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'21/'22冬シーズンの札幌は記録に残る大雪のシーズンと言えるのか? ~累積降雪量・積雪深から可視化する
こんばんは( ´ ▽ ` )ノ
これまで3回に渡ってお送りしてきた今シーズンの札幌市の累積降雪量・積雪深の締めくくり記事となります。
ちなみに、これらの記事内で使用している札幌市の累積降雪量・積雪深を可視化する方法については下記の記事にまとめてあります。
それでは、2022年3月20日時点のデータで、今冬の札幌市の雪の状況を可視化していきます。
■1.観測地点ごとの累積降雪量・積雪深
![](https://assets.st-note.com/img/1648362785392-PqHC45Rr4k.png?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1648362846403-uqLgo82Inq.png?width=1200)
まずは、累積降雪量・積雪深の推移。
前回の投稿後となる2月下旬にもまとまった降雪がありました。
それがグラフ上の赤枠で囲った部分になります。
降雪量としては、24時間降雪量の最多記録を更新した半月前には及ばないものの、ここに来るまでで積雪自体が多くなっていたことに加えて、気温が高めなことにより雪も水分多めの湿り雪で、JRは止まり、道路は幹線道路であっても道幅狭く大渋滞。
生活道路は4WDでもスタックし放題な路面状況。
生活道路にパートナーシップ排雪が入るまでは近場にクルマを出すことさえも躊躇する、不便な生活を強いられた札幌市民でした。
我が家は、仕事や送迎等でクルマを使う必要性はなかったので我慢すればよいだけでしたが、日常的に使用される方や、我々の日常に欠かすことのできない配送業者の方のご苦労は想像できないほど大変だったと思います…
在宅ワークをしながら外でスタックする音を1日に何回も聞くようになり、仕事中だから助けにも行けないし、助けるにもできることは限られますからね…
と何もできない中、毎日スタックするクルマを見ているのも辛いものがありますよね…と思ってたらその内通るクルマ自体ほとんどなくなりましたw
我が家の前は元々ご近所さん以外はほとんどクルマ通りのない小さい道路なので、ご近所さんがスタックを恐れてクルマの使用を止めたからなんでしょうが、配送業者の方はどうしているのだろうと思っていたら、どうやら一本出た少し大きめの道路に止めて、徒歩で配達しているようでした。
幸いにもこれ以降まとまった降雪はなく、ほとんどの地域でパートナーシップ排雪が完了し、ようやく春が近づいてきた感じですね…道路脇の雪山は例年にない高さですけどw
■2.平年比
続いて、累積降雪量・積雪深の平年値と比較しての推移を見ていきましょう。
![](https://assets.st-note.com/img/1648365707698-1fKOASmDkL.png?width=1200)
まずは累積降雪量。
全観測地点で平年を上回っていますが、目立つのは豊平区が飛び抜けているのと、西区(西野)が飛び抜けて少なくて、ほぼ平年並みというところですかね。
![](https://assets.st-note.com/img/1648366723654-M0bnwQhQMJ.png)
こちらはシーズンエンドの総降雪量の平年比と比較した、2022年3月20日時点での観測地点ごとの数字。
※その前に提示したグラフは同じ日時点での平年比なので数字が若干異なっていることご了承ください。
こうしてみると、観測地点ごとで結構差が出ていることがわかります。
シーズンエンドの総降雪量と比較すると、西区(西野)は平年よりも少ないという意外な結果が出ています。
日常生活に大きな影響を及ぼすほど雪に悩まされたシーズンにしては思いのほか少ないような…という印象も持ちました。
![](https://assets.st-note.com/img/1648384100735-OWRPRoPsTp.png?width=1200)
続いて、積雪深の平年比推移。
2月後半のまとまった降雪により、一気に跳ね上がっていますが、その後はまとまった降雪がなかったことで平年値に近づいてきていますね。
赤枠の部分が3月20日時点なんですが…
![](https://assets.st-note.com/img/1648384163805-rOZbMkkeJJ.png?width=1200)
こちらが昨シーズンの同じデータ。
赤枠、3月20日時点を比較すると、今年の積雪の深さがわかるかなと思います。
![](https://assets.st-note.com/img/1648368005097-X9eU6qUhjD.png)
こちらは今シーズンの観測地点ごとの最大積雪深及び平年値との比較。
こうしてみると、平年値で1mを超える地点がほとんどない中で、全観測地点で1mを超えているところに今シーズンの雪の凄さが表れているように思います。
■3.年度ごとの比較
ここまでで言えるのは、トータルの降雪量としては飛び抜けて多くはないが、積雪の深さが飛び抜けて多い雪深いシーズン、それが今冬の札幌市の特徴であったということです。
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![](https://assets.st-note.com/img/1648385062916-fp5RxM66OK.png?width=1200)
それぞれの年度ごとの推移をグラフにしたものからも、それは読み取れるかと思います。
![](https://assets.st-note.com/img/1648385179858-8iwCRZHNlp.png?width=1200)
最後に、年度ごとの1日当たり最大降雪量の推移。
ほとんどの観測地点で40㎝以上を記録しており、40㎝を超える観測地点が出ること自体が数年に1回レベルだったこれまでと比べると明らかに多いことがわかります。
言葉を言い換えると、数年に1回レベルのドカ雪が、今シーズンは札幌市全域で発生したことになります。
これが積雪の深さに繋がり、それが札幌市全域で発生したことで、市民生活に大きな影響を与える雪害に繋がったと言えると思います。
■4.まとめ
・総降雪量は平年と比較して飛び抜けて多くはない
・積雪の深さが飛び抜けて多い
・積雪の深さは数年に1回レベルのドカ雪の影響が大きい
・さらに数年に1回レベルのドカ雪が札幌市全域で発生したことが、市民生活に大きな影響を与える雪害に繋がったと言える
最後までご覧いただきありがとうございましたm(__)m
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