4粒目 今日も誰かの笑顔を探して_「塩の街」を読んで。
世界が終わる瞬間まで、人々は恋をしていた。
その中の一つの恋が世界を救った。
こんばんは、実家の猫に会いたいと常考えている、なかです。あ、バドミントンサークルに入ることにしました。実に5年ぶり。体壊さない程度に頑張ります。笑
今日は、私が最近読んだ、「塩の街」という本について語ります。
塩の結晶が地球に飛来したことで人間が塩化し世界が死滅していく... 塩は着々と街を飲み込み、社会を崩壊させようとしていた。
塩害が発生している世界の片隅で生きる、元自衛官・秋庭と高校生・真奈。二人の過ごした時間と新たな出会いが世界を救うーーー。
作者は [図書館戦争シリーズ]でもおなじみの有川浩先生。こちらの本は会社の同期に貸してもらって読みました。数人の友達からオススメと言われ、どんなものやらと読んだ結果…冒頭から心を掴まれました。笑
「誰かのために」は一番のエネルギー源である。
塩害によって世界が崩壊し、人々がどんどん消え去っていく世界。両親も友達も被害にあい、日本全体の体制も壊滅状態。
そんな中、秋庭と真奈は出会った。支え合って暮らすようになった。
それは一人で生きるよりも心強いことだが、この先の未来が見えない社会において大切な人ができてしまう、ということは実はとても辛いことではないだろうか。どっちが先に塩害に合って死ぬか、そんなことを考え、怯えながら生きていかなければいけない。
でも、世界がこうなったからこそ出会った二人。
世界がこうならなかったら出会わなかった二人。
お互いの存在を大切だと気づいて、守りたい存在ができて、初めて自分のやるべきことが見えてくる。頑張ろうと思える。この世界を救いたいということよりも目の前の誰かを守るために、行動したことが巡り巡って世界の役に立った。それだけのことだった。
私もよく、何かをするとき「喜んでくれるかな…」というのを考えます。誰かに共感して、喜んでもらうために自分は新しいことにチャレンジして、様々な視点を得ているのかなーって思いました。
思えば英語を勉強したのも、最初は「自分に自信がほしかった」だけど、勉強していくうちに「誰かに海外の素晴らしさを知ってほしい」に変わっていったなあ。
その時、自分が目を閉じて一番に思い浮かぶ人の笑顔が見れたら、自分がしたことで喜んでもらえたら、結局それは自信につながるし、幸せなことかもしれないです。
ただ自分の喜びや楽しかったことの押し売りをするのではなく、その人のためを思って行動できる人になりたい。そんな引き出しをもっと増やしたい。
誰かのためにした行動の積み重ねが、派生して大勢のためになった、ということはよくある話かもしれないけど、改めて大切だなあということを感じました。
「塩害」と「コロナ」
どちらも私たちにとって未知の存在。この先がどうなるかなんて誰もわからないし、現にコロナの感染者数は増え続けている。
自分が目を閉じて思い浮かんだ人々を守るためにはどうしたらよいのか。
先の見えない恐怖の中、周りの家族、友達に伝えるべきことは何か。
結局時間なんて有限で、当たり前だと思っていた日々はある日突然壊されます。大切な人に感謝を。その人を守る行動を。その小さな行動から生み出せるものは何か、考え続けたい。
改めて、未知のウイルスと最前線で、私たち国民の未来のためのことを考え戦ってくださっている人に本当に感謝したいです。
長くなりましたが、「塩の街」皆さんもぜひ読んでみてください。
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