マガジンのカバー画像

小児科診療のちょっとしたギモン

7
運営しているクリエイター

記事一覧

川崎病におけるフルルビプロフェン

2020年10月に川崎病急性期治療のガイドラインが8年ぶりに改訂された(*1). 2012年以降に様々な…

川崎病とD-dimer

川崎病は主に小児でみられる原因不明の全身性炎症性疾患である. 川崎病は様々な特徴的な症状・…

川崎病とアレルギー体質

川崎病は主に小児でみられる原因不明の全身性の血管炎で, 1967年小児科医の川崎富作によって最…

川崎病とBCG接種部位の変化

はじめに川崎病では特徴的な臨床像がみられるが, 上腕のBCG(Bacillus Calmette-Guérin)接種…

換気における「小児パターン」とは何か?

「小児は小さな大人ではない」という言葉は小児科医なら誰しも知っているであろう重要な言葉で…

インフルエンザ脳症ではどのくらいの頻度で異常行動がみられるか?

インフルエンザ脳症はインフルエンザにおける重要な合併症である. インフルエンザ脳症ではよく…

熱性けいれんでの白血球増加はけいれんによるものか, それとも熱源によるものか?

熱性けいれん, 特に単純型では血液検査が行われることは少なくなった. これは様々な研究から重症感染症などが疑われない症例においては, 血液検査の意義は乏しいことがわかってきているためである. 2015年に出た熱性けいれん診療ガイドラインでも, 血液検査はルーティーンでは行わないことが推奨されている(*1). ただ, 例えば入院となった場合などで熱性けいれんでも血液検査が行われることはある. 熱性けいれんを起こした症例において血液検査を行うと, 時に白血球数増加がみられること