絵画のような紅葉の大パノラマ 渋峠・志賀高原ヒルクライム(前編)
秋。紅葉の季節がやってきました。
山が紅葉で美しく染まり、自転車乗りとしてはヒルクライムが少し楽しくなる季節です。辛い思いをしてもそれが報われる絶景が待っているから・・・!と頑張れるわけですよ。
というわけで、去年10月に長野県・志賀高原から「国道最高地点」のある渋峠までロードバイクで走ってきた話です。渋峠というと関東の民はどうしても草津温泉側からのアクセスを考えてしまいがちですが、紅葉を味わうという意味では今回のルートでのアクセスもオススメです!
走行ルート
北陸新幹線・飯山駅を降りたら渋温泉へ。そこから山にとりついてヒルクライムを開始します。日本の国道最高地点である標高2172mを通過したら、草津温泉を横目にダウンヒル。長野原草津口駅から帰るというルートです。がんばって約2000m登りましょう。
前編は渋峠の手前、横手山スキー場までです。
1.秋晴れスタートと温泉街探訪
東京駅から北陸新幹線で2時間弱の飯山駅。長野県の中でもかなり北にあるこの駅からサイクリングを開始します。
余談ですが駅の中にレンタルサイクリングをやっているアクティビティセンターができていました。自転車フレンドリーな施設が増えていくのは嬉しいですね。
快晴としか言いようがない、秋晴れの空の下を走り出します。
千曲川沿いの田園地帯を南東方面へ。稲の刈入れが終わってブドウや林檎が実をつけていました。
山が間近に迫ってきたなーと思ったあたりで渋温泉のエリアに到着。「温泉に入る猿」で有名なこちらの温泉、今回は町並みを見にちょこっと立ち寄りしてみます。
ザ・温泉街って感じで雰囲気出てます。
以前、草津渋峠から軽井沢あたりをぐるっと走った時に泊まってるんですが、宿泊した人だけエリア内の立ち寄り湯(9箇所もある)の共通カギを借りられるというおもしろいシステムがあるんです。しかもお湯ごとに源泉も微妙に違うらしいので、まさに温泉好きのための温泉天国。
千と千尋の神隠しに出てくる湯屋のモデルのひとつと言われる金具屋さん。ご丁寧に写真撮影スポットつき。
2.秋を味わいながら志賀高原をじりじり登る
渋温泉を過ぎた途端、めきめきと斜度が上がってヒルクライム開始です。最初からこれ?っていうぐらいのエグい坂が続きます。
振り返るとこんな景色が。走行方向と逆なので、妙高山方面でしょうか。市街地が小さく見えています。
ぐりぐり登って1310m。周囲の木々が色づいてきました。まだ登りは700m以上残っていますが、ここからヤビツ1本分で終わる!と考えると気持ちが楽になります。ホントか?
このあたりから志賀高原の中心地。山々がすっかり秋の装いです。
まさに高原サイクリング。こういうのがやりたかったんだよ!と思う反面、ひたすらの登りはつらい。志賀高原側は草津側よりも斜度がきつめなんですよね・・・。
道の向こうにスキー場のある山が見えてきました。頂上はもうすぐです。
3.これぞ天空の絵画、秋の横手山
木戸池を過ぎたあたりからカーブが連続して、いよいよ登りのラストスパートに入ります。
カーブの向こうにひょっこり独立峰。御飯岳とかそっち方面ですかね?遠くまで見渡せそうな場所だったのでカーブ沿いで足をとめてみると、目の前に圧巻の景色が飛び込んできました。
横手山を仰ぎ見て谷底まで見渡せる大パノラマです。どこにカメラを向けようか思わず迷ってしまいます。
絵画のような、ミニチュアのような、熊笹とまばらな木立が生み出す独特の光景。紅葉に染まった木が色を添えています。
気づいたら夢中でシャッターを切っていました。秋の渋峠の紅葉がこんなにダイナミックで魅力的だったとは。
絶景を眺めながら、最後の登りを仕留めにかかります。
スキー場。遠くから見えた山の「剃り込み」はこれですね。
遠くの方に、これまで走ってきた志賀高原の中心エリアも見えています。こうやって見ると志賀高原は高台の上のお椀みたいな形なんですね。
横手山頂上の前にある2307カフェさんに到着!これでほぼ登り工程は終わりです。やったー。ちなみに「2307」はスカイレーターをさらに上った先の横手山の標高なので、このへんはもう少し標高が低いです。
ちょうどいい時間だったので、休憩がてらランチタイムにします。
眼下に広がる大紅葉を眺めながら冷たいジュースを飲む。これぞ最高の贅沢。地元産のコケモモを使ったサイダーらしいです。
お昼ごはんに頼んだのはチーズカレードリア。いかにもなゲレンデ飯が、辛い登りを終えた体に染み渡っていきます。ちょっと口の中を火傷しながら完食。
文章だけ読んでるとさらっと登ってきた風ですが、結構、辛かったですからね……。カロリー補給大事。
前編はここまで。後編は紅葉と雲海、「日本国道最高地点」からのダウンヒルです。
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