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令和に風呂無しWi-Fi無しの3階建てに1人で住む大学生。約1年住んで気づいたこと③

4.憧れの(?)一軒家暮らしのスタート

内見してから約1週間後、さっそくこの家に引っ越してきました。

車が運転できる地元の幼馴染に引っ越しを手伝ってもらい、広い部屋のどこに何を置くか、どう森の感覚でわいわいしながら部屋を整えました。

絶望感もおかげで薄まり、ここでやっていくしかない、こうなったら満喫したろ、という気持ちに変わりました。ありがとう~。

その日は引っ越しの御礼もかねて、ホテルに泊まりました。実は私の通う大学がある土地は観光地で、観光スポットと美味しいものがいっぱいあるところです。(コロナ…)

2020年4月11日、幼馴染に別れを告げ、いよいよ一軒家暮らしスタートです。

突然1人にされると、心にポッカリ穴が開きませんか。

気を紛らわすためにまず音楽をかけながら片づけをし、そして携帯いじって…。でも、Wi-Fiを使うにもアンテナは1本。留学のために格安キャリアに乗り換えたばかりでした。(笑)

テレビを見ようにも、映らなかった!

え、今の時代受信できないとかあるんだ。まさかのアンテナがありませんでした汗

もう、電波の乱れは心の乱れ…(笑)

そしてその日の夜、21時ごろ、隣にシャワーを借りに行きました。

戸締りをして、5歩で着く隣の民宿の引き戸を開けようとすると、

開かない。

お客さんいないときは閉めてるのかな?

やむを得ずピンポン、鳴らしました。

そしたらおじさんが出てくるなり、

「申し訳ないけど、もう俺はこの時間寝るから、…7時!7時までに済ませるようにしてくれ~。」

7時か~。苦笑でした。

さすがに帰されることはなかったものの、複雑な心境でした。

家財も一通りそろえたはずなのに、シャワーから戻って改めて見た部屋は、初めて見た時よりやけに広く感じました。

5.頼ることが苦手だった

自分がこの家に対して抱いていた不満は頑張れば、あるいは我慢すればそれで済むこと。

今まで親のおかげでいい暮らしをさせてもらっていた「高尚な身分」の私は、この暮らしをよくするために、「頼ること」を選びました。

その時の心境としては、

まず、こんな不便な暮らし、なんで私がしなければならないのか。

(上から目線ですねー。)

ないものねだりの、わがままな子供だと思われないか。

頼ろうにも、こんな感情が邪魔をして、こんなこと思っている自分にうんざりして、どう頼ればいいかわかりませんでした。

もやもやしながら次の日は19時前にシャワーを借りに行きました。

居間にはおじさんと、これからおじさん以上に色々とお世話になることになるその娘さん、Yさんが居ました。

とりあえず、Wi-Fiとテレビのことは相談しよう…と思い、居間で足を止めるなり、Yさんが

「なんか必要なものない!?大丈夫!?」と歩み寄ってくれました。

そのおかげで何とかその件は、

Wi-Fiはルーターの位置を私の家寄りに移動、テレビは簡易アンテナを貸してくださることで解決しました。

申し訳ない、と思っちゃうんです。頼ること。

でも頼られる側のYさんはそんなこと1mmも思ってないよ、むしろ不満も含めて言ってほしい、ということをその行動と、時には言葉にして私に接してくれました。申し訳ないと思うことが逆に申し訳ないなって思うようになりました。

自分一人で抱え込まないで。これ人権のポスターとかでよく目にするキャッチコピーですが、ホントに大事です。頼る人は案外近くにいるし、頼ることは悪いことではないです。






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