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「迷路館の殺人」綾辻行人

かつや、というチェーン店を知ってる?
もうおじさん相手に全振り!!とにかく安くとんかつを食わせてくれる店だ。
最近だと、松のやという牛丼の松屋の会社が展開している店も出てきた。
松屋でのナレッジがあるのか、けっこうなスピードで展開している気がする。
ここも安くて美味いのだ。
いやーとんかつ好きには素敵な時代になったものです。
近くにあったら、毎日昼に食べてしまいそう。
太っちゃうわ。

こんな安くて美味しいお店、それ以上を望むのは野暮ってもんだ。
ていうか高級さやサービスの良さを楽しむための店じゃないので、それを求めることこそ間違いなのだ。
なので、たまにサービスが悪いとかなんとか店員に絡んでいるおじさんは、いい加減にわかりなさい!!と思うね。

何が言いたいかというと、提供する側がこれのみを提供するという明確な意志がある場合、それ以外を求めるのは受け取り側の誤りなのだよ。
これは小説にも言えると思っている。
この作品では”奇想”が売りなのだ。
だから、登場人物が人としてリアルに描けていないとか、動機があってないようなものだとか、そんなものはどうでもいいのだ。
とにかく奇想天外な事件と奇想天外な真相、これさえ満足出来れば良いのだよ!!

だっていきなり舞台設定が、大きな迷路のある館なんだよ。
そんなのあるわけないじゃん。
もうトリックの為に作られた設定。
でもそれでもいいのだ、とにかく奇想で驚かせてくれれば。

この作品は驚いた。
つまり名作だ。

ちなみに先のとんかつ屋の話だが、ちょっと美味しいの食べたい時はとんかつ和幸に行くことにしている。
だが、今もやっているかわからないが、池波正太郎のエッセイで読んだ淡路町の「勝漫」、もう一度行きたいなぁ


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