などにとり苗床にパラパラと落としていきます。ポイントは手のひらに一握りより少なめに種籾を取り、手の甲を下にして軽く指を広げゆすり、指の間から種籾を落としていきます。畝の手前側半分にパラパラと最初は少なめに、畝を回るように全体に落とし、何周も回って密度の薄いところを埋めていく感じで徐々に密度をあげていきます。1坪あたり3合を降ろした後で、ちょうど均等な密度になっていたらOKです。

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【覆土を均一に被せる】

次に、均一に降ろした種籾の上に土をかけていきます。覆土用に用意した土を、こちらも全体が均一になるように少しずつ撒いていきます。厚みが1cmくらいになる厚さになれば良いでしょう。少し厚いように思いますが、重みによる雑草の抑制と種に必要な水分を逃がさないためにちょうど良い厚みだと教わりました。

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【踏み固め鎮圧する】

最後は鎮圧です。用意した木の板を、種を降ろした苗床の上に敷き、上から乗って体重をかけて踏み固めます。かなり強めに踏む方が、土が締まり水分が逃げないため良いようです。

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【鳥対策】

鳥に食べられてしまわないように、今年は鳥が嫌がりそうな細かい枝(竹)を敷並べて対策しました。

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が、翌日には既に鳥が入っている形跡があったので、急遽虫除けのネットを畝全体に被せ対策しました。鳥よけは、テグスを張り巡らせたり、不織布をベタがけする方法もあります。その辺にあるものを流用して下さい。

それでは、ツンツンした葉が出てくるのをじっくりと待ちましょう!
明日も保険のための、種降ろしは続きます。

南伊勢の友人の圃場でのワークシェアの風景

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