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「九尾の猫」エラリイ・クイーン

犯人は歪んだ思考で犯行を重ねる。
妄想により運命を感じたのか、決して常人には理解できない理由で被害者を選ぶ。
時には性的嗜好によって、いわゆる”好み”の人間を選ぶ。
綺麗なブロンド、低い身長、色白、褐色など。
そんな殺人鬼。
そして殺人鬼が起こす連続殺人事件。
心理学・プロファイリングの専門家と刑事達の経験が、サイコな犯人を追い詰めていく、というのが今の連続殺人もののトレンドではないだろうか。

名作も多い。
「羊たちの沈黙」は名作だった。

だが、ちょっと前は違ったと思う。
犯人を追い詰めるのだが、アプローチが違う。
捜査側は被害者の共通点を探すのだ。
そして共通点が見えてくることが、イコール犯人への道筋となるのだ。
本作は連続殺人もの、というより上述の通り”隠された動機”ものだと思っている。
しかも作者はエラリー・クイーン!!

自分が小中学生の時に海外ミステリーを読んだころ、海外ミステリ作家を位づけするのであれば、もちろんシャーロック・ホームズを生み出したコナン・ドイルが殿堂入りなのはもちろんなのだが、次いで上位にいたのがエラリー・クイーンとアガサ・クリスティだった。
作者と同じ名前の登場人物が出てきて推理するっていう趣向も、エラリー・クイーンで初めて体験した気がする。

エラリー・クイーンは、他2人の英国ミステリーとは少しだけ趣向が違う、アメリカの作家(しかも二人で合作!!)なので、少しだけ読んだ雰囲気が違う。
そこが真新しく感じて、虜になった。

ちなみに「名探偵コナン」に出てくる西の名探偵、服部平次はコナン・ドイルよりもエラリー・クイーンが好きってシーンが出てくる。

あらすじ。
ニューヨークを震撼させる、連続絞殺事件。
次の被害者を出さないように、エラリー・クイーンと警察官である彼の父が奔走するという、名探偵ものとしては珍しいスピード感のある作品だ。
もう古典と言われるレベルなのだが、ニューヨークの描写もちょっと雰囲気あるし、疾走感も楽しいし、名作だと思う。

最近お笑い芸人をワンピースのキャラにあてはめるのが、動画とかではやっているみたい。
七武海、四皇、革命軍、などなど。
古典海外ミステリー作家でもそれやって欲しいな!!

海賊王がコナン・ドイルで、あとは。。。想像すると楽しい。

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