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知識を連携させてアウトプット力をつける「メモ術」について
Zettelkasten(ツェッテルカステン)
「ツェッテルカステン」(Zettelkasten)は、社会学者のニクラス・ルーマン(Niklas Luhmann)が開発した情報管理システムです。
このシステムは、ルーマンの著作や研究において重要な役割を果たし、彼の複雑な思考を整理し、アイデアを発展させるのに役立ちました。
「Zettel」がメモを、「kasten」が箱という意味を表しており、一つのアイデアを一つのメモに短く記し、それを順番ごとに分けた箱で管理するというのが大きな特徴です。
・・・と調べると難しいことが書いてありますが、滅茶苦茶シンプルに表現するとアイデアを整理する一つの「メモ術」です。
ただ一つ特徴的なのはその一つ一つのメモが「連携している」というところです。
「このメモはこのメモとつながっている」「このメモはこのメモから派生したもの」「このメモはこのメモから連想したもの」
アイデア同士が連携することでさらに大きなアイデアが広がっていく、そんなことができたらいいですよね!!
▼ ツェッテルカステンで使用する「ノート」
ツェッテルカステンでは、目的に応じて6つのノート(メモ)を使います。
一時メモ
Fleeting Notes
文献ノート
Literature Notes
Zettelkasten本体
Permanent Notes
Structure Notes
Index Notes
プロジェクト管理
Project Notes
それぞれを軽く見ていきます。
詳しく知りたい方は下記のリンクを見てもらいたいです。
▍Fleeting Notes
一時メモは思いついたことを取りあえず保存しておくためのメモです。
その後ツェッテルカステン本体に清書しまとめていきます。
▍Literature Notes
インプットした書籍やWebページや動画などに関するメモをこのLiterature Notesに記録していきます。
いわば「インプット」を記録するもの、だと思います。
▍ツェッテルカステン本体
ツェッテルカステン本体は3種類のノートによって構成されます。
Permanent Notes
Structure Notes
Index Notes
自分の考えをまとめたノートを「Permanent Notes」と呼びます。
このPermanent Notesがツェッテルカステンの最重要のノートで、このノートを作成するためにFleeting NotesとLiterature Notesがある、ということになります。
そして、複数のPermanent Notesへのリンクを含むまとめノートが「Structure Notes」です。
書籍でいう目次のようなもの、だと書いてあります。
3つ目に、索引キーワードをまとめた「Index Notes」があります。
思いついたもの(Fleeting Notes)やインプットしたもの(Literature Notes)を「アウトプット」するのがPermanent Notesということになります。
▍プロジェクト管理
ツェッテルカステン構築にあたってタスクなどを管理するために「Project Notes」があります。
・・・が、私はこのノートはまだ使っていません。
そしてツェッテルカステンの最大の特徴は、それぞれのノートがしっかりとリンクされているというところにあります。
![](https://assets.st-note.com/img/1696805943072-rVGDHg4ClM.png?width=1200)
と、ここまでいろいろ解説してきましたが結局何が言いたいのか、
はい、そうです。それ、kintoneでできるの?ってことです。
▼ ツェッテルカステンをkintoneでできるのか?
ツェッテルカステンをkintoneでやるとどうなるか、アプリを作って試してみました。
▍Fleeting Notes
Fleeting Notesはメモができればいいのでシンプルに文字列(複数行)だけでいいかと思います。
アウトプットしたらラジオボタンを「完了」にして、完了以外の一覧を表示しておけば管理しやすくなりそうです。
![](https://assets.st-note.com/img/1696773589434-qBGT0xWBH7.png?width=1200)
▍Literature Notes
Literature Notesはこんな構成になっています。
Literature Notesからアウトプットするときは、Permanent Notesの「Input」フィールドにレコード番号を入力するアプリアクションを作成しています。
![](https://assets.st-note.com/img/1696803784215-lp46DSsrcy.png?width=1200)
▍Permanent Notes
Permanent Notesの構成のポイントは、「どのインプットから書いたものか」「どのアウトプットと紐づいているか」を明確にしたいところです。
「Input」フィールドにはLiterature Notesのレコード番号を入力します。
また、Permanent Notes同士の紐づけのために「Permanent Tag」というフィールドを作成しています。
![](https://assets.st-note.com/img/1696804150821-jgfCh8ILnd.png?width=1200)
▍Index Notes
Indexノートに「Tag」というフィールドを作成し、Literature NotesとPermanent Notesにルックアップでフィールドをコピーします。
ここは迷いどころだったのですがルックアップにすることで「表記ゆれ」を防ぐ目的があります。
![](https://assets.st-note.com/img/1696804214981-nuVwLA7Lfp.png?width=1200)
▍kintoneを使う利点
それぞれのアプリには「Fle」「Lit」「Per」「Ind」というアプリコードを作成しました。
アプリコードとは、アプリを識別するためのコードです。
アプリコードを設定したアプリのレコードには、アプリコードを含んだレコード番号が付きます。
例:アプリコードが「kintone」のアプリのレコード番号は「kintone-1」のように表示されます。
アプリコードを含んだレコード番号をkintoneのアプリやスペースなどに書くと、対応するレコードへのリンクになります。
またそれぞれ「Tag」を入力するようにしています。
そしてそれぞれのレコードに関連レコード一覧を表示しています。
つまりツェッテルカステンにkintoneを使うメリットは、アプリコードで街頭のレコードのリンクを作ることや、関連レコード一覧で表示することができるというところにあります。
▍kintoneを使うときの弱点
kintoneには「タグ」の機能がないのが弱点です。
表記ゆれを防ぐためIndex Notesからルックアップしてますが、ひとつのノートに複数のタグを設定できないというのは別の手を考えたいところです。
▼ さいごに
いかがでしたでしょうか。
私自身ガンガン使っているわけではありませんが、とても興味深いなと思ってやってみました。
いくつかサンプルレコード作成しているので画像でご確認ください。
「サンプル」というタグと、Literature Notesのレコード番号でPermanent Notesと紐づき、それぞれが関連レコード一覧で表示されるという仕組みです。
![](https://assets.st-note.com/img/1696804928308-MPwZikVfyq.png?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1696804979464-8AeOCII84F.png?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1696805001877-YI1dz1n0PT.png?width=1200)
▼ 参考ページ
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