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運動前のウォームアップの順番

こんにちは!理学療法士の増田です!

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さて!ここからが本題です!
今回のテーマはウォーミングアップの順序です

ストレッチから始めるの?
ランニングから始めるの?
など質問を多く受けるので今回はトレーナー目線で解説していきたいと思います。

■ウォーミングアップとは?

ウォーミングアップとは
競技やトレーニングに向けて身体的・精神的準備を整えること
パフォーマンス向上や障害を軽減させるために行うものです。

ウォーミングアップを行う目的としては大きく3つあります。
①競技やトレーニングを行う前の準備運動
②パフォーマンスの向上
③怪我のリスクの軽減

この3つの目的を達成するためには「プログラム」が重要になってきます。
ただなんとなく身体を動かす、身体が温まれば良い・・・
ではなく、目的を達成するためにはなにが必要なのかを考える必要があります。

このことは競技をやる選手だけでなく指導者の方や
トレーニングを指導するトレーナーや理学療法士の方も考えていくべきことであると思います。

■ウォームアップのプログラム


近年のウォームアッププログラムはIan Jeffreysによって提唱されているRAMPプロトコルを参考にプログラミングされていることが多いです。
・RAMPプロトコルとは
RAMPの頭文字が下記の単語を表しています。
Raise(上昇)
Activate(活性化)
Mobilize(可動性)
Potentiate(増強)
この4つの要素を中心にウォームアップを行っていくのRAMPプロトコルです。

ウォームアップの順番としては
有酸素運動→モビリティエクササイズ→動作のコントロール→ダッシュやジャンプ、切り返しの順に行っていきます。

言葉はわかったけど、実際に何をどのくらいやればいいの?
こんな皆さんのために具体的な話をしていきます。


●ウォームアップの第1ステップRaise(上昇)

Raiseとは
「上昇」を意味し、体温・筋温・呼吸数を上昇させていきます。

私が考えるウォームアップの順序は有酸素運動運動から開始していきます。
ウォームアップの目的としては筋温を上げて
各関節の可動性や筋の状態、心肺機能機能にアプローチすることです。

有酸素運動から開始することのメリット
心拍数を上昇させ全身の血流量を増加させます。
全身の血流量が増加することで筋温が上がり
筋の粘性抵抗の低下や神経伝達速度が向上し
その後に行うモビリティエクササイズやダッシュメニューを
効果的に行うことが出来ます。

心拍数の上昇や筋温の上昇を目指すあまり
過度なランニングを行うことに注意しましょう。
過度な筋温の上昇はその後のパフォーマンスを低下させることや
ウォームアップで疲労してしまうことがあるので
適度な強度で行うことを心がけましょう。

●ウォームアップの第2ステップActivate(活性化)・第3ステップMobilize(可動化)

有酸素運動の次のステップとして
Activate(活性化)とMobilize(可動性)を行っていきます。
活性化とは筋の活動性を高めることを目的にします。
可動性とは関節の動きや筋肉の伸張性を向上させることを指します。

可動性と聞いてみなさんはストレッチを想像すると思いますが
ここのステップでは活性化+可動性なので
スタティックストレッチと言われるような、筋肉を伸ばすストレッチではなく、筋肉の活動+関節の動きが必要になってきます。

筋肉を活動させ関節の動きを引き出すにはダイナミックストレッチを用いていきます。
ダイナミックストレッチとは、筋肉の力を使いながら関節を大きく動かし
筋の伸張性か可動性を改善するストレッチのことです。

ストレッチにも行う順番があります!
みなさんは結構なんとなくストレッチを行っていませんか?
順番を考慮すると効果が上がります!!

ストレッチは大きい筋がある下半身から開始していきます。
下半身から開始することで下半身の筋ポンプ作用により
血流の循環を維持し筋温の低下を防ぎます。

①下半身のストレッチ例




②上半身のストレッチ例

下半身次は上半身のストレッチに移行します。
上半身のストレッチでは、肩関節だけでなく肩甲骨や脊柱も一緒に動かします。



●ウォームアップの第4ステップPotentiate(増強)

ウォームアップの最後のステップはPotentiate(増強)させていきます。
このステップでは、対象となる競技やトレーニングに類似していきます。
短距離走や走り幅跳びなどの直線を走り、ジャンプを行う競技であれば
直線のダッシュやジャンプをメニューとして組み込みます。

サッカーやバスケットボールの様に、切り返しがある競技では
前後左右方向の切り返しをメニューとして入れます。

多くのチームのウォームアップを見ていると
このPotentiate(増強)のステップが不十分なケースが多くあります。
ただダッシュで終わってしまったりと筋肉に十分な刺激を入れていません。

第4ステップでは「競技で起こる同程度の負荷の刺激を入れる」ことが大切です!


負荷が弱い状態で試合や練習で100%の力を発揮しようとすると
筋肉が反応せず【ケガ】を引き起こします。

・ダッシュやジャンプがある競技向けのメニュー

・スクワットジャンプ

・バウンディング

・加速〜減速


・身体を回す動作(野球・ゴルフ)がある競技向けのメニュー

・チューブローテーション

・メディシンボールローテーション


・切り返し動作がある競技向けのメニュー


・スケータージャンプ


・サイドステップ


■まとめ

今回はウォーミングアップについて紹介しました。
ウォーミングアップは競技の基本となる項目です。
ここの部分を「時間がない」「めんどくさい」などの理由で疎かにしてしまうと、ケガをしたりや競技のレベルも上がりません。
競技の基本となる部分だからこそ丁寧に行っていきましょう!!

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