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2023.05.13『Oaiko vol.3』live report
『Oaiko vol.3』
2023年5月13日、下北沢近道にて第3回が開催されたライブイベント『Oaiko』。コロナ禍から「日常」へ、一歩ずつ前へ進んでいくために、「元に戻す」のではなく「適応」していくことをコンセプトに、今までのような人との肌の触れ合いやシンガロングいった、身体で熱量を表現し演者と観客でぶつけ合うようなライブの形とは異なる、噛み締めるような形の熱量あるライブを模索したライブイベントとなっている。
今年からレーベルとしての活動を開始したこともあり、新たなバンドの「出会い」を目指した回でもあった。今回のイベントで、観客にとって、出演者にとって、ライブハウスにとって、新たな出会いや気付きがあったなら、間違いなくイベントは大成功だったと言える。
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1.年齢バンド
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今回トッパーを務めてくれたのは結成から半年という新鋭、年齢バンド。外は小雨がチラつくというのに、それらを全て吹き飛ばす程たぎる熱量を放った1曲目、「言いたくない」。等身大の葛藤を吐き出す叫びと青く駆け抜けるサウンドはこのイベントへの期待、このバンドへの期待を一気に高める。最後はリリースされたばかりの「どうしたって、悔しいよ」で締めくくり、堂々のイベントスタートを切ってくれた。
【セットリスト】
1.言いたくない
2.上京しないで
3.1年2組
4.3歳
5.5歳
6.3年7組
7.どうしたって、悔しいよ
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2.tiny yawn
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続いて2バンド目はtiny yawn。キーボードと楽曲によって取り入れられるアコースティックギターが印象的で、先ほどとは打って変わった湿度の高いプレイで私たちを魅せてくれる。ダウナーな選曲になってしまったと語った彼らだが、物憂げな歌声とテクニカルだがしつこくない、グルーヴ感抜群のバンドサウンドは観客の心を密かに高揚させる。近道の雰囲気も相俟って、音楽に浸る、という表現が相応しいステージだった。
【セットリスト】
1.泡になる
2.4月の怪物
3.海の法則(Blue)
4.夜に無駄吠え
5.yawn
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3.Carpenter'sBlue
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3バンド目を務めてもらったのはCarpenter'sBlue。「D・I・Y」のイントロが始まった途端、会場は彼らの溢れ出る世界観に引き摺り込まれた。ライブでしか味わうことのできない力強い轟音のサウンドから穏やかに凪いだサウンドまで表情豊かであり、紡がれる叙情的な言葉達が心地良い。そんな彼らのステージに飲まれ、観客達の身体は動かずにはいられない、まるで海のようなバンドだった。
【セットリスト】
1.D・I・Y
2.Gianna
3.Oxytocin
4.stone / flower
5.愛こそ
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4.soccer.
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続いて4バンド目はsoccer.。序盤からアクセル全開、今回最高潮の激しい熱量を持ち、激情のハードコアに観客からは拳が次々に上がった。もはやシャウトに近い切迫した歌声とそれに呼応するように激しさを増すバンドサウンド。後半は先ほどと雰囲気をガラッと変えて繰り出される彼らのエモに会場のテンションは頂点に達する。ラストの「I'm Looking To Change My Future」の観客の一体感は胸を打った。
【セットリスト】
1.Winter'21
2.Future Regrets
3.Ⅲ
4.interlude
5.Ⅳ
6.Miracles
7.The Summer Will Be Here Soon
8.I'm Looking To Change My Future
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5.The Over Sensation
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トリ前を務めてくれたのはThe Over Sensation。一括りに出来るわけではないが、やはり滋賀出身のバンドへの期待が高まる。「遍歴を成す」や「対流圏」など、語りの多く含まれる楽曲はことさら、彼らの放つ言葉をまっすぐに心に響かせてくれる。ライブの安定感は言うまでもないが、ライブの魅せ方というものをまざまざと魅せつけてくれた。胸が苦しくなるような熱量の滾るステージであった。
【セットリスト】
1.遍歴を成す
2.蛍
3.オルタネーション
4.ただひたむきに
5.プロパガンダ
6.対流圏
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6.その感激と記録
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トリを飾ったのはその感激と記録。3月末にはレーベルOaikoから1st mini album『身の程を知れ』をリリースし、いま大躍進を遂げているバンド。圧倒的リリックセンスと唯一無二の音楽性は中毒的な魅力を持つ。そのアルバム収録曲を中心に、ラスト、「人間になりたいよ」のライブバージョンはまるで轟音の渦に会場が飲み込まれていく感覚。その衝撃に立ち尽くしてしまうような長い余韻を残して、イベントは幕を下ろした。
【セットリスト】
1.天空にいる
2.oath
3.drop by drop
4.走色
5.人間になりたいよ
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最後に
今回で第3回目を迎えたが、出会った人々、そしてその人達の協力があってこその成功なのだといつも思う。今回出演依頼を受けていただいた、年齢バンド、tiny yawn、Carpenter'sBlue、soccer.、The Over Sensation、その感激と記録に、改めて感謝すると同時に、共にライブイベントを作り上げることができたことを嬉しく思う。
3月26日にその感激と記録の1st mini albumをリリースし、Oaikoはレーベルとしての歩みを進めました。徐々にこのOaikoという名前も知ってもらえることが増え、沢山の人たち、バンドが手を貸してくれてこの輪が広がっているんだなとこの日改めて実感しました。これからも素敵な日を作り上げられたらいいなと思います。
また、コロナが明けてきて更に僕たちが作るイベントの意義を求め続けなければと思いました。きちんとこのOaikoというレーベル・イベントが一つのシーンを作っていけるよう歩みを進められればと。
(シンマチダ)
Oaiko vol.3、ありがとうございました。
個人でイベントをやる上で、他のイベントと差別化できるようなブッキングにしたいと思って始めました。カオスだけどめちゃくちゃ良い!っていう感じになったと思います!
3月にはレーベルとしても動き始めました。レーベルにしてもイベントにしても、面白い事を考えて形にしていければ良いな思います。
(ヨウスケ)
Oaiko vol.3を一緒に作っていだいたみなさま、本当にありがとうございます!
私ごとですが新社会人になってからも、このような形で音楽に関われることができて、本当に嬉しく感謝しています。これからもOaikoらしい企画を、そして心地の良い音楽体験をお届けできるように頑張りますので今後ともよろしくお願いします!
(ケンジ)
文:ミナ
写真:シンマチダ
Oaiko vol.3 出演バンド
・年齢バンド
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・tiny yawn
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・Carpenter'sBlue
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・soccer.
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・The Over Sensation
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・その感激と記録
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