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完全母乳育児にしたいなら、産院選びも大切なんだね【1】

9月に第一子となる息子が爆誕した。
妊娠中はとにかく産むことに精一杯で、「無痛分娩がいいな」「綺麗で女医さんのいる病院がいいな」なんて、"どう産むか"ばかり考えていた。
いざ産んでみると、次は育てていかなきゃならない。産まれてきた息子は、産まれた瞬間から激烈に可愛かった。絶対この子を大きくしなきゃ。

正直、子供が産まれれば母乳は自然と出るものだと思っていた。
私の母は、私と妹を完全母乳で育ててくれたし、3週間早く姪っ子を産んだ妹も完母。もちろんミルクが悪い訳じゃないけれど、なんとなく赤ちゃんは母乳で育てたい、と思っていた。
なのに、あんなに苦労し、涙するなんて。

私が選んだ産院は、母子同室で時間授乳。産んだ翌日から個室で赤ちゃんと過ごし、3時間ごとに授乳室へ赤ちゃんと一緒に移動して授乳するスタイル。
最初は、まだふにゃふにゃの赤ちゃんに自分の乳首をとにかく咥えさせることを頑張るしかない。吸わなければ片乳5分ずつなど時間を決めて咥えさせることで、ママの乳首に慣れさせ、最後は指定された量のミルクを哺乳瓶で飲ませる。
…が、今思えば完全母乳で育てるイメージを持っていた私に、この産院は合っていなかった。今となって「???」と疑問が残ったいくつかをここで紹介し、これから産院を選ぶ人、私と同じく産院選びに少し後悔が残っている人、母乳育児で頑張りたいのに上手くいっていなくて毎日が辛いお母さんにも読んでほしい。(長いので3記事に分かれます)

「赤ちゃんが吸わないとお乳は出ない」って、誰か教えてくれた?

赤ちゃんを産めば、母乳は自然に出るものだと思っていた。
ここは少し、私の勉強不足もあるかもしれない。けれど、妊娠中から胸に分泌物が出て「ああ、おっぱいが母乳の準備をしているわ」と感じる妊婦さんは多いと思う。まさか、赤ちゃんが吸わないとお乳は出なくなるなんて。
正確には、赤ちゃんが吸うほど分泌が増えるので、逆に吸わないと「この位の生産量でいいのね」と求められる量に応じて、徐々に母乳の分泌が減少するのだ。結構育児ブレーンな両乳。
私はそれを知らなかったし、産院で教えてもらうこともなかった。助産師さんが言う「まずは時間を決めておっぱいを吸わせてね。ミルクが先だとお腹が一杯で母乳を飲まなくなるから。まずは赤ちゃんの体を大きくすることが大切。最後にミルクは規定量をちゃんと飲ませてね」という言葉を忠実に守っていた。何も間違ったことは言われていないけれど、後に述べる「時間授乳」と「規定量のミルク」が私をどんどん追い詰めることになる。

吸うより寝たい息子。時間授乳がハードすぎる

産まれたばかりの息子は、食い気よりも眠気が強い赤ちゃんだった。お腹の中にいる時から胎動は緩やかで、産まれた瞬間の産声も「オギャー」どころか「ふえぇ」と一言泣いただけ。母子同室は赤ちゃんのお世話で寝られない、なんて話も聞いていたけれど、とにかく息子が寝続けていたのでそんな心配は全く必要なかった。
当然、眠りたい息子にとっては3時間ごとの授乳時間なんて我関せず、という感じ。おっぱいを咥えさせるどころか、毎回起こして口を開けさせるだけで一苦労だった。
助産師さんにも「この子はちょっと飲みが浅いかも」などと言われ、なんとなく不安に。とは言え「片乳5分は吸わせてね」とのこと。しかし、息子は授乳時間中、一度も私の乳首を吸うことなく、口の中に乳首を捻じ込まれたまま眠っていた。おっぱいを咥えさせることだけを頑張ればいいのならそれでも良かったのだが、生かすためにはお腹を満たさなければならない。結局ミルクを飲ませることを優先し、母乳は乳頭マッサージで分泌を促した。手絞りして、絞れた分を冷蔵庫に保存しておき、次回のミルクの前に飲ませることにする。
が、この手絞りによる母乳分泌と、息子の食欲の歯車、時間授乳のプレッシャーなどすべてが噛み合わなかったことが、後々母乳育児に苦労した大きな要因だったように思う。

【余談】授乳室で3時間ごとに顔を合わせていても、意外にママ同士の会話みたいなものって生まれないんだ、と思った。てっきり出産ハイでママ友みたいになるのかな、なんて思っていたけれど、時間授乳だったこともあり、みんな自分の子供に乳をやるのに精一杯で「飲んだ!終わった!部屋帰ろう!」って感じだった(笑)。次の授乳はまた3時間後、下手すれば赤ちゃんの飲み切るペースがゆっくりで、2時間後に迫っているお母さんもいたし、体もボロボロなのでとにかくみんな部屋に帰って寝たかったんだろうなあ。

次回、「毎日増え続けるミルクの「規定量」がノルマでしかない」



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