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90秒で読む!コンサルタント「読書日記」(第35回)

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「女子高生社長、ファイナンスを学ぶ がけっぷち経営奮闘記」(石野雄一著 2018年1月)

本のタイトルと表紙で手に取るをためらうが、図書館で見つけて中身をパラパラめくってみたら、結構面白かったというお得本です。大学一年生が最初に手にとって読むのにちょうどいいかもしれません。

出張先で突然亡くなった父親の跡をつぎ、小さな出版会社の社長に就任することになった女子高校生が、倒産の危機にあった会社を救うために、経営学を学ぶというストーリーである。筆者は、難しい内容をこれでもこれでもかと非常に分かりやすく説明しているので、数学が不得手な人も問題なく読み進めることができると思う。この本を通じて、ファイナンスの初歩的なことを理解できるほか、出版業界の仕組み、問題点も明らかになる。「大切なことは目に見えない。」など小説「星の王子様」の中のセリフが小説のアクセントとして効果的に効いていて、印象深い。

公園の芝生で寝転んで、1時間ほどで読めるような内容なので、コロナ禍のGWの休暇の一時を過ごすにはもってこいの本であろう。

「ファイナンスは未来の数字を扱うのが特徴なんです。」「ファイナンスは経営判断のモノサシになる。これまで見えていなかったものを数字で示してくれる。ただ、その数字をもとに最後に判断するのは経営者自身である。」その意味が、本書を読むことで読者には頭にスーと入ってくるであろう。


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