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砂糖の世界史l管理栄養士の読書

砂糖が今となっては健康や美容の敵と言われる。
でも、砂糖を生み出すために、様々な権力争いがあり、
様々な生活環境、地球環境の変化が起こった。

◆3つのエピソード
1.砂糖は敵か?
今となって、砂糖はカロリーが高い、虫歯の原因など敵にされるが、
本来イスラム医学では薬として扱われ、中世ヨーロッパでも結核の薬とされていた。
生産量も少なく、希少で高価なものだった。

2.砂糖が世界商品となったわけ
世界商品とは、どの国でも世界中で需要がある商品のこと。
この世界商品の主権を握れば、安定して収益が入る。
各国で、この世界商品の主力を握ることが、権力争いに繋がる。

砂糖はかつては薬として使われていたが、
甘美な甘みに上流階級の人々がとりことなり、
砂糖を欲した。
希少で高価だった砂糖を生産すれば、売れる。
権力のある国が全ての産業を投げうっても砂糖の生産に取り組んだ。
でも、自国だけで生産するのではなく、いかに生産コストを下げて、大量生産するかが課題となっていく。
その結果、奴隷が生まれた。
奴隷が働き、安い土地がどんどん砂糖畑となっていく。
その結果、大量生産が実現し、砂糖の次の市場は庶民へと移っていった。
たった1杯の砂糖入りの紅茶で活力が出る。魔法の様だった。

3.砂糖の現状
大量消費、大量生産を可能にし、砂糖は今では当たり前のものとなった。
でも、飽和状態になった現在、次の市場が生まれてきた。
それは健康という切り口から、砂糖はカロリーが高い、不健康などとされ、
カロリーのない人工甘味料が売り出された。
甘みからは抜け出せない、でも健康は考えたいという心理をついた生産。

砂糖によって、様々な権力争いが起こり、様々な環境破壊が起こり、
様々な疾病が増えた。
かつては薬とされていた砂糖も、大量に増えすぎたことにより
悪魔となっていった。
世の中のバランスを崩すということは、何か明暗が起こっている。

◆マイエピソード
砂糖は小さい頃から摂っていました。
すでに砂糖が安価に手に入る時代に生まれ、
安く変えるものには砂糖が必ず入る時代。
砂糖は確かに食べた瞬間、幸福感を感じます。
甘みというものがもたらす脳への刺激はとても大きいです。。
ただ、砂糖はわたし達の体を良くするものではありません。
あくまで嗜好品として付き合い、
日常には摂らない。かつての砂糖との付き合い方が、
わたし達の体には合っているのだと思います。

◆今日からやること
砂糖を摂る頻度を改めて考えてみる

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