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あなたの趣味は何ですか?

「あなたの趣味は何ですか?」

私はいつもこの質問に、「写真を撮ることです。」と答えます。

他にも好きなことはあって。例えば、お洋服とか、音楽とか。
だけど、趣味はと聞かれると私は当然のようにいつも、写真を挙げます。

でもよくよく考えてみたら、
あれ?なんでこんなに写真を推すんだろう?なんで好きなんだろう?
と、不思議になりました。
ふんわりとした理由はいろいろあるけど、深くまで考えていなかったな、と。
これはnoteを書く機会だー!と嬉しくなって今ここに書いています。
丁度、今考えているエントリーシートで趣味が何かを書く欄もあったので。

はじめに

高校二年生の時、写真にどハマりしていた友人がいました。
その友人は、まだ仲良くなったばかりの私に、謎にしつこくカメラを勧めてきました。
いや、しつこく勧めてきたのは私の記憶違いかも知れません。(笑)
ですが、その友人がカメラで写真を撮ることや、撮った写真のことをとんでもなく嬉しそうな顔で、毎日のように語ってきていたのは鮮明に覚えています。

そんな変な友人に影響され、気付くと私もカメラを購入していました。
アルバイトもしていない高校生からすると、カメラなんて大きな買い物です。
お父さんに誕生日プレゼントとして半額を出してもらい、自分が今まで貯めていたお年玉と合算して購入しました。
人生で初めて買ったこのカメラは、キャノンのデジタル一眼レフ(Canon EOS Kiss x7)でした。

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デジタル一眼レフの中では価格が低く、とっても軽いというのが売りのカメラでした。

購入した直後にホワイトのカラー展開が出て、少しショックを受けたのを覚えています。

私が写真を撮る理由

大学で出会った人達からすると、うそだーと言われるかも知れませんが、高校時代、私は人と話すのが結構苦手でした。
仲良くなってしまえば問題ないのですが、初めはもう、気を使いまくるし、自分のことを話すことに抵抗がありました。
人見知りをしているわけではなく、いたって普通に話せるのですが、心を許すまでは一緒にいる間ずっと気が抜けない。
だから本当に、普通、それ以下でもそれ以上でもない会話をする、そんな感じでした。

そんな私でしたが、心を通わせたい、そして力になりたいと強く思うことがありました。
当時、硬式野球部のマネージャーをしていたのですが、2年生になっても未だに部員たちと十分な会話ができていませんでした。
きっと先述した、普通にはできています。
でも、自分の中では全くと言っていい程、納得がいっていませんでした。

私は、部員の頑張る姿や楽しそうにプレーしている姿をいつも見ていました。当たり前だけど、マネージャーですから。
そんな訳でか、話はせずとも部員のことを理解している気になっていました。

ある日、試合に負けた部員に普段から怖い監督が、鬼のような顔で鬼のように怒る場面がありました。あれは間違いなく人ではなく鬼でした。
私は、彼らの普段の頑張りも、野球が好きなことも知っているのに。
何も言えない自分が嫌でした。

どうにか部員の力になりたいと考えた私は、部長(部で一番権力のある大人)に頼み、練習や試合中に一眼レフカメラを使う許しをもらいました。
そして、バッティングフォームを撮影し、部員自身に見てもらったり、彼らのモチベーションがあがるよう、普段野球を楽しんでいる姿を撮影し、LINEアルバムに大量に載せていきました。
前者の効果があったのかは、私には分かりませんが、嬉しいことに、後者は確実にあったと言えます。
Twitter、LINEのアイコンや引退の色紙に使ってくれたり、わざわざ、この写真気に入ってるんだと、報告してくれる部員もいました。
話すことが苦手な私も、写真があることによって説明も楽になりました。

また、私は人の輝いている表情を見つけるのが得意です。
だから、いい顔してる!という瞬間をひたすら撮っていました。
それを感じ取ってくれたのか、部員ももっと撮って!と言ってくれるようになりました。
それから、これは少し余談なのですが、私の同級生のマネージャーはとても厳しい環境の中、部活に取り組んでいました。
マネージャーを必要だと考えていない監督から、直接、辞める気は?と、
もうほぼ辞めてほしいと言ってるのと変わりのない個人面談もありました。(笑)
ですが本当にみんな頑張り屋さんで、みんながいなければ、私はすんなりと退部していたかも知れません。
そんな大好きなマネージャーの頑張る姿も一緒に撮っていました^^

そうしてファインダーを覗き、一心不乱に彼ら彼女らの為にと写真を撮っていました。
そして、応援してくださる親御さんや、吹奏楽部など、部員に関わる全てのことに目を向け、写真として残していきました。
スコアを書きつつ撮っていたこともありました。

そのおかげもあってか、部員との心の距離はなくなっていました。
なんでも話せる、話してくれる、気付けば普通の会話をするだけの上辺の関係とは対極にいました。

それ以来、カメラで写真を撮るということは、その人との心の距離を縮める行為だと考えるようになりました。
私が誰かにカメラを向けるのは、その人と仲良くなりたいという気持ちの表れかも知れません。

写真を撮るようになって変わったこと

ここまで野球部の話をひたすら書いてきましたが、私がカメラを買った理由は、元を辿れば、日常や自然を撮りたいからでした。
決して野球部の為ではありません。(笑)

数少ない休日や学校の帰り道に、太陽光やお花に惹かれ、撮らされる高校生活を送っていました。
その間、自分でも気付かぬうちに、自分の中で何かが変化していました。

▶目が一眼レフカメラのレンズになった

ん?と思った人もいるかも知れません。
ですが、これはカメラが好きな人なら分かってくれるのではないかと思います。
普段生活してく中で、自分なりの構図を見つけたり、フィルターをかけられたり、無意識に色味を感じていたり。他にも、単焦点レンズのように対象物の後ろをボケさせられたり。
私は、カメラを始める前から、iwakura shioriさんという写真家が大好きです。
iwakura shioriさんの目になってみたいと、考えることがよくありました。
何をどう見るかは人それぞれだから。
自分が良いと思う写真を撮る人はどんな風にこの景色を見て、どんな風に感じて、どう撮るんだろう。と、考えていました。
共感してくれた方、是非コメントください。
いるかな?とっても気になる。

▶新しい考えに出会えた

今noteを読んでくれている中にも、何人か知っている初音ポテンシャルの高い人がいるかも知れませんが、私には大切にしている雨奇晴好という言葉、考えがあります。

《蘇軾「飲湖上初晴後雨」の「水光瀲灔 (れんえん) として晴れて方 (まさ) に好し、山色空濛 (くうもう) として雨も亦 (また) 奇なり」から》晴れても雨でも、それぞれによい景色で、趣のあること。晴好雨奇。

雨天でも晴天でも素晴らしい景色のこと。
雨もまた趣があって良し、晴れれば尚良し。
あるがままの美しさを楽しむ心。

雨でも晴れでも、カメラを持っていればどちらも楽しめますよね。
私は自然な太陽光が好きなので、晴れの日の気分は最高です。
ですが、雨にも魅力が沢山あることを知りました。
雨の桜、雨の紅葉、雨の日の石畳、傘にのる雨粒、水たまりに映る別世界、電車に揺られながら、窓の外についている雨粒越しに見る景色。

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これらはカメラを持っていなければ気付けなかったものです。
いつも見ていた風景も、カメラがあると全く違って見えます。

それに、雨奇晴好という言葉は自分の人生に置き換えて考えることもできます。
私は、人生に起伏があっても、それはそれで素晴らしいものだと考えます。
人生の谷(雨の日)も、自分の成長のチャンスだと捉えることで楽しみながら物事に取り組めます。
方向音痴で地図を見ても道に迷いがちな自分ですが、その失敗は必ずと言って良いほど、新しい発見に繋がります。
だから、寄り道も遠回りも大好きです。(人生においても、普段歩きまくるのでも)

この考えに出会えてから、生きるのがとっても楽になりました。
きっと大変なことに自ら挑戦する回数は増えているのだけど、考え方ひとつでこんなに楽しく生きることができるようになるとは。

おわりに

「趣味は、写真を撮ることです。」
ふわふわっとした考えがすっきりしたような、少し胸を張って言えるような気がします。
いずれ忘れ去られてしまうなんでもない日常を、丁寧に残してくれるカメラが、私は大好きです。
好きなことに出会えるってとっても素敵なことですよね。

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今回は一眼レフカメラのお話をしましたが私には、携帯電話のカメラ、デジタル一眼レフ、フィルムカメラ、写ルンです、それぞれに違う想いがあります。
カメラを向けた瞬間、撮り終えた瞬間の被写体の反応まで、違った良さがあります。
まっ。それはまた次にでも書こうかな、と思います。
このnoteをあげるにあたって、デジタル一眼レフで撮った写真を載せようと思ったのですが、写真がないこと。
載せている写真は3、4年前のものです。ここ数年フィルムカメラを愛ですぎて、一眼レフ使ってあげられてなかったな。
コロナが終息して、好きな時にお外に出て、好きなものを撮れる日々が、早く戻って来ますように。一眼レフをお供に、写真の旅に出ましょう。♪


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