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宇宙の説明書『ビッグ・クエスチョン 〈人類の難問〉に答えよう』

こんにちは、オマンです。
今回も夏休み期間に読んで気になった本を紹介したいと思います。

SF好きな私が抱いていた宇宙に対する疑問を一気に解消してくれる内容の科学技術に関する啓蒙書である。

1. 紹介する本

『ビッグ・クエスチョン 〈人類の難問〉に答えよう』[著] スティーブン・ホーキング
―[訳]・青木 薫—

2. 感想

今まで明らかになっていない人類の難問や宇宙の謎について10の問いをホーキング博士が物理学、理論物理学などの分野から説明している。

私が特に気になった問いは「神は存在するのか?」、「タイムトラベルは可能なのか?」、「より良い未来のために何ができるのか?」の3つの問いである。

「神は存在するのか?」

「神」というものは、人格を持たない自然法則という意味であるとホーキング博士は考えている。神は自然法則のようであり、今世紀末までには人類が神というものを知ることができるようになると言われている。
人々は苦しいとき、困ったときに神頼みをするものである。科学者たちも同じように理解できない宇宙の始まりなどを神という存在を作ることで、神頼みで説明できるようにした。
神は存在していないが、存在しているともいえる状態である。科学が進歩して宇宙の起源知ることができたのならば、科学にとっての神は存在しなくなる。

信仰にとっての神、科学にとって神の存在を考えることはタブーで避けた方が良いものであると思っていた。しかし、ホーキング博士はあえて触れることで、誰もが抱くであろう疑問(人類の難問)を解決しようとした。

「タイムトラベルは可能なのか?」

SF作品ではタイムトラベル(タイムワープ、スペースワープ)をよく目にする。タイムトラベルは過去・現在・未来を自由に行き来することができるようにすることである。
ホーキング博士はタイムトラベルには時間順序保護説というものがあると説明している。簡単に言うと、世界の時間の順序が安全なものとするように保護管が働いてタイムトラベルを行わないとしているものである。
タイムトラベルが不可能といわれている中で、一般相対性理論と量子論を組合わせたM理論が期待されている。現在感じている四次元(線、面、立体、方向)と違い、十一次元となってなくてはならない。平坦な四次元だけでなく、ひどく湾曲している七次元を合わせた結果、タイムトラベルに関する何かが起こると言われている。その何かは現在まだ知られていない。

アニメ、映画のように簡単にタイムトラベルをすることは、論理的に不可能である場面が多く、私にとって本書でも書いてある通りがっかりする内容もあったが、どのような理由で不可能かを具体的に説明してあり、タイムトラベルというものを醍醐味を存分に味わえる。

「より良い未来のために何ができるのか?」

100年前、アルベルト・アインシュタインの独創的なアイデアにより様々な革命を起こした。その革命は今の私たちもたくさんの恩恵を受けている。
今までの理解をこえたもの(インターネット、携帯電話、GPS、etc...)が社会を変革するアイデアにあるだろう。情報だけではより良い未来にすることができない。その情報をいかに賢く、独創的、創造的に使うことで進んでいくことができる。
より良い未来のためには、「新しいアイデアに目を向け、見落とさないようにすること」である。

最後の問いになっており、ホーキング博士が今まで説いてきた問いをまとめて未来への指標を総合的に判断して解答している。科学上の大発見がどの開発、活躍して活用されるかの未知なる興奮を与えてくれる。未来のために想像力を培っていくことが今の私たちにできることではないだろうか。

今回は大まかに説明したが、この本は数式を用いることなくわかりやすく説明されているのがほとんどである。

様々な謎を解決してくて読みやすいのでぜひ読んでみてください!

3. 余談

本書でも紹介されていた「インターステラー」という映画を併せて見ると、現象など深く本書の内容を理解することができると思います。

少し映画の話を紹介すると地球環境の悪化、人類の滅亡が予言されている地球を舞台に、解決策を見つけるために宇宙へ旅立つ物語になっている。
今まで見たことのない惑星、巨大なワームホールをうまく映像化している。見たものを引き込む映画であることは間違いない。


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