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お手輕印度カリー

私の金曜日の夕食は高確率でカレーになります。

旧帝國海軍や海上自衛隊でも金曜日の献立はカレーにするのが伝統である様です。
これは曜日の認識を隊員達に思い起こさせて日々の生活にメリハリを持たせる意味合いも有る様でございます。

然して、私もカレーを作るなら金曜日と決めているのです。
1週間の仕事を終えて大好物のカレーを食べるひと時は眞に至福の時間なのであります。
食生活を樂しく、實生活はもっと樂しく。
私はそう云うトコロにこだわって生きているのです。

さて、一口にカレーと申しましても私には幾通りかのレパートリーがあるのです。
その内の一つがコレです。

いづれ何かの折にお見せ出來ればと存じますが、今回は「本格的」風な印度カリーを作ってみる事に致しました。

印度カリーと申せば、幾種類もの香辛料を調合して…と、なにかと複雑な工程を想像されるかと存じますが、實はあまりこだわらなければ非常に簡單な一品なのです。

これは聞いた話ですが、近頃街中に印度料理屋が増殖しておりますが、我々が珍しがる印度カリーは實のところ本國の方々にとって我々に於ける「にくじゃが」を作る様なもので分量さえ知っていれば調理自体はそこまで専門的な技術を要さない様です。
…乱暴な言い方をすれば「材料が有れば誰でもそれなりに作れる」物らしいのです。

私は本場のカリーも好物でございまして、近所のカリー屋の印度人店主とは知り合い同士なのです。
時々、地元の信金のロビーでお會いして「マタ食ビニ來テネ!」と言われる位です。


…さて、そんな印度カリーですが、自宅で手輕に出來るのです。
時々作っては異国情緒を樂しんでおります。

材料

●ターメリック、チリパウダー…各大匙1杯
●クミン、コリアンダー、オールスパイス、ガラムマサラ…各小匙1杯
●塩、胡椒…適量
●ニンニク、ショウガ、練りからし、タバスコ、ケチャップ、…適量
●適當な具材(野菜、肉、豆の水煮等)…適量
●トマト缶…1缶
●ローリエの葉っぱ、ココナッツミルク…有れば適宜

私は特別な場合を除き、いちいち料理の際に分量を量らない人なので、いつもいつも適當にやっておりますが、こまめに味見をし乍ら少しずつ調味料を加えていくと要領が解ってきます。
料理番組の様な事をしていたら日が暮れるのです。

最近はスーパーマーケット等で色々な香辛料を賈う事が出來るので、材料を揃えるのは實はそれほど難しくはありません。
こう云う賣り場を眺めているのは結構好きなのです。
どうしても手に入らない特殊な物は他の市販品で充分に代用出來ます。

作り方

1、香辛料を混ぜる

カリー2

とりあえず材料の香辛料を器に全て入れてよく混ぜます。

カリー3

均一に混ぜるとカレーのいい匂いが致します。
この配分は各々で工夫して独自の旨味を研究されてみると面白いです。
何事も、自分なりに足したり分量を変えたりしてみると味の廣がりは無限大であります。

2、具材を強火で炒める
まずは油にニンニクとショウガを入れて香りを出します。
具は何でも結構です。
私はキーマカリーの要領でタマネギ、ニンジン、挽肉、豆の水煮を使いましたが、基本的に「その場に有った物」を使っております。
カレーは冷蔵庫で出番を待ちわびていた色々な材料を一掃出來るので便利です。

具材に火が通ったら豫め混ぜておいた香辛料を加えて更に炒めます。

3、トマト缶を入れて煮込む
具材がしんなりしてきたらトマト缶を入れて煮込みます。
火は強火のまゝです。印度カリーは基本的に火力を弱めません。

ふつふつとしてきたら水を加えて粘度を調整します。
水の量の多寡でコクのあるカリーかスープカリー風になるか決まりますので分量は各人のお好みでどうぞ。

煮込む際に練りからしとタバスコ、ケチャップを入れます。
味見をし乍ら自分好みの味に調整するつもりで行うと樂しいです。
味が薄ければ塩を足してみるのも惡くありません(高血圧に注意)
ここに挙げた材料以外でも調味料を工夫して足してみると更に旨味が増すでしょう。
何事も創意工夫が大事なのです。
ローリエの葉っぱもこの時に入れると良いでしょう。

このまま20分程煮込みます。
この間に他の献立を作るのも良いでしょう。
この手の料理はこうした時間を有効に使って色々な物を作れるところがミリキ的なのです。

20分程經ちましたらココナッツミルクを入れて更に5分程煮込みます。
無ければ割愛しても良いでしょう。

カリー6

良い具合に仕上がりました。

カリー7

盛り附けて完成であります。

今日のお相手はハンガリーの養命酒こと「ウニクム」です。
こう云う胃に負荷がかゝりそうな料理にはこの酒が一番です。



…ここまでが昨日の話。

實は例に漏れずこう云う料理は余るのです。
翌日に一晩寝かせたカレーは謂わば「決まりもの」なのです。

そこで今朝は小麥粉を水で練って薄く伸ばして「チャパティ」を作って食べました。
小麥粉と水の分量は様子を見乍ら少しずつ調整していきますが、要領が解れば簡單です。
作り過ぎた生地は冷蔵庫で保存しておけます。

カリー8

表面に油を塗って魚焼きグリルで焼きます。

カリー9

ご飯とはまた一味違う美味しさです。


印度では各家庭にそれぞれ秘伝のカリーレシピが有ると聞きます。
考えてみれば日本でも昔は煮物や汁物に各々の工夫が見られました。

何かにつけて出來合いの物しか使えなくなってしまった今日。
こう云う自分なりに工夫して味附けをしてみる事はとても大事な事だと思います。
或いはこう云う試行錯誤は料理の樂しみでもあります。

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印度人もビックリ!眞にセイロン!!

…お後が宜しい様で……。

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