「ボーン・コレクター」ジェフリー・ディーヴァー
サイコスリラーというのか、連続快楽殺人鬼や狂気の殺人鬼をテーマにした作品が大好きだ。
1番好きな作品は「羊たちの沈黙」。
映画も良かったけど、原作も良かった。
ある古書店を舞台にしたミステリーにて、登場人物が「すごい作品が世に出てきた」と絶賛するシーンがあった、他作家が作中で絶賛するぐらいにすごい作品なのだ。
アメリカってこれがフィクションにとどまらないのがすごいというかなんというかだよね。。
現実にサイコな事件が起こっている。
他の国でもあると思うのだが、アメリカでは有名な事件がたくさん起こっているイメージ、これは社会学とかで題材にされてそうなので、分析したものを今度探して読んでみようかな?
こんな土壌があるからか、こういったサイコサスペンスがある程度のリアルを持って描かれ、全世界でヒットするのだろう。
サイコスリラーが本当に面白い作品に昇華する要素として、自分が思っているのは”魅力的な捜査陣”だと思う。
物語の性質上、必ず殺人鬼は登場するし、もう猟奇的な殺人鬼という存在自体が現実とはかけ離れている為、見ている側・読んでいる側は魅力を感じる。
それにプラスして捜査側が魅力的だと物語の面白さが倍増するのだ。
前述した「羊たちの沈黙」も、捜査側の登場人物の一人ですでに収監されている殺人鬼、捜査に協力するレクター博士が本当に魅力的な存在である為に不朽の名作になっているんだと思う。
前置きが長くなったが、本作の捜査陣も非常に魅力的なので、面白い作品へと昇華しているのだ。
あらすじ。
過去の事件で頸椎を損傷してしまい、寝たきりになった科学捜査官、尊厳死を望むほどに絶望している。
そんな彼がその経験を買われて捜査に協力することになる。
たまたま事件現場に居合わせた婦人警官の、証拠を見つける能力・現場を観察する能力を見抜いた彼は、自分の手足として彼女を使って捜査をするという話だ。
犯人は猟奇的な連続殺人鬼。
むごたらしい現場を彼の指示にしぶしぶ従いながら捜査を進める婦警。
すこしずつ2人は信頼関係を築いていくのだが、同時に事件も緊迫感をましていく。
この2人が捜査側として非常に魅力的なので、たくさんあるサイコもの中でも群を抜いて面白くなっている。
なんとシリーズもので、この2人がこの後も様々な事件に立ち向かっていく。
実は続編読んでないんだけど、今の”積ん読”が無くなったら購入したいと思っている。