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話せば助けてくれるGIVE&TAKEだと思っていたものですから腹が立ったのです。

昨日の記事で大切なのは ”ひじだは(肘打破)”だと書きました。
その昔、「は」の意味が分かっていなくて腹が立った事がありました。これ、大きなポイントだと思うのでそれについて書こうと思います。

ひ:必要な時にSOSが出せること。
じ:自分の感情を素直に受けとめること。
だ:「大丈夫じゃない」と言えること。
は:吐き出せること。

大切なのは”ひじだは”

それは11年前(おぉ!知らない間にものすごく前のことになってる!)。
長く不調が続いた後に鬱だと診断され、精神科医のところへ初めて行った時のこと。

英語でセッションは無理だと思い、日本人の先生のところに行きました。それまで、カウンセリングもセラピストのセッションも受けたことがなかった私。何をするのか、何が起こるのか、皆目見当もつかないままに向かいました。普段体調が悪い時に病院に行くのと同じ感覚で行ったんです。

そこにいたのはユニークな形の眼鏡をかけ、髪は刈り上げのショートカット。ファッションショーの衣装のようなこれまたユニークな形のワンピースを着て淡々と話すオシャレでクールな先生でした。

「どうぞ、話してください」

と言われたのかの記憶はないのですが、私はその先生に会うに至った経緯を話しました。元夫の亭主関白&理不尽な束縛が理解できない。元夫と一緒の空間にいると呼吸ができなくなった。身体中が真っ赤になって蕁麻疹が出た。外出時に突然体の力が抜けて立てなくなった。そばにあった病院に駆け込んだ。不安障害の薬が出たけど副作用が酷くてたまらなかった、先生が鬱だと言ってあなたを紹介してくれた。などなど、などなど。90分のうち殆ど私が話していました。

そうなんですか。それはお辛いですね。
大変でしたね。
大丈夫ですか?

正直、そんな言葉を期待していました。
寄り添ってくれると思ってました。

でも、淡々とメモを取るだけで何も言いません。
何も言ってくれません。

そうこうしているうちに時間がきました。
無情にもセッション終了。

「では次の予約ですが・・・」ってクールな先生。
予約日を決めたらセッション料の支払い。
3万円ぐらい(高っ!)。
そして、

「ではまた。」

と部屋を去ることになりました。

え?!
聞くだけ聞いて、感想もコメントもアドバイスも何もないの?!
私なんの為に90分話した?
あの3万円は90分話すために払ったの?!

アタシ、心の声。

だんだん腹が立ってきました。
腹が立って、なんの為に精神科医に会ったのかわからなくなりました。

これ、、、
私が
・話すことに意味があることを知らなかった
・聞いてもらう事がすでに治療であると知らなかった
・精神科医の先生のセッションとはどんなものなのか知らなかった
                        から起こった事です。

そもそものカウンセリングの目的を知らなかったんです。
誰かに話をひたすら聞いてもらう経験もそれまでありませんでした。
だから話すことに抵抗があったし、
話してGIVEしたんだからそれに対してのTAKE(同情やアドバイス)があって当然と思っていました。

ところがTAKEがなくショックだったどころか、それを引き金にして
・なんで私の事を知らない人に話さなければならないの?
・話したところでそもそもこの人私の気持ちわかってくれるの?!
・こんなメガネの人に私の気持ちなんてわかるもんか!!(猜疑心)
結構ひどいことを思ってました。汗。。。

私は
精神科やカウンセリングに慣れていない日本人の典型でした。

だからこそ、
この経験したからこそ、
声を大にして言いたいことがあります。

☆カウンセラー・セラピストや精神科の診療は、悩みや不安を話し気持ちを楽にした上で解決に導くもの。

☆基本的にカウンセラーや精神科医の仕事はクライエントの話をじっくり聞き、クライエントが主体的に解決に向けて取り組めるように導くこと。

☆基本的にカウンセラーや精神科医はクライエント(相談者・患者)に細かいアドバイスをすることはない。

☆話すことの効果を知ってください。
   実際に不安や心配を言葉にして口に出すことで、
   気持ちを整理しストレスなどが軽減することを目指します。

☆傾聴してくれる人の存在が大事です。

声を大にして言いたいこと。


聞いてもらう事自体
聞いてもらうための場所
聞いてくれる専門家の存在
              
これらがTAKEだったんですね。

このことを心の隅においておいて下さい。

そして感じている事、思い、症状などは感じるだけでなく、言葉で表現できるようにしておくことをお勧めします。

それこそが
は:吐き出せること。なのです。

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