見出し画像

アメリカでの暮らし 子どもへの優しさ(席を譲る)

 現在は本帰国しておりますが、我が子が2歳から9歳までの7年間、 #アメリカ 東部の3都市で暮らしていました。
陽気でおおらか、優しいアメリカ人にすっかり魅了されたので、ここでは子どもへの優しさ(席を譲る)について述べさせて頂ければと思います。

 最初の3年間は #ニューヨーク で過ごしたので地下鉄やバスに乗る機会が多かったです。
 当時まだ幼児だった娘と混み合った地下鉄に乗車すると、座席の端にキャップを被りピアスをつけパンツは腰履き、背を丸めてイヤホンで音楽を聴いている若者が座っていました。
 ところが私達が乗り込んだ瞬間、パッと席を立ち娘に席を譲ってくれたのです!その若者の隣に座っていた若者とは無関係そうな人も私を見て私に(!) 席を譲ってくれようとしました。私に?と思い、これはさすがにお断りして座って頂きましたが、これが最初の席を譲ってくれる温かさへの出会いでした。

 後日、今度は我が子とバスに乗りました。先に我が子が乗ると同時に、パッと立ち上がって席を譲ってくれる方が居ました。有り難かったのですが、別の座席に座っていた95歳くらいのおばあさんがヨロヨロと立ち上がり、今度は私を見て席に座るよう座席を指差すのです!私に譲ってくれている?と驚きました。
私は
“I’m okay! I’m okay! “
と繰り返し、なんとか再び席に座って頂きましたが、本気で譲りたさそうに完全に立ち上がって席を空けてくださっていました。
 おそらく、子どもと、 #子育て をしている母親も大変なんだから、ということなんでしょう。

 私の日本人の友人も地下鉄で園児と幼児を連れていて、自分の子ども2人は座っていたそうなのですが、なんと妊婦さん(!)が、子どもではなく健康な友人に(!)席を譲ってきたそうです。なんでも、
「私の子はまだお腹の中だから大丈夫!あなたは子どもを2人も連れているのだから、座って休みなさい。」
という理由だそうです。

 またある時は、地下鉄に乗っていると途中の駅で母親2人と子2人が乗ってきました。それを見た80歳くらいのおじいさんはパッと席を立ちました。譲られたことを知らない4人は空いている(空けてもらった)席を見つけてそのまま座り、しゃべっていました。
 おじいさんは気付かれず落胆しているかと思いきや、ニコニコとなんとも優しい笑顔で4人を少し離れたところから見守っているのです。その後混んできておじいさんは座れなかったのですが、胸を打たれた私はあの笑顔を忘れることが出来ません。 #感動
 私も幼児を連れていたので、おじいさんに席を譲ることは出来ませんでした。固辞をされたでしょう。

 またある時は。家族3人で新幹線のような長距離移動の電車に乗りました。自由席なので乗り込んでから席を探しました。
 2人掛けの座席を向かい合わせた4人席には1人客がバラバラに座っているため、3人で座ることが出来なかったのですが、不意に顔を上げ1人客が私達に気づき、バタバタと席を立ち上がり、そのお向かいに座っていた他人であろうもう1人も気づいてくれて席を譲ってくれました。
 その人達は他が空いてるかもわからないのに、長距離移動なのに、あっさりと譲ってくれたのです。

 地下鉄の長い階段でもアメリカ人の優しさにはただただ有り難く、感謝しかありません。このことに関しては当方著の記事「誰かの役に立てたこと 歩道橋でのベビーカー」を見ていただけたらと思うのですが、

https://note.com/nyminj_/n/nccb5ae1cd442

ニューヨークだけではなく他の州でもとても子どもに優しく、 子育てをしやすい国でした。

 私の心はとても温かくなり、されたことを他の人にもお返ししたいと思うようになりました。人の心は鏡、嫌なことをされたら嫌なことをし返したくなってギスギスしますが、温かいことをされると温かいことをお返ししたい。恩返しをしたい。
 他人同士でもゆとりをもって温かい気持ちで接し合えたらと思い、日々を過ごしております。


#USA #暮らし #育児 #いい話 #心温まる

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?