見出し画像

The Beatles 全曲解説 Vol.30 〜You Really Got A Hold On Me


ここでしか聴けない貴重な組み合わせ! “You Really Got A Hold On Me”

『With The Beatles』10曲目(B面3曲目)。
ジョンとジョージがリードボーカルを務めるカバー曲です。

オリジナルは、スモーキー・ロビンソン&ミラクルズによる1962年のナンバー。

スモーキーを敬愛しているジョンはよほどこの曲が気に入ったのか、オリジナルの発表後、すぐにレパートリーに取り入れています。
ボーカルの声域の問題からか、ビートルズバージョンではキーを下げて演奏されているのが解ります。

初期ビートルズの魅力は、ここまで見てきたようにオリジナルのみにとどまらず、プレスリーを始めとしたロックンロール、モータウン系のアメリカンポップス、更にはミュージカル音楽など、多彩なジャンルをレパートリーにしている点に見られます。

特にジョンはスモーキー・ロビンソンを目標とし、 “All I’ve Got To Do” や、 “Ask Me Why” のような楽曲を産んだことは既に触れました。

一方で、スモーキー自身の曲をアルバムでカバーしているのはこの曲が唯一です。
更にこのカバーで貴重なのは、リードボーカルがジョンとジョージの2人であるという点です!
(正確には、ジョンが主旋律を歌い、ジョージはコーラス部分に徹しています。)

スモーキー×ビートルズ、ジョン×ジョージというある意味異色な組み合わせが楽しめるナンバーです。

ポールはサビの部分で少しだけコーラスの補助をする程度なのですが、最後のサビに入る直前、「♪You really got a hold on me (you really got a hold on me) , baby (baby〜!) 」
と、誰かが太字の茶々を入れています。
これはポールの声のようにも聴こえるんですが、いかがでしょうか?

これ本当にポールなのだとすれば、「ちょっとはオレにも歌わせてくれよ!」と茶目っ気を見せているようで、微笑ましいですね(笑)。

#音楽 #音楽コラム #エッセイ #ビートルズ #全曲解説 #スキしてみて

この記事が参加している募集

スキしてみて

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?