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就活うつに関して

先日、「心は積み木みたいなものだと気付いた」という投稿で、就活うつに関して軽く触れたので、今度はそのうつになったことを書きたいです。かなり長文かつ乱文になりますが、ご容赦下さい。

↓ 先日の投稿はこちらから ↓

これはあくまで一学生の体験談で、うつ傾向といっても軽度のものだったので、参考程度に捉えてください。

はじめに 目的みたいなもの

就活うつ。この言葉はあまりはっきりしないと思う。そういった病名があるわけでもないし、ただのナイーブな状態と片付けられることも多い。

実際、ネットで調べると就活うつに関する多くの記事がヒットする。だが、その多くを拝見すると、具体的な体験談が少なく感じる(もし、具体的な体験談がありましたらごめんなさい。教えて頂けると幸いです)。就活うつは、就活を通して不安感、イライラ、身体の不調、ストレスを感じることで、それは生真面目な人や完璧主義者が陥るケースが多い、と割と簡単に語られてるんじゃないか?と思う。 まぁ、当たっているっちゃ当たっているのだが、少なくともうつになってしまう人は、生真面目な人とか完璧主義とかそんな簡単に片付けられないと思う。

勿論、就活うつの具体的な体験談を書こうとする人は少ないだろう。ただ、うつ傾向にある人ほど、ネットの記事を見て「いや自分はそんなにひどくないだろう」と考え、また無理をする可能性が高い(実際、自分がそうだった)。しかも、この状態の人は、自分がそうだったように周りを頼れない状態にある人が多いと思う。

そこで、自分の体験談を通して就活からうつ傾向になった時の心身の症状、対処法なんかを書き留めたいと思い、noteに形として残すことにした。

もし、就活うつの疑いがある人もそれ以外の原因でうつ傾向にある人も、自分のこの体験談が何かしらの助けになったら、これ以上に嬉しいことはない。

僕の就活とうつ傾向

元々大学3年の夏から就活を始め、翌年1月に教育業界のインターン早期選考の内定を頂いていた。特にこれといった準備はせず行ってみたら、トントン拍子で通ってしまったため、ラッキーだったと思う。ただ、第一志望群で行きたい企業があったため、そちらを受けるも落ちてしまう。

「内定とったところに行こうかな」

そう考えた時、あんまりそこで働いているイメージが見えず、結局また就職活動を5月中頃あたりから再開。その内定も後に辞退する。(うつ傾向にあったため血迷った選択かもしれない、と今は感じる。ただ、後悔はしてない。)

しかし、世はまさにコロナ情勢真っ只中。説明会も面接もオンライン。様々なところから情報収集するもネットだけでは限界があり、就活も不採用通知が多くなり、空回りが続く事となる。

そんな中、6月くらいから徐々に体に不調が出始める。7月中頃にかけてまで、ずっと下痢と便秘、胃の膨張感を繰り返していたのだ。元々、ストレスが胃腸に来るタイプだったので、最初は気にしていなかったのだが、これがうつ傾向になるファーストステップだったかもしれない。

その後、食欲がなくなる寝ても寝ても疲れが取れないだるさ(倦怠感)が一日中出る前よりも頭がボーッとする、声が小さくなると身体に不調が出始めた。約1ヶ月間半くらい同じ状態だった。もうこれだけ症状があるなら、すぐにでも病院に行った方が良いと今の私は思う。こんな弱っている状態で就活なんて無理に決まっているし、面接でもボロが出そうな状態だ。しかし、「就活しなくちゃ」という焦りからこの症状をほったらかしにしていた。

そして7月からうつ傾向が更にひどくなっていく。

7月に入ったくらいから、持ち駒が少なくなり、就活が難航し始めた。自分の自己PR、ガクチカ、志望理由。これらは本当のことなのか?自分のしたいことはなんなのか?本当の自分はなんなのか?ESや面接で絶えずそう考えていた。今考えると、自己分析が足りていないのかと思う。だが、自己分析云々の前に心が壊れつつあったため、そんなことをやる余裕もなかったのだろう。

その頃から、「もう何もしたくない、できない、やりたくない」という無気力状態が2週間ほど続いた。企業の説明会を聞いても、何も聞き取れない、感じない疲れ切ってしまい、床に横たわる時間が長い。そんな無気力人間になってしまっていた。文字通り、就活もできなくなったし、趣味だったトランペットやテレビゲームも出来なくなった。

とてつもなく印象的なのは、モノクロ映画のように全てが灰色に感じることだ。晴れの空を見ても灰色に、住んでいる部屋の色でさえ灰色に。嘘のようだが、ほんとのことだ。こういった症状は、「頭にモヤがかかる」とか、「脳が寒天のようなものに包まれている」と言われるように、脳が機能不全を起こし、正常に感じ取れない状態にさせ、色までも正確に認識できなくさせたのかな、と解釈している。

また、この脳の機能不全はこの症状だけに止まらない。

先ほど、食欲低下について述べたが、それに加えて匂いや味を感じ取りづらくなった。正確には、匂いや味を僅かながら感じることは出来るが、「美味しい」や「良い匂い」、「また食べてみたいな」という気持ちは湧いてこなかった。いつも食べてたラーメン屋さんの味が分からなくなり、何を食べてもさして美味しいなどと思えない。そして、食べたらお腹を下す。今考えただけで恐ろしい状態だ。

他にも、今までの趣味が楽しいと感じられなくなった。僕は、オーケストラサークルに入っていて、トランペットを吹いているが、何も楽しく感じられなくなった。「吹いても上手くないしな」。その感情しか湧かず、積極的にトランペットの練習も出来ない状態だった。他にも、僕はゲームも好きで、久々にバトルロワイヤル形式のゲームもした。しかし、「何が楽しいんだろ、これ」と自然に思ってしまう。前まで持っていた趣味に対する興味関心がなくなり、「楽しい」という感情が消え失せる状態に陥っていた。いやはや恐ろしい。

風呂場で何もないのに涙が出てくる何も食べてないのに吐き気がする。「消えてなくなりたい」という感情が大きくなるまるで西洋の甲冑でもきているかのように体が重く感じる。家族の会話についていけない、受け答えが遅くなる。アイドルやジャニーズなどかっこいい、可愛い人を見てもそう思えない。以前より文章が読めなくなる。

そして、なんと言っても極め付けは、これらを解消するために体を休めても一向に回復しないことだ。この状態を見かねた親は、僕を休めようとコロナに気を付けながら、銭湯や遠出など休息の取れるよう配慮してくれた。しかし、回復するのはその場限りで、すぐうつの症状が戻ってくる。本当にまずい状態だ。

元々、心理学を大学で専攻していたため、7月中頃からうつなんじゃないかと疑い始めた。そこで、すっかり重くなった体を動かし、なんとか大学の学生カウンセリングを受けたところ、カウンセラーの先生も「心療内科に診てもらった方が良い」と助言をもらう。後日、同じ大学内の心療内科を受信したところ、「うつ病とまでは行かないけど、うつ傾向が強くなっている」と診断。うつ病でなかったにしても、かなり自分が危ない状態だと気付き、薬を処方してもらったことで徐々に回復。今も身体を休めながらこのnoteを書いている。

うつ傾向にある時の僕の心身の症状のまとめ

先ほどまで自分のこれまでの症状を時系列ごとに述べたが、改めてうつ傾向にあった時の自分の身体と心(脳の機能不全)から症状をまとめようと思う

身体の症状

・胃腸が荒れる(便秘と下痢が1ヶ月、吐き気、胃の膨張感)

・食欲がなくなる

・寝ても寝ても疲れが取れない(不眠、眠りの浅さ)

・身体が重く感じる(だるさ、倦怠感)

・声を出しづらくなる

・ボーッとする機会が、前よりずっと増える。

心の症状(脳の機能不全から来る症状)

・何もしたくない、できない、やりたくないと感じる

・頭にモヤがかかる感じがする。

・全て灰色に感じる(晴れの空を見ても灰色の空に感じる、色彩が色褪せて見える)

・匂い、味が分からず、「美味しい」「良い匂い」という感情が薄れる。

・今までの趣味に興味が持てなくなる。楽しく感じなくなる。

・ふと、前触れもなく涙が出てくる

・「消えてなくなりたい」と一日中ずっと思う

・体が重く、立ち上がることに苦労する

・人の会話についていけない、受けこたえが遅くなる。

・前まで、可愛いやかっこいいと思うことがあったのにも関わらず、テレビや街中で可愛い人、かっこいい人を見ても、何も感じられなくなる。

・前よりも文章が読めなくなり、文字の意味を理解することに一苦労する。

・体を休めても、疲れが取れる感じがしない。リフレッシュできない。


これだけあげると、かなり自分の状態が酷かったなぁと思う。こんな中、就活を頑張ろうとした自分を褒めちぎりたい。

うつかな?と思った時に考えられる対処法

僕の場合、主に3つに分けられると感じた。

1:カウンセリング、メンタルクリニックにいく

就活うつに関するネット記事を拝見すると、最後に書かれがちだが、まずここから始めることをお勧めする。

いきなりメンタルクリニックは行きづらいと思うので、まずカウンセリングから自分の状態を把握することがお勧めだ。就活生なら、キャリアアドバイザーみたいな人でなく、学内の学生相談室の先生にお世話になった方が良いと思う。

カウンセラーの先生に悩みや思うこと、自分の状態を言うだけでもかなり気持ちは楽になる。辛い状況下にあるあなたを責める先生なんていないと思うし、誰にも言えない悩みを相談するだけでも、人は客観的に自分のことを考えられると思う。ましてや、うつ傾向にある人は経験上孤独に自分のことを自分で解決しようと考えがちだと思われるので、尚更カウンセリングは受けておいて損はないと思う。

また、心からくる身体の不調があったらメンタルクリニックに行くことをお勧めする。カウンセリングを通して、心療内科にかかった方がいいと言われるケースもあるだろう。

というのも、風邪を引いたら薬を飲むように、心からくる身体に不調も薬で治せる。僕の場合、主に胃腸の状態と不眠が酷かったので、胃腸に効く漢方薬や軽い抗うつ作用もある睡眠薬を処方してもらった。すると、身体の回復と徐々にうつ傾向にあった心の症状も良くなり始めてきた。「うつは心の風邪」とは思わないが、身体の不調を治すことで心の状態も前よりずっとよくなる。うつは改善できる病気だと思う

いきなり心療内科はちょっと・・・と思う人は内科にかかることも良いと思う。ただ、個人的には心療内科の方がメンタル面も込みで診てもらえると思うので、そっちを推奨したい。

特に、学生の方は学内のメンタルクリニックにかかると大学側から建て替えでお金が降りるため、実質無料でカウンセリング・メンタルクリニックが受けられるケースが多い。少なくとも、僕の大学では1000円以上だと建て替え費が後日振り込まれる仕組みになっていた。多分、他の大学でも同じなんじゃないのだろうか。

普通にメンタルクリニックにかかると、どうしてもそこそこのお金が発生してしまうため、学生なら是非利用してほしい。いつも高い学費を払ってる分、ここくらい大学に甘えたっていいんじゃないのだろうか。うつ傾向かな?と思った学生は、「ちょっとそこまで」くらいな感覚で学生相談室に行ってみて欲しい。

2:心の休養をとる

よく分からないと思う方も多いかもしれないが、うつ傾向にあるときは「心の休養」が大事だと思う。

休養には、「身体の休養」と「心の休養」の2つがあると思う。「身体の休養」として、沢山寝る美味しいものを食べるゆっくりお風呂に入るなどなど色々あると思う。これらは大事なことであるし、心が病んでしまった際にやるべき第一のことだ。就活や仕事など、一旦自分のストレスの元から距離をおいて、とにかくとにかく身体を休めるべきだと思う。先に挙げたように、薬を飲むこともその一環だと思う。

その後、身体の不調が戻って身体が軽くなってきたら、「心の休養」を取って欲しい。

これは、うつでもそうでなくてもかなり効果的だ。「心の休養」として、趣味をとことんやる好きなものを買う気になるカフェに行ってみる好きなゲームをやる、などとにかく自分のご褒美・やってみたいことを充実することが挙げられる。うつ傾向にあった時の自分は、「え?就活生がそんなに休んでもいいの?」なんて思っていた。しかし、就活にしてもなんにしてもストレスのかかるものから離れ、好きなことをやることが心身の回復にいち早く繋がる。

ゲームやったっていい。好きな服を買ったっていい。今日くらい少しお洒落なカフェでスマホいじったっていい。どこか遠くに出掛けたっていい。それくらいの気軽な気持ちで「心の休養」を取って欲しい

また、僕の実体験だと「心の休養」を取る時に、友達など誰かと時間を共にすると効果的だと感じている

例えば、僕は先に挙げたバトルロワイヤルゲームみたいなFPS・TPSゲームをやることが多い。この類のゲームでは、人とチームを組んでプレイすることが出来るのだが、うつになっていた時はほとんど1人でやっていた。「就活という忙しい期間に誰かと一緒にゲームやるなんて、自分を甘やかしていることになる」と考えていたせいか、誰かと時間を共にすることが1ヶ月間くらいなかった。その後、いざ「心の休養」として人とゲームをやると、「これほど楽しいことがあったなんて!」と思えるほど楽しかったのを覚えている。人と時間を共にすることがすごく楽しく感じた瞬間だった。

以上のような誰かと時間を共にすることに関する「心の休養」として、理論的なことは分からない。だが、実体験から考えると、うつ傾向にある時はどうしても孤独になりがちなので、自分の中でネガティブな考えが堂々廻りしてしまうのだと思う。それよりも誰かと一緒にいることで、孤独に考えることを少しでも遠ざけることがいいのではないのかな、と感じている。

誰かと出掛けたっていい。誰かとお酒を飲んでもいい。誰かとゲームしたっていい。先に挙げた考えと同じように、このくらい軽い気持ちで「心の休養」を取っていいと思う。勿論、無理に人と会う必要はないので、自分のペースでゆっくりと「心の休養」を取ってみて欲しい。

3:自分のことを認める(自己受容)

自己受容とは、「ありのままの自分を受け入れる」という意味である。そう考えるとなんだが自己分析に似ていると感じる方も多いだろう。しかし、就活で使う自分の強みを探す自己分析とは、少し趣向が違うと自分は感じている。この自己受容は、もっというと「良い面の自分も悪い面の自分も等しく受け入れる」という側面を持つと思う。

僕は、うつ傾向に陥る際には①自分の考え方の癖や潜在意識、トラウマが原因で②ストレス性の高い出来事がトリガーとなる、ということなのではないのかなと感じている。そういった意味で、自分の考え方の癖、潜在意識、トラウマなどを認め、それも含めて自分を好きになることが大事だと思う。

まず、前段階として「とにかく自分を褒めて、肯定的になること」から始めると良い。僕がやっていたこととして、寝る前に自分の今日出来たことに花丸をつける、今日の自分のキャパシティを考える、ということを行った。自己受容を始める前に、自分に肯定的になれないと自分自身に関して否定的に捉えると思うので、自分を褒めることをまずやってみて欲しい。

「うつ傾向から回復してきたな」と感じたら、①の部分を知るためにも、自己受容のワークを何かしらやってたらいいと思う(僕自身、カウンセラーの方からお勧めされて始めた)。

自己受容には、沢山の方法があると思うので、カウンセラーの方などに聞いてみると良いと思う。ちなみに、僕は自分史を書いてみて、幼い頃の自分の行動を客観的に分析する、というワークをやっている。自分の記憶が曖昧すぎて、家族や親戚に聞いてみてなんとか思い出せたという感じだ。

その結果、僕の場合は以前の記事にも挙げた「ゼロヒャク思考(全か無か思考)」のような極端な考え方が幼少期からあり、それが原因なのかなと感じている。その考え方の癖は、常に知らないうちに爆弾のように心の中に抱えて持っており、就活が起爆剤になって、うつ傾向になったと考えている。とはいえ、僕自身、まだこの自己受容の過程の途中であり、もっと他にも原因があるのかな、と思う。(ゼロヒャク思考に関しては、上のリンクに貼った記事をみると分かりやすいと思います。)

こんな感じで自分の悪い部分も良い部分も認める、それらを含めて自分を好きになるということをやってみて欲しい。自分が当たり前と思っていたことが、他人から見たら当たり前じゃないことも往々にあるため、新しい視点から自分を見つめられると思う。自分のことをゆっくりと愛してみる。難しいことで僕も出来ていないことだが、自分をこれ以上苦しめない為にも取り組んでいきたい。

終わりに

以上、ここまで自分のうつ傾向の症状や対処法を書き留めた。かなりの長文となって申し訳ない。文章力が足りない・・・・。

うつ傾向に走ったら、とにかく休むことが大事だと思う。とにかく身体の休養、心の休養をとり、自分に肯定的に向き合ってみることが重要だ。僕もまだ回復期で、それが足りない部分も多いと思う。ゆっくりと自分を認められるように努力したい。

うつに関しては、「うつヌケ」という本がお勧めだ。沢山の方のうつの事例を漫画で分かりやすく書かれている為、是非読んでみて欲しい。


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追記(2020年8月10日)

「うつヌケ」の著者である田中圭一さんが、note内で「うつヌケ」の記事を作成されていたので、ご紹介したいと思います。僕も「うつヌケ」を読んで、自分のうつ傾向を疑えました。本当にありがとうございます。

無料公開されている記事もありますので、是非ご一読下さい。

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最後に、これはあくまで1人の学生が就活をきっかけにうつ傾向になったというだけなので、参考程度に受け止めて欲しい。

このnoteが、微力でもうつで苦しんでいる人たちの助けになったら、幸いです。

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