短歌
・プロフィール
ひとことで言えば、
私は退屈に手足が生えたようなやつです
冬好きはコタツ嫌いに違いないという意見を
ぼくはもっている
趣味: 孤独 特技: 不平のプロフィール欄があったら
おれのことだよ
・むすんでひらいて
写真機じゃ未来は写せないとゆう
あいつのひとみ、ビー玉みたい
文明によってまもなく
この街の夜景は白に塗り替えられる
星座には無理があるって云うきみのほくろを結ぶ
みなみじゅうじ座
・時計じかけのセリフのように
裏切られる相手もいない者同士
ちょっと仲良くしてみませんか
吟味なき生を生きるべきではない。
───プラトン『ソクラテスの弁明』
(註)この歌は人間様の協力のもとAIにつくられました
・好きなひと 、だったひと
三蹴りで半円描くブランコの名人だったよね昔から
自転車で唇はこぶ つまさきで運命まわすような感覚
好きなひと、好きだったひと、
好きなひとだったけどもう興味ないひと
・日常
美容師の洗う手つきは単調で
雑穀米になった気分だ。
凹に凸合わせただけの簡易的モアイが自由帳に出現。
あお向けの本が今にも翔べそうなフォルムで
きみの手の平の中
・おとぎ話
読みさしの絵本のとなり
幼子と交わす寝息が夜のシーソー
ハッピーエンドは救いじゃないと考える
なにも起きないことが救いだ
どんぶらこ どんぶらこ どんぶらこ どんぶらこ
めでたし めでたし
おわり
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