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伝説のつるぎ 大熊健司
2023年3月15日 00:04
目の前に広がるは暗闇。一点の明かりもない漆黒である。 視覚だけではない。聴覚も嗅覚も、全ての感覚がなくなったかのようなこの空間。その空間にたどり着いてからどれほどの時間が経っただろう。ここでまず一つの感覚が何かを受信した。それは聴覚である。真っ暗闇の中でその耳に響いてきたのは、どこからか聞こえてくる、コツコツ、という人が歩いてくる音であった。 決してその姿を見ることはできないが、何やら人