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ソウルライクのデスペナルティは面白さに一役買っているのか? ~エンダーリリーズをクリアして~

エンダーリリーズ、クリアーしました。

中盤のボスキャラ、狂い騎士ウルヴでコントローラーに歯形をつけるくらいに何度も殺されましたが(心、折れかけた)それ以外はまぁ、簡単すぎず、難しすぎずもなく、ちょうどいいバランスでした。

2D探索系の元祖とも呼べる悪魔城のシリーズだと、レベル上げやポーション乱費のゴリ押しプレイでボスを倒せたりするのですが、そのあたり、アクションゲームとして絶妙なバランスでした。武器の編成をいじり、遠距離メインの戦闘スタイルに変えたり、装備による取捨選択。

さて、このエンダ–リリーズ、某ゲームの影響がふんだんに見受けられます。メトロイドヴァニア系のビッグタイトル『Hollow Knight』です。

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ゲームの雰囲気として白黒を基調とした背景、ひかえめなBGM、滅亡した王国が舞台。

システム面でも装備枠にスロットがあり、取捨選択制。回復回数が決まっている、など似通った点がありました。

さて、エンダーリリーズのほうが後発で、Hollow Knightにインスパイアされていることは一目瞭然なのですが、エンディングまで遊んだ感想としては……

正直、エンダーリリーズのほうが面白かった。

ソウルライクってよく聞くけれど……。

ソウルライクという言葉を聞いたことがあるでしょうか? フロムソフトウェアの名作デモンズソウル、ダークソウルなどの影響を受けたもので『死にゲー』『マゾゲー』と呼ばれることが多いです。

ようはやたらと死ぬ、リトライを強いられるゲームと覚えておきゃいいです(最近だとダークソウル的な雰囲気を持っているだけで、ソウルライクとよばれることもあるらしいですが)

Hollow Knightもエンダーリリーズもボス戦を初戦で攻略できたことなど、ほとんどありません。何度も死に、そして再戦をくり返しました。難しいからこその、倒したときの達成感。自分の戦法を何度も変え、最適解にあたったときの嬉しさは言葉にできません。

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デスペナルティというマゾ要素

さて、このソウルライクのシステム的な特徴にもふれましょう。それが『デスペナルティ』です。

たいていのゲームでは死亡した場合、チェックポイントやセーブポイントからのリトライになります。その場合、特にペナルティなどありません。ゲームジャンルによっては残機が減るくらいでしょうか。

国民的RPGのドラゴンクエストだと所持金が半分になりますが、経験値や獲得したアイテムは残るので、そこまでの時間ロスを感じません(そもそも、そうそう全滅しないゲームバランスです)

ですがHollow Knightでは、死亡してしまったら今まで貯めたお金をすべて落としてしまうのです!(ひどない?)

とはいえ、死んだ場所には自分の影が残り、リスタート後にその場所まで行き、その影を2、3発しばいて倒すことで、お金は回収できます(安心やん)

……ですが、一回死んでしまったような危険なエリアです。そこに辿りつく前にふたたび死んでしまったら、その影は消滅し、お金も失われてしまいます(やっぱりひどない?)影は最後に死んだ場所にでき、死ぬまでに貯まったわずかばかりのお金がそこに残ります。

これにより、死への緊張感は当然出ます。おかげさまでショップにたどり着いたときは持っていないアイテムをすぐに買うクセがつきました。(死んでもアイテムは紛失しない)買い物特有の選ぶ楽しさはあまりないです。

銀行なんているかな?

ですが、ゲーム中盤で銀行が登場します。お察しの通り、そこに預けたお金は死亡後も残るんですね。

プレイヤーとしてはおおいに助かるのですが、銀行の存在により、ゲームテンポが悪くなります。

未踏の地に入る前は必ず銀行に寄るようになるのですが、銀行は本拠地にあるわけではありません。セーブポイントからすこし歩き、ワープゾーンで移動し、そこから少し歩いた辺鄙な場所にあります。命の危険にさらされるような難所ではないのですが、ちょっぴり面倒くさいです。いっそセーブポイントの隣においてくれてもええやんね? と思っちゃいます。

デスペナルティや部屋の配置が緊張感につながっているというより、わずらわしさや時間を浪費した感につながっていた気がするんですよ。死ぬたびに同じところを行き来させられるのでね。

そのへんエンダーリリーズはぬるかったです。Hollow Knightと違い、レベルがあるので何度死んでも少しずつ強くなります。ボタン一つでセーブポイントに瞬間移動できますし、セーブポイント間のファストトラベルも可能でした。

ボス部屋もセーブポイントに隣接しているので安心して死ぬ……いや、快適にリトライができます。

Hollow Knightよりもずいぶんと生温いエンダーリリーズでしたが、面白くなかったかというと、そんなことはない。面白かったですよ!

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ボス以外の道中やマップについては

Hollow Knightでは新しいエリアに踏み込むとき、地図が表示されません。いくら探索しても書き込むべき地図を持っていない状態なのです。なので、まずはそのエリアの地図職人を探します。苦労して地図を購入しても、余白部分が多く、自身で歩いて開拓した後にベンチに座って書き込み、更新することになります(めんどい)

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Hollow Knightの地図

エンダーではマップ上に分岐するルートがざっくりしめされ、取り残したアイテムの有無が色でわかります(便利すぎる)なので同じところをしつこく探し、無駄骨を折ることがありません。

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エンダーリリーズの地図

セーブポイントの少ないHollow Knightのほうが探索時は不安でいっぱいで緊張感がありました。エンダーリリーズはセーブポイント間の距離は近いのですが、雑魚敵に関してはHollow Knightよりも強く、ステージクリア型のアクションをやっている感がありましたね。

二つのゲームを比べて、エンダーリリーズに軍配をあげようと思います。

Hollow Knightの面白さって

Hollow Knightも面白かったのですが、プレイ時間がかかるし、わずらわしさが目だちます。Hollow Knightの面白さって、ゲーム部分の鬼畜さではなくアクションゲームとしての楽しさだと思うんですよ。小気味いい打撃音、空中でのキレのある高速ダッシュ、主人公を動かしていて断然楽しかったのはHollow Knightのほうなんですよ

親切なゲームに慣れきって、甘ったれたことを言っているようですが、デスペナルティって今の時代にそぐわないと思うんですよね、それがゲームの魅力につながっているとは考えにくいです。過度なQTEと同じくらいに嫌いですよ、私は。

ちなみにプレイ時間はエンダーリリーズ  32時間

Hollow Knight 51 時間でした。


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