東京下町に住む今は亡きおじいちゃんの話し
おじいちゃんの朝は早い。
朝の5時頃ドタドタドタ…と豪快な駆け足で、急勾配の木造の階段を降りてきて
さっと朝ごはんを食べる。
食べるのは昨日の晩ご飯の残りと、ラッキョウなどだった。なぜかおじいちゃんは、ラッキョウが好きでよく食べていた。ひとしきりご飯を食べ終わると、軽く乾布摩擦をしてまたラジヲをつけながら、ひと眠りするのだ。
そこは東京の品川
遡ること20年前、
中学生になったわたしは3年ぶりの夏休みを使っておじいちゃん達の住む東京・品川へと遊びに来ていた。
国道を一本