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【単巻5冊読書感想㉛】『魔術師を探せ!』『ゴキブリ研究はじめました』『もしもワニに襲われたら』『応えろ生きてる星』『レペゼン母』

 秋といえば、読書ですね!

 え?

 はい、確かに。
 春夏秋冬、全季節、読書を楽しんでいますよ?

 でも、秋はですね、「読書の秋ですね!」って読書しまくる言い訳があるんで、素敵な季節ですね。

 まぁ、春は日差しが気持ちいいと日光浴をしながら読書して、夏は実録怪談の季節ですねと読書をして、冬は外に出ずにお家で読書してましょうねって読書してますが。

 なんて言いながら、今回の5冊です。



【1冊目】期待値高すぎて裏切られる『魔術師を探せ!』

※このタイトルはKindle Unlimited対象ではありません

 このシリーズ、SF界隈で「魔術×ミステリ」として評判のあるタイトルでして。

 『魔術師が多すぎる』というこのタイトルの次、長編の題名をよく目にするんですよね。
 だから、期待値がすごく高くなっていました。

 うん、そういうの良くない。

 いや、まず、自分、そもそも。

 ミステリがそんなに好きじゃないですよ……。

 シャーロック・ホームズも全巻履修済みなんですが、自分の中に何も残ってねぇ……ってくらいに。

 で、このタイトルは、科学の代わりに魔術が発展したif英国で、調査官が科学捜査官の役目を果たす魔術師と共に事件を解決していく、というシリーズものになっています。

 うん。

 えーとね。

 科学の代わりに魔術が発展した英国、貴族社会がバリバリ残ってるんすよ……。

 そこに、大航海時代が混ざった世界観です。

 なんというか、貴族って血統のブルジョアじゃない?
 彼らのために事件を解決しますっていうストーリー構成が、なんか、こう、虫唾が走るような忌避感があって。

 ミステリと、世界観部分が楽しめなかったら、この作品、合わないじゃん?

 はい。

 アクセス困難で期待値だけが上がっていたんですが、やっぱりダメですよね……。
 そういうのってたいてい裏切られるというか。

 あるある、と笑っていただければ幸いです。



【2冊目】アマチュア研究家が、新種を報告するまで『ゴキブリ研究はじめました』

 ※このタイトルはKindle Unlimited対象ではありません

 昆虫館で働く著者が、ゴキブリの新種報告をするまでのお話になっています。

 で、1冊目と引き続き。

 わたし、分類学、あんまり好きじゃないんだ泣

 分類学というのは、リンネに始まる、生物を分類しようとする、生物学の一分野になります。

 『日本十進分類法』という本の分類法はすごい好きなんですけどね。

 なんででしょうね、生物の分類には興味が全くないです。

 それよりも、生物の生活サイクルとか、異生物の共存・寄生関係とかに興味があります。

 というわけで、興味のない分野でした。

 まぁ、それでもサラリと読める分量なので、そこまで苦痛な読書にならなかったのが救い。

 いきもの大好きな小中高生は読んだら、将来が広がるんじゃないかな、と思います。
 周りにいる方は、ぜひオススメしてみてください。



【3冊目】翻訳者さんの力不足が目立つ気がする……『もしもワニに襲われたら』

※このタイトルはKindle Unlimited対象ではありません

 いや、明らかに矛盾している箇所があるのよ。

 小タイトルで「息を吐くのを待つ」の下に、「吐き出した空気が肺の周辺に留まると呼吸困難になるので、その前に胸部の穴を塞いでください」って書いてあんの。

 え?

 どっち?

 編集者さんとか、校閲者さんとか気づかんかったんかいな。

 おかしいでしょ……。

 ありそうにないシチュエーション、でも実際の危機として可能性は少なくてもあるよね。

 例えば、スマホをトイレに落としたりとか、津波が来そうだったりとか、電車が脱線する五秒前だったりとか。

 米軍にサバイバル技術を教えている著者が、他のプロの意見を踏まえて、ガチでハウツー本を作りました、というのが本タイトル。

 ただ、ネタを挟んでいるところもあるんだけど、そのニュアンスをうまく翻訳者さんが訳せてない気がする。

 抗議活動に参加しなくてはいけなくなって、逮捕されたら……の箇所とか。

 明らかに矛盾している箇所、ニュアンスの訳出、そこら辺から、「ガチ勢がマジで考えた」部分が台無しになってて、イマイチ信用できないんですよ……。

 パラパラめくって楽しむくらいがいいのかなと思います。

 で、サイト(https://www.worstcasescenario.com/)の書籍化らしいので、こっちを読んだ方がいいかもしれませんね。

 サイト見たら、テーブルゲーム化してて、マジなのかネタなのかの余計に判断がつかなくなったんですけどね……。



【4冊目】安定ラブストーリー、竹宮ゆゆこさん。『応えろ生きてる星』

※このタイトルはKindle Unlimited対象ではありません

 うん。

 感想も何もない感じ。

 竹宮ゆゆこさんの恋愛もの!!!

 以上!!!

 みたいな。

 好きな自分には通じるけど、多分、フィーリングが合わなかったら「何カッコつけてるんだ? 意味わからん」ってなると思う。

 でも、フィーリングがあったら、本当にハマると思う。

 一回は読んでほしい作家さんです。



【5冊目】ドラ息子VS農家の母ちゃんがラップバトル!?『レペゼン母』

 タイトルと表紙からしてインパクトがすごい。

 あらすじもヤバい。

 農家の母ちゃんがドラ息子とラップバトルするらしいぜ、とかもう読むしかないでしょって感じ。

 実際読んでみると、思っていたより1.8倍くらい周辺事情が濃かった

 亡くなった夫の跡を継いで梅農園を切り盛りしてきた主人公。
 一人息子に振り回され、しかも、この息子、嫁を置いて失踪してる。

 同居嫁の趣味を応援する形で、ラップバトルに関わっていくことになって……。

 序盤は全く息子は出てこないんで、「どこでラップバトルに発展するんだ?」と思いながら。

「そうくるか!」の連続で、ハラハラしながら、最後まで一気読み必須!

 もう、これはいいですよ〜……。

 とりあえず、読んでほしい。
 あんまり言うとネタバレになるし、とりあえず読んでほしい!!!!

 で、ついでにヒップホップについて。

 わたしは、どの音楽ジャンルもそうなんだけど、「好きなやつは聴く」というスタイル。
 そういう感じで、ヒップホップも聴く。

 でも、ラップバトルは苦手なんですよね。

 ディスりあって、悪口の応酬って、ちょっとどうなの?
 聴いてて気分悪くなってくるんだけど……って。

 ヒプマイとか流行ってたけど、その四文字も出さないで欲しいくらいだったり。

 でも、このタイトルでは、技術があるんだよ、とちゃんと解説してくれてる
 ちゃんと相手への返答になっているか、原曲の歌詞を入れていけるかとか。
 へぇ〜って感じ。でも、悪口ってだけで聴いてて気分のいいものじゃないから、聴かないけど……笑

 ラップバトルをただ題材にしてるだけではなくて、ちゃんとリスペクト感じる
 そういうの大事ですよ、本当に。

 というわけで、ラップバトルは全く関係ないんですが、
 好きなラップ曲を挙げておきます。よかったら聴いてみてください

  • 鬼「小名浜」 この塀は高い 独房が妙に暖かい ってとこ超好き

  • SHU-THE feat.空也MC「クズレペゼン」 うまくいかなくても明日も真面目にコツコツ頑張ろうってなる

  • feat.空也MC & 観音リフレクション「勝ちに」 鬱で辛い時に聞いてた

  • 神門「HERE IS HAPPINES」 生きる理由は分からないが死ねない理由ならたくさんある って歌詞に、鬱で辛い時、生きててもいいんだなって目から鱗だった

  • 鬼 feat ANTY the 紅乃虎 「地方妻」 色気意味わからんくらいあって好き

  • feat.刃頭 / ANTY the KUNOICHI「大人の童話」 救われないダークメルヘンな世界観がいい

  • MACKLEMORE & RYAN LEWIS「SAME LOVE」 ホモって言葉をディスとして使ってきたラップ界で真っ向からセクシャルを扱った名曲

  • iNat feat.初音ミク「カラスの憂鬱」 ボカロラップ枠で絶対的に好きなiNatさん。シャンティのカバーもマジ好き

  • feat.KOHH & MONY HORSE/Y'S「プリンス」 前半は、ヒップホップ界のカッコいい像が全部詰まってるよなーって曲。でも後半は、急にリアルに引き戻される。最後まで聴いてほしい。

 Amazon Musicでも鬼さんとか空也MCさんとかは聴けるようになったんですよね。
 嬉しい。



 さて、音楽の話になってしまいましたが、
 秋めいて参りましたし、音楽も読書も楽しんでいきましょう。
 それでは、また。

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