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マラソンマン (1977 映画)

こう言ってはなんだが、とてもつまらない映画だった。面白かったのは後半のみ、しかもラストの5分だけ。

とにかくマラソンは全然関係ないし、アベベの映像は何の意味もなく思わせぶりなだけ。
意味不明な殺人が起きたり、爆発が起きたり、なんだか気持ちの悪い男性が出てきたり。そろそろ止めようかと思いつつも、何とか最後まで見た。
結果的にダスティン・ホフマンの裸の熱演と、ローレンス・オリヴィエの演技だけが、圧巻だったというか...。


何しろそれぞれのキャラクターがどういう立ち位置なのか、よくわからないまま物語が進行していく。
ニューヨークが舞台なのかと思いきや、いきなりパリの街が映る。主演はダスティン・ホフマンのはずなのに、よくわからない男性がメインで出てくる。

この男性は誰だろう? 物語の中盤になって、やっと彼が主人公の兄だということがわかる。しかし彼がどういう存在で何をやっている人なのか、さっぱりわからない。

さらに主人公もなんだか訳ありで、お父さんも訳ありで自殺しているらしい。

そこに不思議な女が登場。
フランス語をしゃべるし、もしかしてお兄さんの関係者か?それともフランスから来た殺し屋?

散々な謎展開。やっとこさ満を持して登場するのが敵役のローレンス・オリヴィエ。
さすがの存在感で画面が引き締まったが、やってる事も謎すぎて背景も不明。
しかも歯医者の道具で拷問って!怖すぎ。

この映画のメインテーマが何なのか、よくわからない。
が、ローレンス・オリヴィエの演じた"ゼル=白い天使"は、実在したナチスの医師ヨーゼフ・メンゲレがモデルらしい。

調べるとメンゲレは、1979年、サンパウロ州ベルティオガの海岸で海水浴中に心臓発作によって溺死した、とのこと。
この映画のラストシーン、ゼルの死に方と重なるのは偶然なのか? ちなみに映画の公開は彼の死より3年前なので、予言みたいで怖い。彼の存在を知った事だけは、この映画を見て唯一の収穫だった。


本作冒頭=物語の発端は、ドイツ人とユダヤ人の口論が引き起こす交通事故である。
もしかしたら、ナチスとユダヤ人の対立が本作の隠しテーマかもしれない。

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