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推しが戦力外になりまして│中日ドラゴンズ

ついに、これを書くときが来てしまいました。

岡野祐一郎投手が、5日、戦力外通告を受けて、中日ドラゴンズからの退団が決まりました。

戦力外通告が解禁となる10月1日、岡野さんは、福岡県のタマスタ筑後にいました。前日の試合でベンチメンバーから外れていたので、アクシデントか、まさか、このタイミングで球団に呼ばれたのかとネットで騒がれていましたが、最終戦の先発調整だったようです。

「先発 岡野祐一郎」は約4か月ぶりでしょうか。ファームに落ちてから、苦しい登板が続いていましたが、良い兆しが見え始めていたので、気持ちよくシーズンを終えてほしかった。

結果、3回40球1安打2振無四死球で無失点。よくここまで戻ってきてくれました。ずっと長い長いトンネルの中にいたみたいに感じますが、この日を境に、何もかも明るく見えます。(お前だれ)

ただ、心のどこかで、もしかしたら…を拭い切れなかったのも事実です。きっと大丈夫、でもやっぱり…を繰り返す数日でした。

10月5日。朝から仕事がパツパツに詰まっている中で、トラブルも重なり、岡野祐一郎 延長12回表 2アウト満塁斬りの如く、火消しをしてほしいほどの木曜日。

調べものをしようとネットを開いた瞬間「岡野祐一郎 戦力外通告」と目に飛び込んできました。隣に部下の子がいたので、体がジンとして、指先が冷たくなって、鼓動が早くなったけど、平静を装い、支離滅裂な指示を出しました。(装えてない)

MLBには引き分けという概念が無いらしく、延長26回とかするらしいです。昨日はまさにそんな感じ(どんな感じ)だったので、気持ちをごまかして、ごまかして、なんとか家に辿り着きました。延長27回サヨナラ負けみたいな感じです。(どんな感じよ)

昨日、戦力外通告後の囲み取材を拝見しました。紡ぐ言葉が等身大で、自分という生き物をよく知っていて、自分を大切にしている岡野さんは、本当に素敵な人だと思います。

「今は自分で自分を守れる。」東日本大震災を経験した彼がそう言ったのは、もう3年も前のこと。「誇れることはそんなに無いけど」と言う彼は、きっと誰よりも自分の事を知っていて、それでも歩みを止めないで、誰よりも自分で自分を認めていたんだと思います。

7月5日。9歳差のお友達、21歳の髙橋宏斗投手(ファンは#おかたかと呼ぶ)が足に打球を受けて1回表で降板した時、4イニング跨ぎで試合を立て直してくれた。

8月6日。同級生の柳裕也投手が失点して、4回途中で降板したとき、2イニング跨ぎでクリーンナップを抑えてくれた。

この間、14試合で10イニングを一軍リリーフだけで投げてくれて、みんなの肩肘を守ってくれた。彼には、バンテリン王子の称号を与えたい。

8月12日。2023年 中日ドラゴンズ名場面集にも選ばれた、延長12回空振り三振で満塁斬り。彼のおかげで、この日の負けが無くなった。

10月1日。ファーム最終戦で約4か月ぶりの先発、3回1安打2振無失点。

あの試合で1失点に抑えていたら、今年の防御率が3点台だったら、そんなタラレバで来年もユニフォームが着れるなら、どうしたって、考えずにはいられない。

派手な速球がなくても、制球力の高い丁寧なピッチングは、それすらも等身大で、プロの世界ではそんなこと「普通」でも、普通の世界を生きるわたしにとって、その普通は「特別」です。

自分が活きる道を探すこと、悩み迷い苦しむ自分さえも受け入れること、それは想像よりずっとずっと難しい。小手先ばかり達者になるわたしにとって、丁寧に生きる岡野さんが眩しくて仕方ないんです。

ぜひ、現役続行の道を探ってほしいと思っています。来年から、新たに2球団がNPBファームに参戦します。裾野が広がりつつある、この機会を活かして、色んな道を探ってほしい。


「価値は生命に従って付いている」岡野祐一郎さんの人生に幸あれ!

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