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「早雲の軍配者」富樫倫太郎

本作には後ろめたい気持ちがある。。
それは何かと言うと、本作「早雲の軍配者」は後に「信玄の軍配者」「謙信の軍配者」と続くシリーズもの。
「信玄の軍配者」までは読んだのだが、「謙信の軍配者」はネットの評判があまりよくなく、その為に読むのを躊躇してしまい未だに読んでいない。
三部作が自身の中で完結していないのである。

自分の評価ではなく人の評価を元に、読む・読まないを決めてしまった、という後ろめたさがある。
こうして書評を書いておいてなんだが、なぜ人の評価を気にしてしまうのだろうか。。
自分の意志で読む・読まないを決め、自分の感じるように面白い・面白くないを評価するべきだ、と自戒する。
いつか読む!!「謙信の軍配者」も。

あとね、早雲と信玄は単行本を買ったのですよ。。で、まごまごしているうちに「謙信の軍配者」が文庫化されたのです。
本棚的な美しさを求めるなら、単行本で揃えたいのですが、文庫の方が安いのですよね~
というみみっちい葛藤があったりして。。。余談でした。

「早雲の軍配者」の話をしよう!!
軍配者、と聞きなれない言葉だが、調べたところ下記の通り。
戦国時代に出陣・戦闘開始の日時,戦勝祝賀の作法などの軍事行動や築城開始の日時・儀式などについて,卜筮(ぼくぜい)した結果を指示し,あるいは呪術的行為を行う軍師、とのこと。
軍師よりもちょっと幅広く、いろいろ取り仕切るお仕事だと認識。

軍師ものって燃えません?
有名どころで言うと、三国志の諸葛孔明!!
孔明が奇策を使って戦局を有利にしたり、交渉を成立させたりと、頭脳を使った戦い方がかっこよい。
フィクションの世界では、田中芳樹の小説における軍師や軍略が好き。
「アルスラーン戦記」のナルサス、「銀河英雄伝説」のヤン・ウェンリーやラインハルト、彼らの弄する策のぶつかり合いが脳汁ドバーな興奮もの。

本作は主人公が軍配者として成長する過程を描いたものなので、戦略・戦術とかそいうのは薄め。
でも歴史上の人物たちが名をなすまでの話って得も言われぬ面白さがある。
「後の〇〇である」って展開、みんなも好きじゃないか?

周辺地域を平定して地盤を築いた北条早雲が、風魔の一族から軍配者候補を選び育成する。
候補として選ばれたのが主人公!!
足利学校という軍配者養成学校に行かせるのだが、そこで主人公は後に信玄の軍配者となる山本勘助、謙信の軍配者となる宇佐美定行と一緒に成長し、友情を築いていく。
学園物か?
後に成功する人たちが、実は同じ場所で学んでいたという、トキワ荘のような魅力がある。

そしてこの主人公が、小太郎という名前。
風魔の一族の小太郎、、風魔の小太郎!!
風魔の小太郎ですよ!!みなさん。
風魔忍者の棟梁、漫画や伝記小説等で何度も題材にされた最強忍者!!
おーそうか、主人公が風魔の小太郎か。。という感動。

軍師もの、忍者ものって男はいくつになっても好きですよね!?ですよね!?

追伸
伊賀・甲賀・風魔ってかっこいいけど、根来忍者ってあんまじゃない?
柳生忍法帖のせいかな。。

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