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5月に読んだ本から

5月はノンフィクションに収穫の多い月でした。なので、まずはノンフィクションから。

■ノンフィクション

・『本気でFIREをめざす人のための資産形成入門 30歳でセミリタイアした私の高配当・増配株投資法』   穂高唯希
・『ブラック・ジャックは遠かった 阪大医学生ふらふら青春記』 久坂部 羊
・『サピエンス全史(下)』 ユヴァル・ノア・ハラリ
・『旅ごはん』 小川 糸
・『精神科医が教える-親のトリセツ』 保坂 隆
・『おいしくて、しかも痩せちゃう! オートミールのパン&スイーツ』 幸の食べ痩せ食堂
・『先生! どうやって死んだらいいですか?』 山折 哲雄,伊藤 比呂美
・『思考の整理学 』 外山滋比古
・『猫にひろわれた話』 猫びより編集部
・『教養(インテリ)悪口本』 堀元 見
・『スマホ脳 』 アンデシュ・ハンセン
・『3652―伊坂幸太郎エッセイ集』 伊坂 幸太郎
・『日本語の大疑問 眠れなくなるほど面白い』  国立国語研究所編

まずはこの本。新卒入社した三菱を「豚舎」と呼び、入社初日にセミリタイアを志した著者は、とにかくストイックです。目標から逆算してあらゆることを導き、実行する力が凄まじい。FXで失敗後、高配当株、連続増配株を淡々と購入し続ける一方で、徹底した節約(=支出の最適化と呼ぶ)も実行する。そしてFIRE達成👏

私もですね、こういう本を読んではその度、なるほどなるほど…と思うわけです。そして今回もおすすめの高配当ETF(SPYD)をまずは購入しました。きっと半年もしたら、なんでこれ買ったんだっけ?となっていることでしょう。いつもブレブレで、ポートフォリオはガタガタです😢


信念を持って何事かを続けるというのは並大抵のことではありませんね。この方はやはりすごいです。
ちなみに「白湯を飲む」習慣は取り入れました。


こちらは現役医師で小説家の久坂部羊さんのエッセイです。これは医者に対して悪いイメージしか持ってない私のような人に、特におすすめです。

久坂部氏は、もともと医者ではなく作家になりたかったという方です(絵もとてもお上手)。研修医中も医者目線でなく患者の気持ちに寄り添いすぎて、医学の勉強が後回し。両方を追求することは難しいと、巻末の対談でもおっしゃっています。

研修中のかなりリアルな解剖の話など(臓器によって電気メスで切る時の匂いが違う!とか)、びっくりするような話も盛り沢山です。解剖用の遺体をアルコール槽に沈める学生アルバイトの話(←大江健三郎『死者の奢り』)も、あ〜聞いたことある!と思ったら、今はそんなことしないんだって。そりゃそうだ。


小川糸さんは、ドイツベルリンと東京の2拠点生活から、2020年3月に帰国しているそう。ラトビア、リトアニア、エストニアのバルト3国をはじめ、南仏、イタリアなどいろんな所に出向いて、おいしいものを食べるエッセイ集です。この方のエッセイを読んでいると、羨ましいを通り越して本当に妬ましい。海外で暮らしながら、身軽にふらっとおいしいものを食べに近隣諸国へ出かけるなんてね〜、ちょっと憎らしいぞ😡

でもドイツ料理ってサワーキャベツとじゃがいもだよね。ところがおいしいドイツ料理を食べたかったら、オーストリア料理の店を探せばいいんだって。ほとんど内容は一緒なのに、オーストリア料理になったとたん美味しくなるらしい。へ〜。


こちら大ベストセラーです。帯の文言に惹かれて購入したものの、難しそうだなぁと積読していました。そこへたまたま ”ゆる言語学ラジオ” 視聴中、外山滋比古著『異本論』の話が出て、そういえば我が家にあったかもと再会したのでした。気が熟したというべきか、こんなこともあるんですね。

読んでみれば平易な言葉でわかりやすく書いてあり、東大生京大生でなくとも読めます❗️卒業論文などを控えた人向けのようですが、いつどのタイミングで読んでもタメになると思います。

ちなみにこの本に
「見つめるナベは煮えない」
という諺が度々出てきますが、ワタクシ日本株の含み損をたくさん抱えている時期で(今もだけど…)、
「見つめる株は上がらない」
とも言うな、と自虐的に思ったりしてましたね〜。


こちらは保護猫ちゃんやもらい猫ちゃんのお話を集めたもの。写真がいっぱいでとにかく癒される。写真だけパラパラと見るつもりが、じっくり全部読んでしまった。いいにゃぁ〜、かわいいにゃぁ〜😽😽😽


2年前の本ですが、いまだに売れているようですね。長い予約待ちの末、ようやく読了。
人類の脳の進化が、技術革新に追いつけずミスマッチが起きている。そもそも脳は狩猟採集の頃から進化していないという。進化には1万年から10万年のスパンが必要なんだもの!不安やストレスは人間が危険から身を守るために必要なものなんだね〜。

また、脳にとって睡眠がなぜ必要か?ということについて。

① 人間の身体機能低下を防ぐ
② 脳の老廃物の除去 (老廃物は1日何gにもなり、1年で脳の重さと同じになる!)
③ 短期記憶から長期記憶へ「固定化」する

スマホで特に危険なのはSNS。スマホが鳴るたびに意識がそちらに向いてしまう。そこにあるだけで気もそぞろになる。良い睡眠のために、寝室にスマホは置かないようにしましょう!


最後はこちら!
「眠れなくなるほど面白い」までは言いすぎだけど、確かに一気読みするほどには面白かった。星5つ!「この本は国語研に寄せられた日本語に関する疑問質問に国語研関係者が答えたもの」です。どれも母語話者なのに知らんかった!という話ばかりでした。エピック・エスキモー語では兄弟姉妹がいっぱいできちゃう話にびっくり。(出た!ピダハン!←ゆる言語学ラジオより)
今、言語学がマイブーム。勉強になりました。


ノンフィクションとはいえ、レシピ本から新書まで内容はぐちゃぐちゃでした。レビューを書かなかった本も、それなりに😊面白かったです。


■小説

・『山亭ミアキス』 古内 一絵
・『わたしの良い子』  寺地 はるな
・『ホワイトラビット』 伊坂幸太郎
・『ミナトホテルの裏庭には』  寺地 はるな
・『金融探偵』  池井戸 潤
・『滅びの前のシャングリラ』 凪良 ゆう
・『ひとり旅日和』  秋川 滝美
・『じい散歩』  藤野 千夜

今回小説で星5つは、『わたしの良い子』だけでした。

妹の子どもを独身の姉、椿が育てるというストーリー。理不尽さに愚痴りそうな状況なのに全てを受け入れる椿が、とにかく男前でかっこいい。妹の鈴菜、椿、そして甥の朔にそれぞれに感情移入してしまい、幸せになってほしいと強く思いました。

生きてほしい。勉強ができたほうがいいとか、周りとうまくやってほしいとか、朔に願うことは山ほどあるけれども、その根源をつきつめると、結局そこに辿り着くのだった。わたしは朔に生きてほしい。「良い子」じゃなくたっていい。ただこの世界を生き延びてほしい。ただ、それだけ。

私はいたく感動したのだけれど、読書メーターのレビューを見るとそれはどうも少数派だったようで意外でした。まぁ、感想は人それぞれですし、私も自分の精神状態や年齢や環境でコロコロ変わるので。


『ホワイトラビット』は先日の『ペッパーズ・ゴースト』がいまいちだったので、リベンジで過去に読んだ伊坂幸太郎の中から選びました。黒澤狙いで読みました。


飛ぶ鳥を落とす勢いの凪良ゆうさんですね。知らんけど。

まさかこんな内容だったとは!表紙の絵に????とは思ってたんですけど。1ヶ月後に小惑星が地球に衝突。アルマゲドン的な設定だけど、誰も助けに来てくれそうもない。これまでダメダメだった高校生や父親がヒーローになる世界。明日でも1年後でもなく1ヶ月というところがミソですね。

避けられない結末なら、あえてお知らせしないでくださいと言いたいです。最後までふつうに暮らしていたいから…。


ノンフィクションの感想に時間がかかりすぎ、小説はグダグダになってしまいました。
今月の一押しは『スマホ脳』かなぁ。とても衝撃的な内容でした。子どもたちの将来が心配。


ということで。
では、また👋

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