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芽出し

4月30日に田んぼのワークショップ第1回を開催しました

今年のワークショップの予定を前々回のnoteの記事に掲載しましたが、
こちらのnoteにワークショップの詳細を掲載しないまま、
第1回のワークショップ開催してしまいました^^;



今回の第1回のワークショップは芽出し浸水会と称して、お米の種の芽出しと苗床の準備の方法ををシェアしました。


今年育てるお米の種は去年種採りした黄金錦の種籾です。
種採りは大雑把に昨年の秋の収穫の10日ほど前に元気の良さそうな株を、株ごとザクっとノコギリ鎌で刈って天日乾燥しブリキの保管庫で藁付きの状態で保管して冬を越しました。



今回のワークショップではその種籾付きの藁を千歯扱きを使って脱穀するとこから始まりました。

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【芽出し作業の手順】


水選別→塩水選→浸水(選別は中身の詰まった種を選び、丈夫で揃った苗を育てるのに大切な仕事です)

【芽出しのメリット(必要性)】

発芽するまで水に浸けて乾かさないようにして発芽のタイミングを揃えるというのが、一つ目のメリットになります。もう一つは発芽前に鳥の食害を避けることができるということです。

芽が出る条件は、温かくなってきて水と若干の空気があると発芽するという、この時期の気象条件です。

水と若干の空気と積算100℃といわれる気温です。

積算100℃とは、一日の平均温度を足して100℃になるタイミングで発芽するという考え方です。
例えば、一日の平均温度(昼夜合わせて)が10℃の場合、10日で発芽するということ。その間、水を乾かさないこと(多少乾いても大丈夫)というのが大切になってきます。

芽出しをせずに、直接田んぼに種籾を降ろす方法もあります。
が、長く雨が降らない条件が続く場合など、発芽までに自然環境に左右され、発芽のタイミングとその後の苗の成長にバラツキが出てしまいます。
それも個性で容認できれば、浸水芽出し無しでも良いかと思いますが、鳥に食べられてしまった経験や苗がうまく揃わなかった経験をしたこともあり、今年も浸水して芽出しすることにしました。

【芽出しに必要なもの】

・種籾
・バケツ2つ(5Lくらいの容量)
・塩(1kgくらい)
・ザル
・目の細かいネット(米を浸水する時に入れる)

・真水

・生たまご

【芽出しの方法】


①水選別
1.バケツに真水を半分から7分目くらいまで入れる
2.種籾を入れて浮いた籾をザルで掬う
(種籾の量は前回の記事〈田んぼの準備〉を参考に必要な苗の計算をして決める)
3.ザルで濾して沈んだ種籾をボールなどに移す

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②塩水選
塩水の比重を利用し、重い詰まった種籾を選び出す方法

1.バケツに真水を6分目くらい入れる
2.その水の入ったバケツに生たまごを入れる
3.2にちょっとずつ塩を入れて続け時々攪拌しながらを
繰り返すとたまごが少しずつ浮いてくる
4.たまごが浮いてきて水面スレスレで塩の投入を止めると比重は約1.08、
たまごが水面から頭がのぞく状態で塩の投入を止めると比重は約1.13です。

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うるち米(普通の日本のお米)の場合は、比重1.13の塩水を使い、
もち米の場合は、比重1.08の塩水を使う。

5.水選別した種籾を作った塩水に投入する
6.浮いた種籾は軽いので網で掬い使わない(鳥の餌にはなる)
7.沈んだ種籾をすぐに目の細かいネットに入れて流水でよく洗う

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(ポイント)

あまり長い時間塩水に種籾を浸すと痛む恐れがあるので、
できるだけ手際よく行う。

③浸水開始
自然水をバケツに汲み、ネットに入れた塩水選後の種籾を浸す。

【浸水開始後の芽出しのポイント】

・水は毎日変える
・できるだけ自然のペースで発芽させる
・種降ろしの日をどうしても動かせない場合、若干の水温調整は良いと思います

以上、芽出しの浸水の手順でした。
苗床の準備は後日、別記事で投稿します。




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