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今シーズンの札幌は大雪? 累積降雪量・積雪深を可視化してわかった事実

こんばんは( ´ ▽ ` )ノ

今シーズンは根雪になったのが12月も中旬に差し掛かったところで、雪が少なくなった近年の中でもとりわけ遅く、今シーズンも雪少ないかね...

と思っていたところでしたが、年末からそれまでの遅れを取り戻さんが勢いで雪が降り続けました。

成人の日明けの週にあったドカ雪は、この時期の札幌では珍しい湿り雪でした。

その影響で除雪、排雪が追いつかず、一週間たった今でも、市内は高く積み重ねられた雪で車線が減り、路面もガタガタで、クルマでの移動には数倍の時間を要している状況です。

こちらで札幌市内の累積降雪量・積雪深を可視化しましたが、これを活用して、今シーズンの札幌は雪の多いシーズンなのか?を可視化してみたいと思います。

■1.現時点での札幌市内の累積降雪量・積雪深

2022年1月20日時点での累積降雪量。

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どの観測地点も1月11日を境に一気に増えているのがわかります。

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こちらは、2022年1月20日時点での積雪深。

こちらも1月11日を境に一気に増えているのがわかります。


■2.何を可視化すればよいか?

お気づきの方も多いかと思いますが、そのシーズンのここまでの数字を見ても、そのシーズンが雪の多いシーズンなのかはさっぱりわかりませんよね。

では、何を可視化すればよいか?

私は平年値とどれぐらいの差があるか?

つまり、平年比を可視化することで、今シーズンの札幌は雪の多いシーズンなのか?を明らかにすることにしました。


■3.累積降雪量・積雪深の平年値を出す

まずは比較対象となる平年値を出します。

データとして存在する2005年(平成17年)度から昨年度:2020年(令和2年)度までの同じ日の累積降雪量及び積雪深について、観測地点ごとの平均値を求め、平年値とします。

1つ気を付けたのが観測地点の名寄せ。

どういうことかといいますと、北区、南区、西区は2017年度から観測地点が2か所に増えていますが、それ以前とは同じ観測地点であっても観測地点名が異なっております。

2017年度以前の観測地点は各区の土木センターで、増えた観測地点は土木センター以外であることから、2017年度以前の北区、南区、西区の観測地点は2017年度からの北区(太平)、南区(南31条西8丁目)、西区(西野)にマッピングさせました。

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観測地点ごとの積雪深の平年値はこんな感じになります。

なお、2017年度から追加された北区(あいの里)、南区(定山渓)、西区(平和)は4年分の平均値なので、他の観測地点よりもこの4年に依存している格好になります。

最初はそれぞれの区の土木センターのデータを使おうと思ったのですが、実際に異なる観測地点を同じとする方が問題かなと思って別としました。


この平年値のデータと比較することで、累積降雪量・積雪深の平年比を可視化します。


■4.累積降雪量・積雪深の平年比を可視化する

平年比の示し方として、最初は割合(%)を考えたのですが、実際に可視化させてみると、特にシーズン初めなんですが、平年値が少ない場合に数㎝でも上回ると、割合(%)だと見た目上一気に跳ね上がるように見えて、見せ方としては適切ではないかなと。


考えた結果、その日時点での累積降雪量・積雪深から平年値を引いた値(㎝)を平年比の示し方とすることにしました。

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積雪深の平年比をデータ化したものです。

後はこれをグラフにするだけです。

■5.今シーズンの札幌は雪の多いシーズンなのか?

平年比_compared_normal_cumsum_snowfall_r03

まずは累積降雪量の平年比を見ていきます。

平年より少なく推移していたのが、1月11日を境にして一気に増え、特に豊平区では平年比+70㎝近くまで増えていることがわかります。

豊平区は市内でも雪の少ない地区ですので、市内満遍なく降った今回のドカ雪の影響を一番受けたんでしょうね。

平年比_compared_normal_snowdepth_r03

こちらは積雪深の平年比。

こちらも1月11日を境にして一気に増えていることがわかりますが、累積降雪量より積雪深の方が見た目的にはインパクト大きく出てますね。

ここからは推測ですが、ドカ雪までは平年より雪の量が少なかったことで、積み重なっていく累積降雪量より、その時点での積雪深の方がより影響を受けやすいのかもしれません。


まとめとして、平年比を可視化することで、成人の日明けの週にあったドカ雪により、雪の多いシーズンに今時点ではなっていることがよくわかりましたね。


本日はここまで。

最後までご覧いただきありがとうございました。


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