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「教団X」中村文則

とうとう感想・書評を書くネタが無くなった。
毎日投稿を目指していたのだが、書ける本が無い。
本棚には無数の本があるのだが、内容を覚えていない本が多い。
これらすべてを覚えていればあと3年は毎日投稿できたのではないか?
うろ覚えの記憶で書くのは申し訳ないと思い、毎日投稿を断念しましたわ。。
人の記憶は儚いね。。

でこれからは読んでなんらかを感じたら投稿することにする。
なんか、自分の読書サイクルがばれるのが恥ずかしいが、しょうがないと思おう。

ということで、先日読了しました。
「教団X」です。

長編小説で図書館で見かけて借りた。
図書館にある本には帯が無い、そして単行本を借りたのだが、文庫と違って単行本はあらすじが書いていないことが多い。
つまり何が言いたいかと言うと、きちんと事前リサーチをしないで単行本を借りるということはバクチなのだ。
CDで言うところのジャケ買い状態。
ちょっとドキドキするから嫌いではない笑。

本作を借りるとなった決定打はタイトルだ。
”教団”というキーワード。
そもそも自分は新興宗教・カルトものが好きなのだ。
どこにでもいるような人々が、ひとたび奇跡や神というものを妄信することによってとんでもない行動を引き起こす。
人間の常識というやつのあやうさ、社会が共通のルールを守るという暗黙の了解のもとでようやく成り立っているという事実、それらを再認識するのがたまらなく面白い。

本作はタイトル通り”教団X”と呼ばれ、公安にマークされるカルト集団とその周辺の人々のどこかカオスな状況が描かれる。
そしてカルトにありがちなテロに物語は向かっていく。
それらの描写の中で、極端なカルト信者たちの世界に対する分析・考察がちょっと説教臭く長々と描かれる。
なんか人の歪んだ思考や普段考えようとしなかった矛盾を突き付けられ、物語を読んでいるのにもっと切羽詰まった何かを見せられているような気にさせられる。
怖い、そして不思議な小説だった。
ミステリーになるのかな??

読み終わった後、作者のプロフィールを調べてみたのだが、なかなかに評価されている人のようだった。
別作品も読んでみようかな。



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