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『星やどりの声』朝井リョウ

🌟あらすじ🌟
東京ではない海の見える町で、喫茶店「星やどり」を営む早坂家。三男三女母ひとり。亡き父が残した名物のビーフシチューの香りに包まれた生活には、慎ましやかながらも確かな幸せがあった。しかし、常連客のおじいちゃんが店に姿を見せなくなった頃から、家族に少しずつ変化が。各々が葛藤を抱え息苦しくなる早坂家に、父が仕掛けた奇跡が降りそそぐとき、一家は家族を卒業する。著者が学生最後の夏に描いた、感動の物語。─本書あらすじより



🌟感想🌟
朝井リョウ、ズルいよ。おかげで泣いちゃったよ。こんなにやさしい物語を書いていたなんて!私には『何者』のイメージが強すぎたから、もっと朝井リョウが好きになった。
本書を読んでいると、笑いが止まらない。特に、男子を描く朝井リョウは魅力的だ。かと思ったら、女子のことちゃんとわかってて、改めて作家さんってすごいなって思わされた。
ラストなんて、読者を退屈させない伏線が回収された時、涙とまらなくて、それにまた追い打ちをかけるように更なる展開が…。
この物語がすごく好きだ。きっと、来年の名刺がわりの10選に入るだろう。


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