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ニュイ@宇宙人の嫁
2021年11月30日 23:53
秋が終わりを告げようとしていた。紅く染まった木の葉が揺れ、ハラハラと地面に舞い落ちる。そんなとある日の午後。1匹の猫が、歩道の隅に丸まって眠っていた。僅かに揺れる光のしたで気持ちよさそうに眠っている。その横を足早に過ぎる人たち。通り過ぎてゆくその人たちには、この1匹の猫は見えていないようだった。もしかするとその人たちには、いつもと変わらない光景だったのかもしれない。それ