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90秒で読む!コンサルタント「読書日記」(第31回)

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「日本でいちばん大切にしたい会社7」(坂本光司著 2020年4月)

ベストラーシリーズの最新版である。著者は、「人を大切にする経営学会」会長で、これまで8000社を超える企業の実地調査・アドバイス・研究を続けてきた。

本シリーズでは、日本全国にある世の中のためになる人にやさしい経営、正しい経営を実践している会社を一貫して紹介し続けている。今回も、「こんな会社があったのか」と驚かされるような7社を取り上げている。

本書の特徴は、通常のビジネス書と異なり、企業経営のやり方や進め方等についてはほとんど言及せず、企業のあり方、経営のあり方、企業人としての生き方・あり方について、実存する企業や経営者を詳細に取材し、紹介している点である。したがって、読んでいて、胸が熱くなってくるし、時には涙があふれてくることもある。

筆者は、中小企業の問題の大半は、「外ではなく内」に原因がある。とりわけ、経営者の心と背中にある。「正しい経営」をしていれば、お天道様に顔向けできる経営をしていれば、中小企業はちゃんと生き残っていけるというのが持論である。

企業経営の真の使命と責任は、社員とその家族の永遠の幸せを追求・実現することである。したがって、「人を大切にするいい会社」「人が幸せを感じるいい会社」を日本各地に飛躍的に増加させれば、少子化問題は解決可能である。急がれるのは、「働き方改革」ではなく、その前提である「経営改革」「経営のあり方・進め方」であるとする。


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