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ツクールの日

今月も末日を迎えました。
やはり2月は日数が短いので實感が湧きませんが今日が末日なのでした。

さてその短き2月ですが、去る2月15日は「ツクールの日」として定められているそうです。
これはnoteでお世話になっているP-chanII様と云う方の下記の記事を拝讀した折、初めて知った次第でございます。

P-chanII様はかなり高度な技法等をご存じの様でございまして制作されているゲームも多く、それに使われる素材等巾廣くお抱えのご様子、なかなかのツクール熟練者とお見受け致します。
最早、ヘッダー画像にあるサポートの切れた20年以上前のツクールを使い續けている私などはロートルそのものでございます。

さてこの「ツクールの日」でございますが調べてみると、ちゃんと一般社団法人・日本記念日協会様によって正式に認定登録されている様でございます。
何故2月15日なのかと云うと、どうやら「ツクール」が2,9,6(ツー、ク、ル)と云う語呂合わせからきている様です。
9+6=15と云う訳であるからして15日となっている様でございます。

この日を迎え、多くのツクールユーザーがその創作意欲を大いに奮われた事と存じますが、私も例外ではなくP-chanII様の記事に触發されて俄然やる氣になっておりました。
一通りの仕事が終わった就寝前の1時間から2時間位の誰にも邪魔されぬ余暇の時間にキーボードを叩き、マウスを動かし、紙のメモを取り、ついでに酒と肴を戴き、ここ数日來制作も快調に進捗したのでありました。

狸に騙される主人公達…。
オンドゥルルラギッタンディスカー!?

斯様にしょうもないイベントばかり作っておりますが、一應は物語も少しづゝ進んでおります…。


ところで、私は事ある毎に何かと記念日を勝手に設けては日々を樂しむ事を心掛けておりますが、實は私にも獨自の「ツクールの記念日」がございます。
それは12月18日だったのです。

今から27年前のこの日、私が初めて「RPGツクール」に触れた日だったのです。
「年末のプレゼント」に親父に賈ってもらったスーパーファミコンの『RPGツクール2』
このゲームからツクールとのお附き合いが始まったのでありました。

そもそも「RPGツクール」と云う存在を初めて知ったのは何かの番組でたまたま観たテレビのコマーシャルでした。
この「自分でRPGを作れる」と云うのは當時の私にとって、とても胸がときめくものでございました。

實物を賈ってもらい、家で箱から出したあの瞬間…。
大きなカートリッジに分厚い説明書…。
パッケージの裏にはゲーム画面とその解説…。
これら全てが胸が高鳴る「ドキドキワクワク」だったのです。

あれから27年…。

先日の旗日に實家に帰って當時の子供部屋だった場所の押入れを開けて發掘して參りました。

箱の裏を眺めているだけでも樂しいものでした。

ヨレヨレになった箱を見るにつけ、時の流れの不思議さを感じます。
夢中で遊んだ小學校時代…。何もかも皆懐かしい………。


ゲームソフトの隣に見慣れない黒い周辺機器がありますが、これは所謂バックアップ用の「ハードディスク」です。
2コンの挿込口に繋いで使うこの機械は乾電池で作動する「バッテリバックアップ方式」の記憶装置なのです。
従って内部のデータは電池の寿命と運命を共にする宿命にあります。

これでも私はこのソフトで2本のゲームを完結させたのですが、その作り上げた2つの作品は遥か昔、その電池切れと共にこの世から消えました。

しかし私が生きている限り、その記憶は残ります。
今でも小學校時代の友人もこれで遊んだ時の事を憶えており、時々話題に出てきます。
そして、あの時に覺えたRPG作りの基礎知識が今日のツクールで生き續けているのです。
つまり今、到底完成させるつもりではない作品ではありますが、それは遠い昔に私の頭の中で生まれ、みんなから「なんだこれー!?」と大いに爆笑されたあの物語が時を經て輪廻したものではなかろうかと存じます。

記憶装置に最後迄入っていた當時の乾電池…

これは先の記憶装置に取り残されていた乾電池です。
中身が出てしまい危險なので普段はラップに包んでありますが、これは今でも厳重に保管しております。
これを見るとあの頃を思い出します。私にとっては大事な寶物なのです。

飽くなき創作意欲、突飛もないアイデア、時間を忘れて打ち込んだイベント作成、執念のテストプレーとバグ取り、そして友達の笑う声…。

嗚呼、願わくばあの頃の純粋な想像力よ、ほんの少しで良いから今の私にもう一度あの心躍る瞬間を思い興さん事を……。


今私がパソコンで使っているRPGツクールが20年以上前のソフトとはいえ、スーパーファミコンのツクールとは比べ物にならない位に複雑になりました。
それだけにロートルな私では何かと行き詰まる事も多々あります。
しかし、それをもまた愉しむのがツクールの樂しみ方なのではなかろうかと存じます。
日々の生活、仕事の合間合間にシナリオ、グラフィック、イベント作り、キャラクターデザインまで全部一人でやっていると何かと大変ですが、私は私なりに「作るのを樂しむ事」を味わっていけたら幸いに存じます。

2月15日のツクールの日。
その前日にギリギリもらったギリチョコを食べ乍ら、少しずつ物語を紡いでいく事と致しましょう……。

主人公達よ、どこへ行く…?

追記
當執筆に當り、P-chanII様に於かれましては記事の引用を快くご承諾くださいました事をこの場をお借りして心より御礼申し上げます。
ツクールの日に於いて氣分が乗ってこられたご様子、私も忘れかけていたあの頃を思い出す事が出來ました。
この度は誠にありがとうございました。

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