【戦国ショートSF】コンビニでアルバイトする小早川秀秋の熟思
徳川さんには行けたら行くと伝えた。
深夜のコンビニエンスストアでアルバイトを始めてからもう2年になる。もっと自分にあった仕事が見つかるまでの、繋ぎとして始めたアルバイトだったけれど、夜の真ん中で白く光るコンビニエンスストアで働く日々は、思いのほか居心地がよくて、辞める契機を見失ってしまった。客が入店して法螺貝の電子音が響く。
夜のコンビニエンスストアにはいろいろな人がやってくる。仕事を終えた疲れ顔のOL、負け戦帰りのサラリーマン、しなびた目尻のタクシー運転手、足軽っぽい男