大庭和佳子の子育て人生16

自分の人生を生きていない事実を封印してきた二十数年…
子育てを頑張ってきた自分に自信をもって、これまでも生きてきたし、今も生きている。28年に及ぶ4人の子育て経験を武器に、公文式教室も2教室400名を超える生徒が通う教室に成長している。

しかし、自分を軸に考えてみると、子育て中は常に他者を優先する日々であった。続けたかった仕事を辞め、夫の仕事の都合で住む場所は変わり、少ない生活費で毎月やりくりし、食事や着るものなど、何でも子どもと夫を優先し、いつしか自分の欲求を抑えるようになっていた。それは無意識であり、我慢をしていたつもりはなかったが、レストランで食事のメニューも決められない自分がいた。長い間、家族や他人を常に優先してきた思考が染みついてしまっていた。そこに自分はいなかった。

子育てもやる気満々で臨んだ日々であったが、一生懸命なあまり、私の思い込みでやりすぎてしまったことや、逆にもっとやったほうがよかったことなど後悔の念もある。

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