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漢方茶のきほん②五行の働きと強弱
前回は、食材がそれぞれ持っている性質「五性・五味・五色」についてお話しました。
今回は、どういった体調の時に、どのような食材を選んでいけばいいのかを考える時にポイントとなる「五行の働きと強弱」についてお話したいと思います。
五行の働きによって体調が変化する
「五行」の考え方を使うと、心と体の働きや、人がどのような影響を受けるのかなどを知ることができます。
漢方では、「五行」を「五臓」という肝・心・脾・肺・腎の5つの「臓腑」に置きかえて、その働きを見ていきます。
「五臓」は具体的な〝臓器〟自体のことを指すのではなく、〝機能〟のことを言います。「肝」とは、肝臓のことだけでなく、自律神経を調節したり、血を貯蔵するといった働きをあらわしています。
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五行と五臓の働きをまとめたのが、上の「五行チャート表」です。漢方では「五行色体表」と言ったりします。
これを見ると、木の五行である「肝」は、春に影響を受けやすいことが分かります。また、目が疲れたり、筋が張ったりするのも、「肝」の働きが悪い時に起こります。
そして、その「肝」の調子が悪い時には「酸味」のものを摂ると、その働きを整えてくれると考えられています。
五行の働きを理解しておくと、季節によって起こりやすい影響や、ちょっとした体調の変化からどこに原因があるのかなどを知ることができます。そして、五行の働きに合わせて、今の自分の体に必要なものをちゃんと選ぶこともできるようになります。
五臓の働きの強弱を見極める
「五行」の働きによって「五臓」の機能が強まる時と弱まる時で、体調の変化にそれぞれ違いがあります。
例えば「肝」だと、肝の働きが強まると、イライラしたり、落ち着かなくなったりします。目が痛くなって充血したり、筋が緊張して無意識に力が入ってしまったりすることもあります。
また、肝の働きが弱まると、やる気が出なかったり、気分が上下したりします。目が疲れて見えにくくなったり、筋がつったり、張って硬くなったりします。
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「五行チャート表」にある「五臓」の中でも、例えば同じ「目」や「筋」といった臓腑や器官であっても、強まる時と弱まる時でその体調の変化の出方に違いがあるのです。
なので、その体調の変化によって、「五臓」の機能が強まっているのか、弱まっているのかをしっかり見極めてから、どう対処していけば良いのかを考えていく必要があります。
五行バランスを整える食材の選び方
「五臓」の働きが強い時と弱い時で、食材の「五性・五味・五色」を考えながら、体の五行バランスを整えるためにどういった性質の食材を選んでいけばよいのかをまとめてみました。
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「肝」の機能が強いときは、自律神経の働きが過剰になっている状態なので、その過剰な働きを抑える「酸味」の食材を摂るようにします。また、気の巡りが滞っている時には、気の流れをスムーズにさせる「香り」のよい食材を摂ります。
また、「肝」の機能が弱いときは、自律神経の働きがうまくいっていない状態なので、肝の栄養となって制御機能を高める「緑色」の食材を摂るようにします。また、自律神経の働きを整えるために「アミノ酸」の食材を摂るのも良いでしょう。
次回は、それぞれの五行について、もう少し詳しくバランスを整えるための食材の選び方をお話していきます。
それでは、次回もお楽しみに。ごきげんよう。
いつも見ていただきありがとうございます!「漢方茶」を広げていけるような活動をいろいろとやっていきたいと思います。